日本でいま社会問題となっている「子どもの貧困」。不景気の影響で親の所得が減少し、子どもたちの間でも徐々に格差が広がっています。友達はみんな塾に通っていても、自分は月謝が高くて通えない...という子も珍しくはありません。そんな格差を自己責任として切り捨ててしまって良いのでしょうか? 本稿では作家の佐藤優さんが、中学生のナギサとミナト、ロダン先生の対話形式をとって「教育格差とかくれ貧困」の問題について易しく解説します。 ※本稿は佐藤優著『正しさってなんだろう 14歳からの正義と格差の授業』(Gakken)から一部抜粋・編集したものです 【ロダン】「格差」という言葉が入っていることでわかるように、これは単なる「差異」ではなく、持てる者と持たざるものの「格差」そのものです。 【ナギサ】でも、子どもにはどうしようもないですよね。それこそ親は選べないわけで。 【ミナト】だけど、自分の親がお金持ちかどう