ThinkPadが2017年の10月5日で25周年を迎えた。今回はそれを記念して日本IBM時代からThinkPad開発に携わり、「ThinkPadの父」とも呼ばれる内藤在正氏(現レノボ・ジャパン取締役副社長研究開発担当。以下敬称略)のインタビューをお届けする。 無線技術や入力デバイスといったさまざまな技術的観点から、これまでの歩みとこれからの「PCの行く末」を語ってもらった。第3回はノートPCを語るときに外せないバッテリの進化、ThinkPadがこだわり続けるカーボンファイバーなどの素材、そしてデザインについて聞いた。 これからのバッテリはどうなる? ――バッテリについてはどうでしょう。ThinkPadはリチウムイオンが広く普及する前から採用していましたよね 内藤:バッテリは、ニッケル水素からリチウムイオンに変わり、方式や構造を変えながら毎年数%程度容量が増えていきました。形状が乾電池のよ