AI(人工知能)が日本語を聞いたり読んだり話したりする。そんな「日本語テック」を企業が続々とビジネスに取り入れ始めた。既に業務に欠かせないツールになっている現場もある。先進企業の「日本語テック」の活用を紹介する。 必要な文書がヒットしない――。文書検索のシステムにキーワードを入れても、目当ての文書や社内Webページがなかなか見つからなかった経験はないだろうか。文書検索の精度を高めるため、AIを用いた検索システムの導入が始まっている。とりわけ注目を集めているのが、米グーグル(Google)が開発したAI技術「BERT」だ。 BERT以前の言語モデルは前にある単語から後ろに続く単語を予測したり、文章の中で近い距離にある単語同士の関係を把握したりするだけだった。それに対してBERTは文章中の離れた場所にある単語同士の関係を把握したり、文脈を読み取って文章の各所にあるべき単語を予測したりする。その