日本のマーケットで存在感を増している海外投資家。その動きがときに投資家の方向性を大きく左右します。7月に海外勢が投資先として目を向けたのが日本国債と日本株。このうち長期国債の買い越し額は過去最大となりました。なぜマネーは日本に向かったのか取材しました。(経済部記者 古市啓一朗) 海外勢の日本国債の買い越し額が過去最大に 買い越し額は実に5兆3582億円。データがある2004年以降では最大です。 国債市場では、この前月の6月、海外投資家と日銀との激しい攻防がありました。 世界的な物価上昇が続く中、日銀も欧米の中央銀行のように政策変更を余儀なくされるのではないか、こうした思惑から海外投資家が日本国債を売り浴びせ、一時、日銀が示す長期金利の上限を超える事態となったのです。 これに対し、日銀は国債を無制限に買い入れる「指値オペ」で応戦。1か月間に買い入れた長期国債は16兆円を超え、前の月の2倍を上