1969年、ニューヨークでは新たなる文化やコミュニティが発生し、とても栄えた時期だった。だが10年もすると街には凶悪犯罪がはびこり、希望は絶望へと変わっていった。 そして1980年代、中でも地下鉄は危険極まりないエリアとなっていた。そのすべてを警察がパトロールするにはあまりにも闇が深すぎた。ダークサイドに堕ちた地下鉄内は犯罪の温床となり、特に観光客や社会的弱者はスリや強盗のターゲットにされ、犯罪行為は日常茶飯事。にもかかわらず犯人が処罰されることは滅多になかった。 薄汚れ落書きが氾濫し、いつ襲われるかわからない場所であっても、地下鉄は人々の暮らしに必要不可欠な交通手段である。暗黒の地下交通網はそれでも毎日利用者を運び続けた。 当時22歳だったカメラマンのクリストファー・モリスは、荒廃した地下鉄内の撮影に情熱を燃やしていた。自らを危険にさらしながらも撮り続けたこれらの写真は、ついに認められ、
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