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ブックマーク / note.com/tender_bee49 (6)

  • 「どうする家康」note記事、執筆小話~執筆で気をつけたこと|青江

    はじめに 「どうする家康」note記事も無事完走を迎えました。書き続けられたのは、作品に書かせる力があったことと読者の皆さまの応援のおかげです。そこで今回は、「どうする家康」のnote執筆のごく簡単な裏話を少しだけしようかと思います。 まあ、こんな話に需要があるかわかりませんが、たまのこととお許しいただけたら幸いです。 1.noteを始めた経緯 (1)放映前夜 「鎌倉殿の13人」最終回で私が呟いたあるツイート(現ポスト)がバズりました。今まで「いいね」が100行くことがたまにある程度だったのに急に5桁になったので通知が止まらず慌てたものです。さて、多くの反応がある中で、ある方が「来年の大河ドラマは見られますか?できれば青江さんのコメントありで見たいです」(大意)と声をかけてくださいました。 元々、大河ドラマは見ていましたが、特に「どうする家康」は地元、岡崎が舞台ということもあり関心が高かっ

    「どうする家康」note記事、執筆小話~執筆で気をつけたこと|青江
  • どうする家康」最終回「神の君へ」 「祝言の鯉」の話に秘められた家康の理想郷とは|青江

    はじめに ようやく家康は、役割から解き放たれ、長い長い人生を全うしました。「とうとうその日が…」ではなく「ようやく」という言葉のが似合うように思われるのは、最晩年の家康の人生が、その思いに反して苦悩と孤独に満ちたものとして描かれたからでしょう。 「どうする家康」における家康像は、所謂、これまでの神君、狡猾な狸親父という両極端なイメージの双方を裏切る斬新さが見所でした。しかし、斬新な描かれ方をされた家康が、たどり着いた先は「人の一生は重荷を負うて遠き道をゆくが如し」という『東照公御遺訓』のとおりとなりました。何故、こうなってしまったのか? ナレーション…あらため、お福は、御遺訓を引きながらも「遠き道の果てはまた命を賭した戦場にございました」とその人生が最後まで過酷なものであったことを強調しています。福の言葉は、困難の末に泰平の世を実現させた家康の偉業を顕彰する以上の意味を持ちませんが、物語は

    どうする家康」最終回「神の君へ」 「祝言の鯉」の話に秘められた家康の理想郷とは|青江
  • 「どうする家康」第47回「乱世の亡霊」 少女の無垢な願いが呼ぶ乱世の悲劇|青江

    はじめに 乙女心…この言葉を聞いて何をイメージされるでしょうか?甘酸っぱさ、いじらしさ、恥ずかしさというストレートなものでしょうか?それとも複雑、面倒、わからんとネガティブなものでしょうか。乙女心は、人類の長きに渡る謎です。四大文明期のエジプトのヒエログリフにも、そのいじらしさや厄介さが描かれているとか。 いずれにせよ、乙女心を抱える当人たちにも、乙女心に疎い私のような周りの人々にも持て余すものではあるようです。 その乙女心をある意味、純粋に保存し、それゆえに拗らせてしまったのが茶々です。一般人であれば、大きな問題にはならないでしょうが、彼女は天下人の息子を産んだお袋さま(大野修理)、彼女の言動は天下を巻きこんでしまう。その顛末が、47回の軸になっています。 一方、今回は、冬の陣の和睦から夏の陣への開戦に至るまでが描かれました。何故、一旦は収めた矛を再び抜くことになるのか。そこには、古今東

    「どうする家康」第47回「乱世の亡霊」 少女の無垢な願いが呼ぶ乱世の悲劇|青江
  • 「どうする家康」第34回「豊臣の花嫁」 旭の健気と女性たちが、家康たちの盲を開く朝日となるまで|青江

    はじめに 今回は、前回の数正出奔に対して、彼の真意に気づいた家康たちのアンサー回でした。 瀬名と信康が亡くなって以降も、家康たちには、大笑いしてしまうユーモア、胸を熱くするようなカタルシス、血わき肉おどるような活躍などポジティブなシーンは多く見られました。その一方で、どことなく徳川家中にはそれだけでは払拭できない淀み、不穏な空気も漂っていて、閉塞感を感じていた方も少なくなかったのではないでしょうか。 それだけに、今回、その淀みを成していた家康たちの感情が、数正をわざと面罵し号泣する家康と家臣たちの涙を共に洗い流されていく一連の場面、そして、その結果、あごひげをたくわえ風格が加わったラストシーンの家康の姿…その濃密ながらも爽やかな展開は印象的なものになりましたね。 しかし、ここで注目したいのは、「豊臣の花嫁」という今回のサブタイトルです。 一般に旭姫の輿入れという人質策は、秀吉による家康懐柔

    「どうする家康」第34回「豊臣の花嫁」 旭の健気と女性たちが、家康たちの盲を開く朝日となるまで|青江
  • 「どうする家康」第24回「築山に集え!」 瀬名の謀の脆さと勝頼の野心の愚かさ|青江

    はじめに 第24回は、いよいよその全貌が明らかになった瀬名の謀(はかりごと)の顛末が描かれました。それは、何故、瀬名は悪女、築山殿として、信康は粗野な嫡男として、逸話に名を遺さざるを得なかったのか、その経過の一端が語られる回でもあります。 ところで、今回の軸となる瀬名の平和主義的な計画を見て、夢想家、理想論、幼稚、浅はか、机上の空論と拍子抜け、あるいは小馬鹿にするように思われた視聴者の方々もいらっしゃったのではないでしょうか。また、革新的なその思想は、戦国の世には余りにもそぐわないと思った方々もいらっしゃるかもしれませんね。 一方で瀬名の夢を家康たち同様に肯定的に見て、応援する方々すらも、榊原康政の「渡るには危なすぎる橋」に思わず頷いてしまったのではないでしょうか。 そして、視聴者の危ぶむ思いどおり、勝頼に「ままごと」と断じられ、彼の野心によって裏切られ、この計画は頓挫することとなりました

    「どうする家康」第24回「築山に集え!」 瀬名の謀の脆さと勝頼の野心の愚かさ|青江
  • 「どうする家康」第19回「お手付きしてどうする!」 摩利支天像と「おなごの戦い方」の関係とは?~お万に願いを託される瀬名の運命~|青江

    「どうする家康」第19回「お手付きしてどうする!」 摩利支天像と「おなごの戦い方」の関係とは?~お万に願いを託される瀬名の運命~ はじめに 第19回は、第10回「側室をどうする」同様、ユーモアを交えながら瀬名たち女性に焦点が当てられた話でした。 嫁姑問題、愛人問題、どれも負担の大きい問題ですが、瀬名の場合、奥向きを預かる正室の立場という社会的地位と一人の女性の心、双方との折り合いをつける難しさが加わります。 まして、基的に他人を慮る優しい瀬名ですからその気苦労もいかばかりか。そんな揺れる瀬名の心情を有村架純さんが細やかに演じ、ますます彼女を魅力的にしています。 また相手役、お万にはそのあざとさに賛否両論がありそうですが、可憐さを逆手に取る芯の強さを松井玲奈さんが印象深く演じたと言えるのではないでしょうか。 しかし、そんな女性たちの物語でありながら、何故か冒頭アニメーションは摩利支天でしま

    「どうする家康」第19回「お手付きしてどうする!」 摩利支天像と「おなごの戦い方」の関係とは?~お万に願いを託される瀬名の運命~|青江
    amanoiwato
    amanoiwato 2023/05/27
    「小心ゆえに慎重で用意周到だった信玄も、恐らくトラウマから歪んだ男たちの絆の世界を望む信長も、皆、家康同様、闇を抱えています。戦国大名とは男らしさの頂点に立っていながら、その実は臆病者なのです。」
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