通販王国、九州へようこそ! 私たちがこだわる、「売る」広告。 今回は、その核となる「伝え方」について考察します。 ■「買いたい」と思った人が、必ず言う感想とは 皆さんは、広告を見たお客さまに、どのような感想を言ってもらいたいですか?「印象に残った」「面白かった」「いい商品だと思った」などなど、いろいろな答えがあると思いますが、私たちが一番うれしい答えは「分かりやすかった」なんです。なぜなら、「買いたい」と思った人が必ず言う感想こそが、「分かりやすかった」だから。 「印象に残った」とか「いい商品だと思った」といった感想は、あくまで広告表現に対する評価。言ってみれば、目の前にある広告が主役であり、お客さまはスタンドから見ながら感想を言っている「観客」状態です。それに対して、「分かりやすかった」という感想はちょっと違います。この言葉は、お客さまが広告の情報を受け入れて、自身の感覚とすり合わせない
通販王国、九州へようこそ! ここは、広告は「どれだけ売れるか」がすべて、というシンプルな世界。 だからこそ、「売る」の本質に迫るヒントが、たくさん転がっています。 ■コップに情報を注ぐのは難しい 今朝、わが家の娘(3歳)が持ったコップに牛乳を注ごうとしたとき、気の散った娘が勝手にコップを動かしてしまい、危うく床に牛乳をこぼしそうになりました。そんな私が言うのもなんなのですが、とにかくコップに注ぐときは集中して、常に慎重にやらないとダメ、というのが今回のお話です。なぜなら、自由気ままな女の子と同じように、モノを買ってくれる消費者も、売り手のことなんて気にかけてはくれないし、いつでも自由で移り気な存在だから。 人は、目の前のモノ以上に気になることが現れたら、途端に興味がそちらに向いてしまいます。このような「移り気」、もっと簡単にいうと「気が散ってしまう」ことが、「売る」、つまりニーズというコッ
通販王国、九州へようこそ! ここは、広告は「どれだけ売れるか」がすべて、というシンプルな世界。 だからこそ、「売る」の本質に迫るヒントが、たくさん転がっています。 ■今回のテーマは、「ニーズ」への傾向と対策 前回、「売る」とは、ニーズというコップを手に取ってもらい、そこに情報を注ぎ続ける行為―というお話をしました。そのファーストステップに当たる「ニーズというコップを手に取ってもらう」とは、いったいどういうことなの?というご質問をよく頂きます。これは、端的に言うと、「こんなニーズありますよね?」と問いかけて、「確かに、あるある!」と思ってもらうことです(私たちのチームでは、これを「ニーズあるある」と呼んでいます)。 当たり前に思えますが、この点がうまくできずに結果が出ていない広告って、実は非常にたくさんあるのです。今回は、この「ニーズ」に関する、見落としがちな3つのポイントについてご説明して
通販王国、九州へようこそ! ここは、広告は「どれだけ売れるか」がすべて、というシンプルな世界。だからこそ、「売る」の本質に迫るヒントが、たくさん転がっています。 「売る」って、いったい何なのだろう? オフィスで狂喜乱舞。もし九州の広告会社でそんな場に遭遇したのなら、それはおそらく、新たに制作したテレビショッピングCMに注文の電話が殺到した瞬間、だと思って間違いないでしょう。通販に関わる広告人として、自分たちがつくった広告が当たるのはそれほどうれしいことであり、逆にいえば、そのくらい当てるのが難しいのが、通販広告なのです。 私は、このような通販業界に身を置いて、間もなく10年になります。10年間ずっと、マーケターとして、そして時に制作者としても、「どんな表現をつくったら、どんなレスポンスが生じるのか」というリアルな市場の反応と向き合ってきました。ブランディングもエンターテイメントも一切なし、
メディア環境の変化は、クリエーティブの世界にも大きな影響を与え続けている。“自由に何をやってもいい”という荒野を、若手クリエーターはどのように歩いていくべきなのか。3人は、「考える技術」の中心にある「言葉」の重要性を説く。 全ての企画の真ん中には言葉がある 磯島:今の若いクリエーターは、荒野に立っているというか、本当に大変だと思う。「まずコピーライターとしての技術を磨きなさい」という昔の常識が正しいのかどうかも分からなくなってしまった。僕自身は「まず言葉」というふうに育ってきたから、いろんな荒野があっても前に進む「とっかかり」はあるのだけれど。 髙崎:以前は、クリエーティブという“箱”の中で技を磨く時間が十分にあって、自分の得意・不得意や性質を認識できた。でも、今の人たちは、自分の背骨がどこにあるのかを確かめる時間もなく、“何をやってもいい”という荒野を歩かなければならない。自由って不自由
電通発行の書籍『表現の技術』(髙崎卓馬著)、『発想の技術』(樋口景一著)、『言葉の技術』(磯島拓矢著)。CMプランナー(髙崎)、コミュニケーションデザイン・ディレクター(樋口)、コピーライター(磯島)と専門分野の異なる書き手による“技術シリーズ”3作は、広告関係者以外からも普遍性のある技術論として評価を築きつつある。著者3人に共通しているのは、「考えること」の重要性を伝えている点。今回、「考える技術」をテーマに、各々の著作を振り返りながら鼎談を行った。 ある一点に向かって、3人とも登っている 髙崎:この本をつくるときは、こういうシリーズになることはあまり想定していなかったんです。だから間口を狭めたくなくてタイトルを大きく構えてしまいました。ここまでラインアップができると僕の本は「映像の技術」でよかったですね。技術というタイトルにしたのは、広告関連の書籍って何年かたつと猛烈に古くなるものがほ
こんにちは。電通関西支社マーケティングデザイン局 コンサルティング部の志村彰洋です。第1回~第3回は、イノベーションマネジメントの基礎についてお話ししてきましたが、今回は概論から少し離れ、「イノベーションにおけるネットワーク化の是非」についてお話しします。 企業の経営者にネットワークによるイノベーションについて説明すると、ほとんどのケースで賛同を頂けますが、同時に「自社で、これだけオープンかつドラスティックな手法の創発ができるのだろうか?」と言われることが多くあります。また、評論家やイノベーションマネジメントに取り組む企業の担当者とは、『イノベーションのジレンマ』(翔泳社)や『シリアル・イノベーター「非シリコンバレー型」イノベーションの流儀』(プレジデント社)など、話題になっている書籍の論旨に基づいた懸念点について議論する機会が増えています。 根強く残る「自前主義」オープンイノベーションに
こんにちは。電通関西支社マーケティングデザイン局 コンサルティング部の志村彰洋です。第2回に続き、今回は、イノベーション・マネジメント・ツールを用いたネットワークによるイノベーションの実際の流れと、関連するトピックについてお話しします。 実施観点でのイノベーションマネジメントの全体フローは、Plan(計画) ⇒ Design(デザイン) ⇒ Mobilize(動員) ⇒ Launch(ローンチ) ⇒ Manage(管理)と5つに分かれており、Launch以外は第2回のIMO(イノベーション・マネジメント・オフィス)の役割の中で説明してきた通りです。今回は、主にLaunch(実際の創発活動)について、IMOの果たすべき具体的なポイントを見ていきましょう。 実施前に創発中の動きを読み切る 一般的なオンラインでの創発活動は、第1回で説明したイノベーション・マネジメント・ツール上で行います。イノベ
はじめまして。電通関西支社ビジネス・ディベロップメント・センター マーケティングイノベーション部の志村彰洋です。昨今、イノベーション○○という言葉はたくさんありますが、それらとは一線を画す「イノベーションマネジメント」という新しい考え方(実施手法)と、その周辺領域のトピックについて、これから連載形式でお話しいたします。 「多様性を吸収した民意」こそが、イノベーションへの意思決定そのもの インターネットの普及によって、今までは地域(時差)や部門の違いで顔が直接見えなかった人同士が、自由につながり、自由な方法でやりとりできる時代になりました。一方、企業においてはプロダクトライフサイクルの変化・早期化に応じて、注力事業・商品のポリシー見直し、さらには、これらの螺旋から脱却するためのイノベーション(イノベーション・パイプラインともいわれます)にも、ようやく目を向けるようになってきました。 既に欧米
もうずいぶん昔の話だ。僕は糸井重里と原田知世(敬称略)に憧れる電通の新入社員で、一体どの部署に配属されるかドキドキビクビクしていた。「磯島拓矢」と呼ばれて立ち上がり「クリエーティブ制作局」と言い渡されて席に座る。そして僕はコピーライターになった。 中村卓司、小松洋支、生出マサミ、角田誠、平山浩司…(敬称略)。優れた師匠から、手取り足取り胸倉つかまれ(ウソ)コピーを教わった。それと同じことを後輩にしてあげるのが師匠への恩返しになるのだが、これが中々うまくできない。もういい年だというのに。 そんな時『言葉の技術』という本を書けと社命が下る。会社はよく見ているなあと思う。師匠から学んだ書くための技術を、なるべく丁寧に記したつもりだ。それは実は書く技術というより、考える技術に限りなく近い。本書の結論は、人より一歩深く考えようという実にミもフタもないものになってしまった。でも、それが真実だからしょう
コンサルタントという職務上、経営トップの方々とお話しさせていただく機会が多いのですが、みなさん、非常に高い問題意識を持っておられます。お立場を考えれば当然です。 経営トップの方々から実際にお聞きするのは、たとえばこんな思いです。 「自分たちが何屋であるか再定義し、グローバル競争を勝ち抜きたい」 「顧客視点で現状の事業前提を見直し、ブランド基軸の経営に転換したい」 「経営の課題を社員に自分ゴト化させ、日本でトップの競争力をもつ会社にしたい」 そして、なかには、こんなご依頼もあります。 「事業戦略を刷新してブランドを磨き直したいので、パートナーとして寄り添ってください」 問題意識を持つ経営者の方々に共通しているのは、事業経営とマーケティングが乖離し始めている現実に非常に危機感をもっておられることです。それは、「失われた20年」の中で賢明な経営改革を重ねてきた結果でもあるのですが、今後の成長戦略
「これは誰かに届くのかなあ。なあ、誰か、聴いてるのかよ。 今、このレコードを聴いてる奴、教えてくれよ。届いてるのかよ」 伊坂幸太郎の『フィッシュストーリー』で、売れないパンクバンドのボーカル五郎がレコーディング中に突然語り出した言葉です。いい曲だと信じているのに、届いている手応えがないことへの苛立ち。コミュニケーションの仕事をしている者としては、その気持ちがよくわかります。 「話題の広告」とかってよく言いますけど、正直なところ僕はふだんの生活の中で広告が話題になってる現場を目撃したことがありません。あのCM見た?あのコピーいいよね!と巷の人が話している場面に残念ながら遭遇したことがないのです。誰かと一緒にテレビを見ているときでもなければ、なかなか広告の話題を持ち出したりしないと思うんですよね、世の中の人って。そりゃあ僕自身はまわりの人と広告の話をしますよ。けど、それは仕事ですからね。それに
2005年よりスタートし、今年100回を迎えたDentsu Design Talk。過去のトークセッションから厳選した内容を、順次1テーマを2回に分けてダイジェストで紹介していきます。 Dentsu Design Talkは毎週金曜日に更新予定です。 (企画プロデュース:電通人事局・金原亜紀 記事編集:菅付事務所 構成協力:小林英治) <第1回 後編> 前編にひき続き、ゲストスピーカーに、博報堂イノベーションラボ、東京大学i.schoolディレクター(当時)の田村大氏を招き、イノベーションから考える広告会社の可能性について、白土謙二執行役員(当時)が聞き手となってトークが繰り広げられた。 多くの人がイノベーションの基本としているのが、「良いアイデアが新しい習慣や価値観や行動をつくる」という考え。田村氏はこの考えをProspective(前向き)なアプローチと呼び、それに対して、「先に理
今回の「ママのポテンシャルバリュー」は、前回に続き、電通ソーシャル・デザイン・エンジン所属のコピーライター・並河進とママラボ代表・田中理絵の対談(後編)をお送りします。 田中:私は左右の足のサイズが5ミリ以上違うんですけど、片方ずつサイズ違いで売ってほしいというニーズにはどこも応えてくれない。どっちかが痛いか、どっちかがカポカポのまま過ごしていて。私に必要なのは、シューフィッターでも、それを調整するグッズでもなく、別々に売ってくれることなのに。 並河:そこなんだよね。モチベーションのつくり方として、男の目線は「社会における自己実現」なんだけど、ママの場合はクオリティ・オブ・ライフが上がっていくことだから。 田中:そうなんですよ。誰かのクオリティ・オブ・ライフを上げるとか、自分のクオリティ・オブ・ライフが上がるということに対価をもらえると、すごく満足度が高いような気がします。 並河:僕の妻は
電通イージス・ネットワークの米カラのデータによると、9月30日に放送されたNBC「The Blacklist」(=写真)は、放送当日の番組視聴者数は1140万人だったが、放送日と放送後7日までの番組視聴者数「Live+7」は1790万人に達した。1週間のタイムシフト視聴者が600万人を超えたことになる。 一方、番組セールスにおいて現在使用される主な指標は、放送日プラス3日間のCM視聴率を測る「C3」。カラによれば、「The Blacklist」を例に取ると、放送後3日間のCMタイムシフト視聴者数は120万人にすぎなかった。また、当日の番組視聴率よりC3が低い番組もあり、必ずしも、放送日以降のタイムシフト視聴が当日のCM非視聴分を補っているともいえない。 放送日プラス7日間のCM視聴者数を測る「C7」という考え方も出てきており、広告主にとっての番組価値をどう測定するか、まだ議論が続くようだ。
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