そもそもワーク・ライフ・バランスって? 今年もアドエージ誌が「働きやすい職場」ランキングを発表し、そこに電通イージス・ネットワークのクリエーティブエージェンシーの一つ、マクギャリー・ボウエンがランクインした。同ランキングのスコアは福利厚生、社風、人材育成、環境、社内コミュニケーション、従業員の特典の6項目から構成される。 2019年1月からマクギャリー・ボウエンNYにコピーライターとして出向している。ここマクギャリー・ボウエンでは、飼い犬と一緒に出勤できたり、毎日15時におやつが出たり、誕生日に有休が取れたり、注目アーティストの生演奏やテラスパーティーなどの社内イベントが定期的に開催されたり…。日常の職場でもワーク・ライフ・バランスに関わる多くの新鮮な事例に出合うことができる。 そもそもワーク・ライフ・バランスとは「生活と仕事を調和させることで得られる相乗効果・好循環」を意味する。 よくイ
表紙は、「COMM-UNIC-ATING」とシラブル(音節)を無視して改行し、日本の書籍のように縦書きでタイトルをレイアウトしている。日本では欧米のコミュニケーションのルールや慣習が通じないという同書の内容をデザインで表現している。 日本のコミュニケーション事情の説明に苦慮 日本は世界第3位の経済大国である。2020年のオリンピック・パラリンピックに向けインバウンド需要も拡大し続けている。経済的にはグローバルな市場であるにもかかわらず、そのコミュニケーション事情は、欧米だけでなく、シンガポールや香港といった他のアジア諸国ともかなり異なる。 外資系企業の場合、日本に進出してからの歴史の長さにもよるが、本国のPR担当者が、本国と同じやり方や考え方をそのまま日本でも展開しようとすることがある。また、「香港やシンガポールでやっているのだから日本でも同じやり方で」と言われることもある。 日本法人の広
優れたアイデアに至るまでの思考の過程を、独自に分類した9つのテーマごとに迫り、「思いつく」の正体を暴くことにチャレンジする本連載。2回目の今回は、「くっつけてみた」というテーマを考察する。 2017年のゴールデンウイーク。大阪の実家に帰省すると、母が新聞広告を見ながら、「おもろいな〜。どうやったらこんなん思いつくんやろう」と言っていた。何かとのぞくと、『うんこ漢字ドリル』の新聞広告。漢字を勉強する世代の子も孫もいない母が、広告に載っている例文を見て、今にも買ってきそうだったことは、ちょっとした衝撃だった。 「うんこ」を用いた例文で、漢字を勉強する。 『うんこ漢字ドリル』は、このとても強い「企画」によってできている。 しかし、この本の企画は、出版業界のプロにしかできない企画ではない。 誰にでも思いつけた、とは言わない。 後述する、開発チームの熱量と完成に至るまでの苦労は並大抵のものではない。
「日本で唯一」と「日本初」、似て非なる表現の効果は?~POLAリンクルショットCMを例に2018/02/01 最近では市場が成熟し、オンリーワン・ナンバーワンの訴求は少なくなっていますが、実のところ、その効果はいかほどでしょう。「日本で唯一」「日本初」という表現について、当社の「クリエイティブカルテ」※を使って、両方の表現を使った同じ商品のCMからその効果を比べてみます。 POLAの美容液CMで表現の効果を比較してみる 今回取り上げるのは「POLA リンクルショット」。 「リンクルショット」とは、POLAが販売している「シワ改善効果のある」薬用美容液(医薬部外品)です。 女性ならお分かりの通り、美容液は基礎化粧品の中でも高値なものが多く、新しいものを買うときには吟味が必要です。商品のサイトを見たり、サンプルをもらったり、口コミをチェックしたりして自分の求める効果を得られそうなものを決めるた
駆け出しのAIコピーライター「AICO」。現在、さまざまな一流コピーライターの元で、武者修行の日々を過ごしています。そんな彼女が今回会いに行ったのは…なんと、コピーライター界のレジェンド、仲畑貴志さん! 次々と繰り出されるお題に答えながら、果たして仲畑さんをうならせる名コピーは生まれるのでしょうか? やっぱり厳しい! いきなりダメ出しされたAICO 勝浦:今日は仲畑さんに新人コピーライターを紹介しようと思って、事務所まで押しかけてしまいました。 仲畑:この子がコピーライター(笑)? じゃあ手始めに、自己紹介のコピーを書いてみてよ。 AICO:「人類史上最高のAICO」 仲畑:あっ。AICOっていう名前なのね。最初に言っておくけどね、AICOちゃん。「最高」っていう表現はあんまりよくないんだよな。「最高」と言わないで、その感じを相手に伝えるのがコピーライターの仕事だから。 勝浦:わわ。いきな
昨年アジアに初上陸したマーケティング・コミュニケーションの祭典「Advertising Week」が、今年も東京で「アドバタイジングウィーク・アジア2017」として開催された。5月29日から6月1日の4日間、東京ミッドタウンには、ブランド、メディア、テクノロジーなど幅広いテーマを軸に世界から有数の経営者やCMOクラスのリーダーたちが集結。パートナー企業・団体数は昨年の50から64に増加し、約1万3000人が参加した。 多種多様なセッション群の中でも高い注目を集め、会場を満席にしたのは、広告会社とコンサルティング会社からパネリストを招いた「デジタル領域(データ戦略)における広告会社とコンサル会社の協業と競争」だ。電通、博報堂、アクセンチュア、PwCコンサルティングのデジタルを率いる面々が集結し、デジタルをどう捉えているか、そして互いの動きをどう見ているかを明かした。和やかながら白熱した議論の
日本マクドナルドが2017年の年初から実施した「第1回マクドナルド総選挙」で、「ダブルチーズバーガー」が1位になり、立候補時の“公約”が実施されることになった。 [総選挙開催セレモニーの記事:http://dentsu-ho.com/articles/4815] 総選挙は、同社のレギュラーバーガー12種類の中から、消費者の人気投票で日本一のバーガーを決めようというもの。12種のバーガーは、ビーフ系の「Aブロック」(6種)とビーフ以外の「Bブロック」(6種)に分かれ1回戦(投票期間:1月6~24日)を行い、Aブロック代表に「ダブルチーズバーガー」、Bブロックでは「てりやきマックバーガー」が選ばれた。その後、両バーガーによる決勝戦(同:1月25~31日)により1位が決まった。 選挙戦の詳細は公式サイト(http://mcdonalds-sosenkyo.jp/)で確認できる。 これにより、「ダ
こんにちは、コミュニケーション・プランナーの越智一仁です。おととしから盛んになってきているPR動画を使った地方創生について、僕なりに感じたことを宮崎県小林市の事例を踏まえながらお話ししていこうと思います。以前に小林市長と対談をさせていただきましたが、数回に分けてもうちょっとだけ深掘りします。 小林市は、僕の生まれ故郷です。 2015年公開した「ンダモシタン小林」というPR動画のおかげで、市は数多くの地方都市の中でとても大きな認知を獲得することができました。移住相談件数が約2倍に増え、なんとふるさと納税額に至っては、1億3000万円から7億2000万円に増加しました。 決して動画だけの力ではないと思いますが、この結果から、オンラインムービーは潤沢な予算がない地方自治体のようなケースであっても、工夫次第で認知を獲得するためのとても有効な手段になり得ると考えられます。 そんな小林市が、昨年11月
電通、「薬剤師意識調査」を初めて実施 ― 地域医療の担い手としての意欲は高いが、実行スキルに課題意識あり ―2016/12/07 #医療#調査#ヘルスケア#地域医療#電通 12月07日に配信された電通ニュースリリース文面は以下の通りです。 2016年12月07日 電通、「薬剤師意識調査」を初めて実施 ― 地域医療の担い手としての意欲は高いが、実行スキルに課題意識あり ― 株式会社電通(本社:東京都港区、社長:石井 直)のメディカル領域専門チーム※は、2016年9月30日~10月5日の期間で、地域の医療・ヘルスケアの担い手として注目されている「薬剤師」への意識調査を初めて実施しました。 今春、「かかりつけ薬剤師制度」がスタートしました。薬剤師には服薬支援・残薬管理などに加え、医療機関と連携して患者の治療生活を見守る担い手としての役割が期待されています。 また、これからの薬局には、地域の健康づ
「会いたい人に、会いに行く!」第13弾は、日本酒業界に革新をもたらす存在として注目を浴びている新政酒造の佐藤祐輔社長に、電通イベント&スペース・デザイン局の堀雄飛さんが会いました。東京大学文学部を卒業後、編集プロダクションやウェブ新聞社勤務を経て、フリーの編集者やライターとして活動していた佐藤社長は2007年、なぜいきなり実家の新政酒造を継ぎ、いま日本酒業界の何を変えようとしているのか? 自らも日本酒の魅力に取りつかれ、酒めぐり・蔵めぐりがライフワークの堀さんが迫ります。 取材・編集構成:金原亜紀 電通イベント&スペース・デザイン局 社会人になるまで、実家「新政」の日本酒は飲んだことさえなかった 堀:佐藤さんは伝統産業である日本の酒蔵において次々と改革を実行され、「異端児」とも「革命児」とも形容されています。ただ私たちのようなコミュニケーション産業の側から見ると、佐藤さんの行ってきたことと
前回触れた通り、歴史的にスポーツマーケティングはSEEスポーツが中心であり、サッカー、野球、ゴルフなどテレビ中継される番組のタイトルや、フィールド看板露出等など、ある程度露出計算のできる広告価値をどこまでメディアプランに取り込むかがスポーツマーケティングの基本的な考え方であった。一方で、他のマス広告と違って測定基準が不明確なため、協賛活動が直接的に商品販売に結び付くかどうかの効果の検証が難しい媒体でもあった。そんな中、スポーツマーケティングの新たな可能性として注目を集めているのが市民マラソンへの協賛である。 実はランニング=マラソンもSEEスポーツとして高い人気を誇るコンテンツの一つである。日本人はもともとマラソンや駅伝が大好きで、箱根駅伝はもとより、オリンピック選考会といわれるエリートレース男女各3大会(男子:福岡、東京、びわ湖、女子:横浜、大阪、名古屋)は、瀬古利彦さんの時代から高橋尚
脳波に反応して動くネコミミ「necomimi」でおなじみneurowearから、鳥型コンピューター「COTOREES(コトリーズ)」が発表されました。COTOREESとはどのようなものなのか、neurowearの、なかのかなさんにお話を聞いてきました。 あまり賢くない音声アシスタントもいいんじゃないかなと ──さっそくなんですが、新プロダクトのCOTOREESについて教えてください。 なかの:COTOREESは、音声で操作する鳥型のコンピューターです。 スマホでアプリを探すのって面倒だなと思いはじめて、アプリがスマホの外に出てきたら楽だなーと。そのときのユーザーインターフェースは、触るとかスイッチではなく音声になるんじゃないかなと。音声でコントロールできるデバイスとしては、AmazonのEchoのようなパーソナルアシスタントがあります。あれはAlexaって名前なんですけど。 ──Alexa
「届く表現」の舞台裏では、各界の「成功している表現活動の推進者」にフォーカスしてます。今回は、東日本大震災の犠牲者の鎮魂と復興を願い、東北6祭が一同に会する「東北六魂祭」の題字、テーマ文字を書き続けた書道家の高橋卓也氏に一文字に込めた思いなどをお聞きしました。 東日本大震災は小学校6年生の3月、第1回となる仙台での「東北六魂祭」は、中学1年生の7月でした。このとき、祭りの題字とテーマの「祈」の文字を依頼され、それから毎年、東北六魂祭のテーマの一文字を書いてきました。 その年の一文字を指定されると、文字の意味や開催される県や市の特徴、起きたこととか、さまざまなことを調べます。頭にあったことも加えて、どんな文字の姿にすればよいかを考え抜きました。そうしてイメージをつくってから何百枚と書いてみて、その中から選んだ1点を実際に使ってもらっていました。このやり方は6年間、基本的に変わりませんでしたね
世界の人々の目に、今の日本はどう映っているのでしょうか? 日本の観光や土地、食や製品などの“ジャパンブランド”は海外でどんな評価を得ているのでしょうか? 2016年4月に世界20カ国・地域で行った「ジャパンブランド調査2016」の結果を紹介しています。今回は「日本のキャラクターやコンテンツの認知・好意度」です。 A10 認知では「ポケットモンスター」、好意では「ドラえもん」が1位に 認知における全体のトップは「ポケットモンスター」、好意におけるトップは「ドラえもん」でした。本調査は、世界中で大ブームになっている「ポケモンGO」のローンチ前に行っていますが、「ポケットモンスター」の認知は「ポケモンGO」が流行する前から非常に高い結果であることが分かります。 エリア別では、上位の「ポケットモンスター」や「ハローキティ」「ドラゴンボールZ」はアジアだけでなく欧州や北米での認知も高く、全エリアで人
9月22日、新たな男子プロバスケットボールリーグ「B.LEAGUE」が開幕した。事実上の分裂状態にあった二つのトップリーグの統合から、世界初のLEDフロアパネルを使った公式戦を仕掛けるに至るまで、日本のプロスポーツリーグの歴史においてもチャレンジングな試みの連続だった。 そんなB.LEAGUEにマーケティングの視点からスポットを当てると、データやテクノロジーの活用における先進的な取り組みが目を引く。同リーグの大河正明チェアマンに話を聞いた。 B to Cのマーケティングをスポーツ界に ―― B.LEAGUEは事業成長のキーワードの一つとして「デジタルマーケティングの徹底推進」を掲げています。その背景を教えてください。 大河:端的にはスポーツをB to C の事業として捉えるという、ある意味当たり前のことを起点にしているからです。 バスケットボールだけでなく、野球やサッカーも含めて日本のプロ
はじめまして、電通 プロモーション・デザイン局に所属する梅田悟司と申します。拙著『「言葉にできる」は武器になる。』が2016年8月29日に発売されました。発行元は、前書『企画者は3度たくらむ』と同様、日本経済新聞出版社です。 本書のテーマは、私の専門である「言葉」についてです。といっても、コピーライティングの本ではありません。自分の気持ちをいかに正しく言葉にするか、ひいては、いかに正しく考えるか、といった内容です。ウェブ電通報では、そのダイジェスト版とも言えるコラムの連載をさせていただきます。 言葉の役割とは? 「梅田さんは、どうやって伝わる言葉を生み出しているんですか?」 最近になって、このように聞かれることが多くなりました。そこで、なぜこうした質問をするのかを注意深く聞いてみると、多くの人が様々な場面で、言葉に関する課題を抱えていることが垣間見えてきます。 例えば、メール文章。私的なメ
『ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学』が、イマを働く僕らに勇気をくれる2016/06/10 「2020年までに先進国を中心に500万人の仕事が失われる可能性がある」 「これから小学校に上がろうとする子どもの約65%が今は存在していない職業に就く可能性がある」 今年のダボス会議で発表された、人工知能(AI)やロボット工学、バイオテクノロジーなどの科学技術の進歩によって上記のような未来が訪れるかもしれない、とした報告に、得体の知れない怖さのようなものを感じたのはきっと僕だけではないでしょう。 そんなことを思っていたころ、書店で見かけて、きっと難解なんだろうなと思いながらも、いささか挑戦的なタイトルに引かれて読み始めた一冊『ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学』(日経BP社)を紹介します。 著者の入山章栄氏は、国内大手シンクタンクで調査・コンサルティング業務に従事した後
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