非常に大雑把に言うと、フラットなものに対抗しなければならない、という意識があるわけです。フラット、見通しの良いもの、風通しの良いもの。ベタなことを言えば「管理社会」ということで、そこら中に監視カメラがあって、あらゆるモノは正しく品質管理され、お上品でジェンダーフリーでバリアフリーで「不正」の許されない世界ということです。「ファスト風土」みたいな風景と言っても良いです。恐ろしいことに、それは「努力の認められる世界」でもあります。「頑張ったら頑張っただけ」という世の中で、逆に言えばうまくいかないのは頑張らなかったせいということになります。 このフラットさというのは、閉じたロジックの中の透明性ということで、世界が一つの系の中に収まるということです。一つのデータベースの中に物事収まっていればどこにでもパッと手が伸ばせて便利なわけです。そしてロジックの中の一つ一つの項目は透過性が高くなり、ひっかかり