【パダン(インドネシア西スマトラ州)=郷富佐子】インドネシア西部スマトラ島沖で25日に起きたマグニチュード7.7の地震で、深刻な被災状況が明らかになりつつある。地震後に津波が襲った西スマトラ州ムンタワイ諸島の県政府によると、死者は少なくとも282人に上っており、411人が行方不明になっているという。住宅など426軒の建物が倒壊した。 「2回目の津波は高さ30メートルに達した」――。27日にムンタワイ諸島に入った国家災害対策庁の関係者は地震後に津波は2回あったとし、2回目の津波が非常に大きかったとの見方を示した。1回目は高さが数メートル程度だったが、その津波が引かないまま2回目の津波が襲ったという。 被害が集中したのは、ムンタワイ諸島の南パガイ、北パガイ、シポラの3島。津波は海岸から500メートル以上の地点まで押し寄せたという。3島の住民は合わせて約4万人といい、村人たちは林へ逃げ込んだ