私は、ソフトウェア開発の仕事とは何か?という点について、「プログラミング技術を活用した問題解決の仕事」と考えています。その仕事には再現性はなく、画一的なプロセスを定義するよりも、個人の力を発揮しやすくすることに腐心するマネジメントを心がけています。そうした仕事は、職人の仕事だと常々語ってきました。 本書は、2002年に翻訳された書籍で、既に新書としては手に入れることの出来なくなってしまった本ですが、そこに書かれていることは、まさにソフトウェアの本質を見抜き、ソフトウェア開発をソフトウェア職人気質(Software Craftmanship)として再定義しています。久しぶりに読んでみたのですが、今、改めて読んでも通用する話ばかりだと感じました。 ソフトウェア開発の正体 ソフトウェア開発は、工学(エンジニアリング)なのでしょうか、それとも、技芸(アート)なのでしょうか。多くのソフトウェア企業に