草創期からミラノ・トリエンナーレ展覧会で賞に輝く 家電、自動車、スマートフォン、カメラ……世界で毎日のようにニューモデルがリリースされる。そうしたなか、「初代や先代モデルのほうが、スタイリッシュであったのに」と悔やむことが、これまで筆者の人生に何度あったことだろうか。そう思いながら、新製品を購入した回数も数知れない。 ニューモデルは、旧製品と比較して機能・性能が進化していることは理解できる。安全性や環境性能のために、新製品に買い替えることが消費者にとっての責務であるかのような見解もときおり目にする。それでも過去モデルに後ろ髪をひかれることが少なくない。 たしかに、歴代モデルのエッセンスを盛り込もうとしたプロダクトも存在した。日本でいえば、1967年日産「ブルーバード510型」のデザイン言語再現を試みた1977年「バイオレット/スタンザ/オースター」や、同名のハーフサイズカメラをデジタルで復