pixi「ねえななころび、ピクシブって知ってる?」数年前大型連休で帰省した私に、請求書を持った母が聞いてきた。 私は「知ってるよ、私も使ってるし」と答えた。思わず「どうしたの?」と聞けば、母は悩んだ顔で請求書の中身を見せてくれた。 そこには「pixiv 500円」と書かれていた。 これが不慮の事故で死んだ弟が残したpixivアカウントと私の戦いの幕開けだった。 ● 突然死した家族話はかれこれ数年前に遡る。 私は、不慮の事故で弟を一人失っている。 突然死だった。桜が散る春の時期だ。 弟が生前結んでいた様々な契約は、相続人の両親が解約手続きを行った。入金の可能性も考えて弟名義の銀行口座は解約せず、今後ある可能性の引き落としは両親の口座でできるように変更していた。 弟が死んだ数日後にpixiv名義でカードの請求が発生。その時点では両親は何かの年会費だと判断したらしい。 ● 解約手続きの末に残った