景気の二つの起動力のうち、建設投資は昨年10月から停滞し、輸出は1月から伸び悩み始めた。成長が10-12月期に減速し、1-3月期に後退した背景には、これがある。したがって、足下では成長の「地力」が試されている状態だ。すなわち、全体的な需給関係の中で、どのくらい設備投資が盛んになるかが焦点となる。経済運営の方は、相変わらず、「ボーっと生きてんじゃねえよ!」とチコちゃんに叱ってもらいたくなる有様だが、民間には良い兆しも見られ、このまま無事に顕現してくれないものかと思っている。 ……… 5月の鉱工業生産は前月比-0.2となり、6,7月の予測も+0.4,+0.8と穏やかなもので、昨年までの勢いはない。日銀・実質輸出を3か月後方移動平均で見ると、1月以来、その水準を超えておらず、鉱工業の予測からすると、今後も増しては行こうが、緩やかなものとなるだろう。すなわち、1月まで果たしてきた景気の牽引役を期待