Research indicates that carbon dioxide removal plans will not be enough to meet Paris treaty goals
2015年4月21日 理化学研究所 エコール・ポリテクニーク 原子核研究所宇宙物理センター/パリ第7大学 トリノ大学 カリフォルニア大学 アーバイン校 要旨 理化学研究所(理研)戎崎計算宇宙物理研究室の戎崎俊一主任研究員、光量子工学研究領域光量子技術基盤開発グループの和田智之グループディレクターらの共同研究グル―プ※は、スペースデブリ(宇宙ゴミ)の除去技術を考案しました。数センチメートル(cm)サイズの小さなスペースデブリを除去する方法の提案は、初めてです。これはエコール・ポリテクニークと原子核研究所宇宙物理センター/パリ第7大学(フランス)、トリノ大学(イタリア)、カリフォルニア大学アーバイン校(米国)との共同研究による成果です。 スペースデブリは、地球衛星軌道を周回する不要な人工物体です。近年宇宙開発の活発化に伴い増え続けています。2000年から2014年の間にスペースデブリの量は約2
Image credit: NASA オービタル・サイエンシズ社は10月28日、シグナス補給船運用3号機(Orb-3)を搭載したアンタレス・ロケットの打ち上げに失敗した。 ロケットは米東部夏時間2014年10月28日18時22分(日本時間2014年10月29日7時22分)、米ヴァージニア州にある中部大西洋地域宇宙港(MARS)の0A発射台から離昇した。しかしその数秒後にエンジン付近から爆発を起こし、そのまま発射台の上に墜落した。 発射台周辺では大きな火災が広がっており、現在も消火活動が続いている。なお、けが人は現時点では確認されていないとのことだ。 シグナスOrb-3には、国際宇宙ステーション(ISS)への補給物資として、2,290kgの水や食料、実験機器などが搭載されていた。今回の失敗により、ISSに滞在している宇宙飛行士の活動に影響が出るかはまだ不明だ。 原因はまだ明らかにはなっていな
宇宙ゴミの回収に向けて香川大学が開発を進めている小型衛星が来月、JAXA=宇宙航空研究開発機構のロケットで打ち上げられるのを前に、宇宙で行う実験の内容が公表されました。 宇宙ゴミは宇宙空間を浮遊する役割を終えた衛星やロケットの破片などで、特に地球の周回の軌道上では、衛星との衝突事故や地球上への落下などが懸念されています。 このため香川大学工学部の能見公博准教授の研究グループは、宇宙ゴミの回収などに生かそうと4年前から小型衛星「STARS-II」の開発を進めていて、来月28日にJAXAのH2Aロケットで打ち上げられ、宇宙空間で初めての実験が行われることになりました。 21日は、打ち上げを前に大学で実験の詳しい内容が公表されました。 小型衛星はそれぞれ16センチ四方の親機と子機をテザーと呼ばれる金属製のひもでつないだ形で、実験ではデザーを300メートルほど伸ばしたり、テザーに電流を流すことで磁
先日、どんな言葉にも宇宙をつけることで有名な京大宇宙総合学研究ユニットの磯部氏にインタビューをしていたところ、「宇宙ヨット」なるものがJAXAから打ち上げられていることを知った。 宇宙ヨットとは、太陽光の圧力を受けて燃料なしで航行する宇宙船である。 今回JAXAが打ち上げた「イカロス(IKAROS)」という名前の宇宙ヨットは、帆の一部が太陽光パネルになっている、世界ではじめての宇宙ヨットらしい。太陽に向かって帆を広げ、太陽電池から電力を受け取りながら、ゆっくりと宇宙を航行するのだそうだ。 2010年に地球に帰還した小惑星探査機「はやぶさ」は、エンジントラブルに見舞われながらもミッションを果たし、最後は大気圏で燃え尽きながら小惑星イトカワの粒子を地球に届けるというドラマチックな展開もあいまって、日本中の注目を集めた。 一方で、このイカロスも、すごい成果をあげているらしいのだが、「うまくいきす
限られた予算の中、ロケットを大型化するのではなく、エンジンを高性能化していくというアプローチで研究・開発されてきたイオンエンジン。その約20年にわたる歴史はまさに血と汗と根性の記録となっており、たび重なる難局を切り抜けるための新技術と工夫の結晶がそこには隠されていました。 これは、日本最大のゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC2011」にて「未踏宇宙を拓く「はやぶさ」探査機搭載イオンエンジン」というタイトルで、はやぶさのマイクロ波放電式イオンエンジンの開発・運用を担当した國中均氏の講演をまとめなおしたものです。 國中: 今日はお時間をいただきまして誠にありがとうございます。小惑星探査機はやぶさの運用、特に私が担当してまいりましたイオンエンジンについてお話しをさせていただければと思っております。 いくつかコンテンツを用意させていただきましたけれども、全部をお話しできそうにありませんので
ニワンゴは、同社が運営するニコニコ生放送で、9月16日(火)20時30分より『JAXA宇宙航空最前線 第3回 ~ロケットの世界に革命を! イプシロンロケット~』を生放送する。 「JAXA宇宙航空最前線」はJAXAとの協力で実現したレギュラー番組で、今回は第1回『ありがとうスペースシャトル! その足跡と日本の宇宙開発への関わり』、第2回『「きぼう」の実験って、どんなことをしてるの?』に続く第3回目の放送。 JAXA(宇宙航空研究開発機構)担当者の生の声を通して、宇宙航空の最前線を伝える今回のテーマは「イプシロンロケット」。イプシロンロケットは、高性能と低コストの両立を目指す新時代の固体燃料ロケットで、2013年に初号機の打ち上げが予定されている。 番組では、ゲストにイプシロンロケット開発チームの徳留 真一郎氏と清水 文夫氏を招き、同ロケットの映像を交えて解説するという。 番組概要 番組名 「
国際宇宙ステーション(ISS)で船外活動を行う宇宙飛行士(2010年8月11日撮影、資料写真)。(c)AFP/NASA TV 【2月18日 AFP】宇宙航空研究開発機構(JAXA)は17日、国際宇宙ステーション(ISS)の「きぼう」日本実験棟に人型ロボットを送り込む計画について、フィジビリティスタディ(実現可能性調査)を始めると発表した。 フィジビリティスタディを経て計画実施が決定されれば、2013年にもロボットをISSに送ることになる。 日本製のロボットはISSに滞在し、宇宙飛行士らが寝ている間など、マイクロブログのツイッター(Twitter)で地上と交信したり、写真を撮影したりする。ロボットは「おはよう」「おやすみ」などの簡単な言葉やISSの位置情報などをツイートすることができるという。 また、宇宙飛行士の表情や声の調子の変化を読み取り、ストレスレベルを分析する。得られたデータはストレ
宇宙ごみを漁網で一網打尽 広島の老舗とJAXA開発中 人工衛星の残骸など、地球の周りに増え続けて問題化している宇宙ごみに、長さ数キロの網をつけて大気圏に突入させ、燃やしてしまおうという試みが、広島県の老舗漁網メーカーと、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の間で進められている。 昨年創業100周年を迎えた日東製網がJAXAと共同開発中の宇宙ごみ除去システム まず、金属で編んだ長さ数キロの導電性テザーと呼ばれる細長い網を捕獲衛星に積み、ロケットで打ち上げる。軌道に乗った後、衛星のロボットアームを使って宇宙ごみに網を取りつけ、アームの先端を切り離す。 網は地球のまわりを周回することによって電気を帯びる。これが地球の磁場と影響し合って、徐々に高度を下げさせる力となり、大気圏にごみごと再突入して、最終的に燃え尽きるという仕組み。ごみを移動させるのに、燃料が不要というメリットもある。 日東製網は創業15
12月7日、日本の金星探査機「あかつき」が金星周回軌道投入に失敗した。5月21日に種子島宇宙センターから打ち上げられたあかつきは、順調に飛行を続け、この日金星への最接近に合わせて、搭載した推力500N(ニュートン)の軌道変更エンジンを720秒噴射し、金星周回軌道に入る予定だった。 午前8時49分に噴射を開始したあかつきは、直後の8時50分に地球から見て金星の影に隠れた。ところが金星の影から出てきたあかつきを地上局で捕捉するのに手間取った。その後、通信を回復したあかつきの軌道を測定したところ、金星周回軌道に入れなかったことを確認。 さらに探査機からダウンロードしたデータから、噴射開始から約143秒で、あかつきの姿勢が乱れ、本来720秒行うはずだった噴射が停止したことが判明した。姿勢の乱れは、5秒間で軌道上初期重量が500kgある探査機が完全に1回転するという急激なものだった。 現在、宇宙航空
『小惑星探査機 はやぶさの大冒険』の著者に聞く! 7年間、60億キロにもおよぶ宇宙の旅。地球の技術者たちとの強い絆に引かれるかのように、小惑星探査機「はやぶさ」は孤独な宇宙空間から地球圏へ帰還し、その任務を全うした。2010年6月13日の大気圏再突入は記憶に新しい出来事だろう。『小惑星探査機 はやぶさの大冒険』(マガジンハウス)は、そんな「はやぶさ」の旅立ちから終着までを追った一冊だ。2003年5月9日の打ち上げから「はやぶさ」の動向を取材し続けた、ノンフィクション作家・山根一眞氏による渾身の記録書である。「はやぶさ」が意味するものとは何だったのだろうか。そこに思いを馳せた日本人の姿、宇宙へ進出することの意味について山根氏に話を伺った。 ノンフィクション作家・山根一眞氏。獨協大学経済学部特任教授。7年間にわたり「はやぶさ」の動向を取材し続けた。作家や"元祖モバイラー"として新聞、雑誌で活躍
宇宙帆船「IKAROS(イカロス)」のシステム開発(前編) ―― ソーラー電力セイル・プロジェクト,世界初の技術に挑戦 船瀬 龍 2010年6月,地球に帰還し,小惑星「イトカワ」の欠片の入った可能性のあるカプセルを無事地球に送り届けることに成功した,小惑星探査機「はやぶさ」(図1).大気圏に突入して自らの機体は燃え尽きながらカプセルを届けた「彼」の姿に感動した方も多いのではないかと思います. 図1 小惑星探査機「はやぶさ」(画像提供:宇宙航空研究開発機構) はやぶさの成果は,単に小惑星のサンプルを持ち帰ってきたことだけではありません.将来,日本の惑星探査機が自在に太陽系を航行するための重要な技術である「惑星間往復飛行技術」を実証したことが,その最大の成果です.従来の化学推進エンジンではなく,燃費の良い電気推進エンジン(イオン・エンジン)を駆動することによって,少量の燃料で目的の惑星まで行っ
■自分の国を誇れる心の豊かさを −−小惑星探査機「はやぶさ」の計画立ち上げについて教えてください 川口 1993年ごろで、当時は自分でも相当無謀だと思いましたね。これは出さねばならないと思う一方、途方もなく大きなリスクですよ。それだけに「この計画が最有力」と言われたときは本当に驚いた。 −−なぜ小惑星からのサンプルリターン(試料回収)を目指したのか 川口 当初は小惑星へのランデブー(接近)を考えたが、共同で研究していた米航空宇宙局(NASA)が独自計画を立ち上げた。それはないよと思いつつ、じゃあわれわれが本当に世界初といえるものは何かと考えた結果、サンプルリターンになった。 −−世界初にこだわったのですね 川口 アイデンティティーの発揮とはそういうこと。初物であることが大事。コピー文化はしょせん、アメリカなどが作ったものの上に乗っかっているだけで、より高品質な製品は作れると思うが時代を引っ
人形を載せた宇宙船。先端は透明なカバーで360度見渡せる=トーマス・ピーダースン氏撮影発射台にたてられた宇宙船「ティコ・ブラーエ」=トーマス・ピーダースン氏撮影 ミサイルのような1人乗り有人ロケットの試作機が、9月2日にもデンマーク沖のバルト海で打ち上げられる。今回は人形を載せた高度30キロのテスト飛行だが、高度100キロを超える飛行能力を持つ。数回のテストを重ね、安全性が確認できれば有人で打ち上げる。成功すれば、宇宙に独自に人を送った国として、旧ソ連や米国、中国に続き、デンマークが4カ国目になる。 米航空宇宙局(NASA)の元技術者らの民間団体が開発した。小型ロケット「HEAT―1X」で、宇宙船「ティコ・ブラーエ」を打ち上げる。船名は16〜17世紀の同国の天文学者からとった。 全長は約10メートル、直径約60センチ。飛行士は先端の透明なカバーに顔をのぞかせるようにして立って乗る。個
逆境でも不屈の闘志で復活の技術を生み出す「敗れざる者たち」として、まずは今年夏、国内外で注目された小惑星探査機「はやぶさ」プロジェクトに貢献したIHIグループのIHIエアロスペースの技術者を紹介したい。 はやぶさは、地球から3億キロも離れた小惑星イトカワから、満身創痍になりながら、戻ってきた。このプロジェクトの総責任者だった宇宙航空研究開発機構(JAXA)の川口淳一郎教授らの執念と知恵で、日本に感動を与える奇跡を演じてみせた。そこでは、IHIエアロスペースの技術者たちの活躍も大きい。 まずは、はやぶさのカプセルの耐熱素材などを担当したIHIエアロスペースの宇宙機システム室の森田真弥部長に聞いた。森田氏ははやぶさのカプセルが豪州南部の砂漠に落ちた時に、自らその回収を担当している。 (聞き手は佐藤紀泰=日経ビジネス編集委員) 森田 ええ、私がカプセルの外側の耐熱部分(ヒートシールド)の開発を担
米国航空宇宙学会(AIAA)から、電気推進を駆使して宇宙往復ミッションを達成した事を評して、「はやぶさ」イオンエンジンチームに対して2010 Electric Propulsion Outstanding Technical Achievement Awardが授与されました。7月26日、米国ナッシュビルにて開催されたJoint Propulsion Conferenceの電気推進技術委員会の席上にていただいてまいりました。 電気推進の第一の応用範囲は「静止衛星の南北制御」ですが、宇宙科学に関わる分野ではなく、貢献の機会はありませんでした。次なる応用場面は「深宇宙探査」であり、ここに独自のイオンエンジンで先鞭を着けることができ、正直にうれしい気持ちです。第三の方向へも緒を見出すべく努力していきたいものです。 國中均(月惑星探査プログラムグループ・教授)
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