メジロやヤマガラなどの野鳥を無許可で捕獲・飼育したとして、鳥獣保護法違反で摘発されるケースが東京都内で相次いでいる。 警視庁によると、今年上半期(1〜6月)の摘発件数は昨年同期比37件増の167件で、この5年間で最多を記録した。 摘発された97人はすべて60歳以上。一人暮らしの寂しさを紛らわせるため、違法と知りながら飼育するケースが目立つといい、事件からは都会で暮らすお年寄りらの「孤独」も浮かび上がる。 「鳴き声を聞くと、一人暮らしの寂しさを忘れられた」。5月13日、無許可でメジロなどを飼育したとして、警視庁荻窪署から鳥獣保護法違反で書類送検された東京都内の自営業者(68)はこう語った。 35年間連れ添った妻と別れたのは4年前。休日に1人で家にいると、気分がめいり、気晴らしに出かけた山で出会ったのがメジロなどの野鳥だった。懐かしい鳴き声に思わず捕まえ、自宅でカゴに入れると、落ち込んだ気持ち