名前を言えば誰でも知っている大手企業の中には、キャリアチャレンジプログラム、キャリア開発室、キャリアデザイン室、キャリア開拓グループ、企業開拓チーム等々と呼ばれる部署がある――、とのことだ。 そこは、俗称で『追い出し部屋』と呼ばれている。 部署名に“キャリア”と名がつくのは偶然なのか、あるいは水面下での申しあわせがあったのかは知らないが、リストラのターゲットを一堂に集め、その俗称が示すとおり、会社から“追い出す”ために設けられた部署を言うらしい。 早い話が、キャリアなんとかという部署への異動が命じられたら、それは、会社はもうその人を必要とせず、とっとと辞表を書いて辞めてくれよ、と宣告されたにも等しいということだ。 追い出し部屋と称されるからには会社から追い出すためにあるには違いないが、そこで退職の強要等の悪辣な行為があれば労働法に反するため、厚生労働省が実態調査に踏み切ったのが今年一月末だ