野宿者、失業者の勤労意欲ばかりが取りざたされているけれども、金融に寄生して儲けているデイトレーダーみたいな連中の勤労意欲はなーんも言われない。それってヘンだ、と思う人は多かろう。よく、「市場でリスクをとることが貢献」みたいに言われるけれども、それは根拠のない思い込み。だけど、無反省に繰り返される。たとえば。>インタビュー:今後も金融ハイテクは必要=作家・石田衣良氏 そんなところから考えられることを、ざっくりと書いておく。 経済において、金融という機能はもちろん大事。でもそれは、たとえば、「ある企業の実体を見て、それを金銭的に評価する」というところにあるのであって、「ある企業の金融市場での評価を見て、それを金銭的に評価する」(トートロジー!)というところにはない。言い換えれば、投資家の役割とは、「実体経済を金融の文法に翻訳する」という点、情報生産というところにあるのであって、金融市場での値動