『切りとれ、あの祈る手を――＜本＞と＜革命＞をめぐる五つの夜話』佐々木中(河出書房新社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

→紀伊國屋書店で購入 「情報と文学の関係」 著者の佐々木中氏は『夜戦と永遠 フーコー・ラカン・ルジャンドル』（2008年）という大部の思想書で、注目を集めた。本書でも特にルジャンドルが重要な導きの糸となっているものの、主題はあくまで「文学」に据えられている。 では、佐々木氏の文学観はどのあたりにあるのか。彼の語りは一種憑依型で、独特のリズムがあるが、言わんとすることは比較的単純である。すなわち、無味乾燥な「情報」の摂取にまで切り詰められた読書行為を、徹底して身体的で崇高なものとして捉え返すこと、これである。佐々木氏にとって、それはほとんど、読めないテクスト（聖典）を読み、しかも書き換えるという逆説的行為に近い。ゆえに、文盲であったムハンマド、読むことを「祈りであり瞑想であり試練である」といったルターが高く評価される。あるいは、ダンスや音楽を通じた「革命」が志される。 逆に、本書では、「情報

[tagosaku1989]

どこをどう読めば、情報がすべてだという考え方への批判を情報の概念の否定だと読めるのか、私にはさっぱりわからない。あと、最後の文章で佐々木中の読者を恫喝しているが、これは批評家として最低だと思う。

[woykiakes]

一応読んだので改めてブクマ

[angmar]

なるほど、面白かった。

[hiroao]

データベース

[ishikawa-kz]

「彼らは、情報の概念の台頭を、個人の好き嫌いでどうこうなる問題とは思っていなかった」

[medicineman]

はいはい情報社会情報社会。

[worris]

「おそらく本書は、文壇には好意的に受け入れられるだろう。「文学の勝利」を高らかに謳い上げているのだから。そして、情報の世界に背を向けていいと言っているのだから。」

[SasakiTakahiro]

中世の法学データベースとポストモダンの大衆化・電子化したデータベースが仮に外見上似ていたとしても、その社会的背景や機能はほとんど正反対である。

[tegi]

読み応えあり。最後に文壇寄りと批判するのは的外れと思うけど。／『切手』が敵とおもってるのは東浩紀-福嶋亮大の「情報」系トップランナーじゃなくて、その尻馬に乗ろうとしてる安易な人たちじゃないかなあ。

[nabeso]

そもそも情報をどう定義しているのかわからんのです

[t-kawase]

佐々木君の本を手に取る前に、こういう書評に出会ってしまった。これは幸か不幸か。

[shinichiroinaba]

直球の反論

[Lian]

"その「勝利宣言」は２０世紀に積み重ねられてきたさまざまな文学的実験の背景を、ことごとく無視したところで述べられている"激しく同意

[jamais_vu]

「情報」概念の台頭がいかに文学の風景を変えたか。

[Imamu]

ハイデッガー-サイバネティックス（哲学の脅威）≒ルジャンドル-マネジメント（思想の脅威）/識字率上昇→データベースでコンテクスト限定「中世法学データベース／大衆化電子化データベース～機能はほとんど正反対」