『PERFECT DAYS』への批判映画『PERFECT DAYS』は、見る人によって評価が分かれる作品である。トイレ清掃員として働く男、平山(役所広司)の生活を描くこの映画だが、肯定する意見と同等に批判も多い。例をあげれば、映画そのものが広告的だとの指摘がある。曰く、劇中で平山が清掃するのは「世界的に活躍する16人の建築家やクリエイターがそれぞれの個性を発揮して、区内17カ所の公共トイレを新たなデザインで改修する、渋谷で20年から行われているプロジェクト『THE TOKYO TOILET』」で実際に作られた美麗なトイレであり、このプロジェクトを推進する柳井康治氏(ユニクロ社長の次男)が、映画『PERFECT DAYS』のプロデューサーでもあるというのだ*1。風呂なしの安アパートに住む、薄給のトイレ清掃員のつつましやかな暮らしを肯定的に描く映画の製作者が、4兆円以上の資産を持つ大富豪一家の