ピーター・テミン『なぜ中間層は没落したのか』 - 西東京日記 IN はてな

著者は著名な経済史家で、経済学の立場としてはケインジアンだといいます。そんな著者が「なぜ中間層は没落したのか」というタイトルの本を書いたというと、近年の経済の動きと格差の拡大を実証的に分析した本を想像しますが、本書はかなり強い主張を持った論争的な本です。 現在、アメリカの社会は左右に分極化していると言われますが、著者は上下の分極化を指摘しています。アメリカの社会は上20％（本書はFTE部門（FTEは金融（Finance）、技術（Technology）、電子工学（Electronics）の頭文字）と呼んでいる）と下80％に分極化し、共和党はもちろん、民主党も基本的には上20％の代表になっているというのです。 そして、現在のアメリカはアーサー・ルイスが途上国の経済を分析するときに使った二重経済のモデルで説明できるというのが本書の主張になります。 少し陰謀論的な印象を受けるところもありますが、7

[sgo2]

資産=所得×時間(時間と共に直線的に増加)という簡単なモデルで考えても、時間と共に上下の差は開いて行く(あと0は0のまま)。それどころか富裕層は投資によって二次曲線的に資産を増やしてる訳だから更に差は広がる。

[arrack]

単純な話、資本主義経済では金が金を呼ぶんだよ。利子、投資は最たるもの。これまでは戦争により定期的にリセットされてたけど７０年以上起きてない上に共産主義の脅威も去ってしまった。

[fantoms]

スティグリッツの「プログレッシブキャピタリズム」にも政府が果たすべき役割を果たしていないことで格差が拡大したと書いてあったな。日本はどうなんだろうか。

[khwarizmi]

最後まで読んだけど，今すぐアメリカの中所得者にふさわしい仕事を与えてみろとしか。もうアメリカの中所得者としてふさわしい付加価値のある仕事を2億人に用意することは出来ない事を認めないと

[hat_24ckg]

”「読み終えると、些末なことを厳密に議論するよりも、大事な問題を少し大まかに議論することも、時にははるかに望ましい姿勢だと教えられる」”　確かになあ。

[wkatu]

FTE部門とそれ以外の二重経済モデル／『アメリカでは中位投票者定理よりも政治の投資理論が現実をうまく説明できている』『多数派の利益と…エリートの利益が対立した場合、前者が政治的競争でほぼ負けていた』

[n_y_a_n_t_a]

アメリカでは戦争によるリセットが起きなかったばかりでなく戦争すら経済行為の一環として営まれている。そしてその人的資源はアフリカから奴隷を連れてくるまでもなく低所得者や没落した中間層を使役。

[nuara]

金を刷り過ぎたからでないの。市場の要求って、もっと金刷ってよこせってことでしょ。金が金を生む仕組みで、富裕層と金融業界は決して損をしない。失敗しても大きすぎるからと税金出動。アホくさ。

[toraba]

「アメリカ政治は分極化していると言われていますが、大金持ちの影響を強く受けているという点では民主党も共和党も変わらないのです」https://youtu.be/23238vRnceE?t=724

[shibacow]

情報処理の発展自体が中間層を不要にしている。工場労働者は合理化され事務作業も激減した。

[hungchang]

労組の力の低下、高等教育授業料の高騰、「政治の投資理論」。「著者は問題への処方箋として、公教育の充実、大量投獄から社会福祉へ、インフラの整備、低賃金部門の債務の減免といったことを提言しています」