「EV全振り」しない日本車メーカーは正しかった! しかし“EV信者”とのコミュニケーションは破綻寸前、今後どうするのか? 2023年は、電気自動車(EV)をめぐる市場の空気が前半と後半で大きく変わった年だった。2023年前半は、 「このまますべての自動車市場が一気にEVに入れ替わる、その大転換点となるのが今なのだ」 という論調が中心だった。一方で、2023年後半は徐々に 「EVの普及は予想以上に遅れているかもしれない」 「むしろ、ハイブリッド車(HV)の伸びは予想外に強い」 という記事が、欧米メディアでもかなり見られるようになってきた。 実際、2022年にはEVの販売台数は前年比60%増と圧倒的な躍進が続くと思われていたが、2023年には31%増にとどまった。これは主に、 「お金を持っていて新技術が好きなアーリーアダプターに行き渡った後は、比較的保守的で、ガソリン車との比較における経済性や