サブタイトルからも推測できるように、『苦しかったときの話をしようか ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」』(森岡 毅著、ダイヤモンド社)はもともと、プライベートな事情のなかから生まれたもの。 マーケターである著者が、将来について「なにがしたいのかわからない」と悩む娘の姿を見て、「将来や仕事のことを考える際のフレームワークを書き出しておこう」と考え、書きためた原稿が軸になっているというのです。 ところどころに激しい表現や、身内以外にはわかりにくい表現や事例などが含まれているのはそのせい。 しかし必要以上に修正せず、なるべくそのままのかたちで残すことにしたのだといいます。 なぜなら修正して取り繕った「よそ行き」のキャリア論にしてしまうと、伝わる力が弱くなってしまうと考えたから。 学者でもなく、評論家でもなく、マーケターでもなく、私は父親としてそれらの原稿を書いた。 ビジ