インド西部の一本道。 私はかれこれ3時間近く走る車中にいました。 住宅すら見当たらない荒野の中から突然、巨大なガラス張りの建物が姿を現しました。 地元州政府などが出資して整備が進む「ドレラ工業団地」の拠点です。 インド西部グジャラート州の最大都市アーメダバードから100キロ以上。 ここにいま、インド初の半導体の生産拠点を作る計画が進んでいるというのです。 地元州政府から特別に取材許可がおりました。 工業団地の敷地面積は920平方キロメートル。 東京ドームおよそ2万個分、大阪市が4つすっぽりと入る土地で、果てしなく広がる地平線に思わずことばを失いました。 「半導体工場が作られるのが、この場所です」 担当者に案内されると、目の前に広がっていたのは広大なさら地。 具体的な工場の建設作業は、これからだと担当者は説明しました。 しかし、工業団地内では、すでに半導体生産に欠かせない電力や水の安定供給の