編集者やライターの間ではもう常識となっているのだけれど、ママ雑誌やママメディア、ママ番組など、子持ち女性の周辺が、いま日本で一番元気だ。 紙一般雑誌の休刊が相次ぐ中、ママ雑誌だけが続々創刊している。「いまさら紙媒体?」と侮るなかれ。ローティーンの頃から大人になっても、雑誌で恋を知りファッションを学び、アイドルの「俺の生き様」やナンシー関亡き後のサブカルの泳ぎ方まで、世の中の潮の流れは誌面から学んだ「ザ・雑誌世代」が、今の子育て層だ。 まとまった情報を得るにはまず雑誌、リビングやバッグの中に雑誌、カフェに雑誌。細切れの時間しか持てない子持ち母の暮らしの中に、コンパクトにまとまって気分転換のできる雑誌は、たぶんちょうどいい。 本来は一つの「子持ち母」というパイなのだけれど、ここに現代の矛盾、出産年齢の二極化と仕事の有無がそれぞれ縦横の座標軸となり、さらにファッションや消費傾向が微細に分化した結