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ブックマーク / honz.jp (9)

  • 『かがくを料理する』:「サイエンス×工作×料理」のおいしい世界! - HONZ

    かがくを料理する (Make:Japan Books) 作者: 石川 繭子,石川 伸一,加賀 麗 出版社: オライリー・ジャパン 発売日: 2023/9/27 先般、東京出張の折に、はじめてHONZの朝会というものに参加しました。HONZのメンバーが原則(少なくとも今回は)ひとり一冊、今読んでいる、あるいはこれから読もうと思っているを持ち寄り、そのに対する期待やおもわく(?w)について語る会です。 で、そのときHONZレビュアーの首藤淳哉さんが、『かがくを料理する』というを持っていらしたのです。 いえね、「料理の科学」みたいな路線のなら、わたしもこれまで何冊も読んできたんですよ。でも、「かがくを料理する」ってなんだろ??? って不思議に思ったのです。今どき科学と料理を結び付けて新しいを出すのなら、分子調理(分子ガストロノミー)方面の実践的入門書かな? とわたしは思いました。(実

    『かがくを料理する』:「サイエンス×工作×料理」のおいしい世界! - HONZ
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    ht_s 2023/12/03
  • 『なぜヴィーガンか?』 シンプルな論理とそれが人びとに与えた影響 - HONZ

    読むたびに思う。ピーター・シンガーの論理はシンプルで、それゆえに強力だ。シンガーの論理に異を唱えようとすると、その反論のほうが小手先の屁理屈のように聞こえてしまう場合も少なくない。そして、シンガーの論理は強力であると同時に、そこから帰結する内容が厳しくもある。シンガーの論理を反駁できないならば、またそれを頭で理解したならば、わたしたちは自らの生き方を変えなければならないはずである。 書は、哲学者ピーター・シンガーの肉に関する論考を集めたものである。シンガーは、「動物解放論」の代表的論者であり、1970年頃から菜主義を実践している。そして、後で紹介するように、その論理によって多くの人たちの生き方を実際に変えてきた人物でもある。 そのタイトルどおり、書はなぜ肉を控えるべきかを説いている。シンガーによれば、そのおもな理由は3つある。すなわち、(1) 動物への配慮、(2) 気候変動の問題

    『なぜヴィーガンか?』 シンプルな論理とそれが人びとに与えた影響 - HONZ
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    ht_s 2023/08/04
  • 『明治 大正 昭和 化け込み婦人記者奮闘記』化け込み=潜入取材ルポ 型破りな女性記者たちの物語 - HONZ

    2022年度の新聞・通信社における女性記者の割合は男性の4分の1弱である(一般社団法人日新聞協会調べ)。放送業界は多少マシな気もするが、それでもメディアが圧倒的に男性中心であることは変わらない。現代ですらそんな体たらくなのだから、戦前なんて推して知るべし。女性記者(当時は「婦人記者」といった)は各社片手で数えられるほどしかいなかった。 婦人記者という新たな職業が生まれたのは、明治20年代だという。女性読者の増加に伴い、女性向けの記事が求められ、東京や大阪の有力新聞が女性を採用するようになった。 とはいえ、のっけから婦人記者が活躍できたわけではない。女性向けの記事といっても、アイロンのかけ方、シミの抜き方といった家政記事か、政治家や実業家のお宅に赴き、奥様方に普段の生活や子どもの教育法などについてインタビューする名流婦人訪問記などがメインだった。 「号外に 関係のない 婦人記者」と当時の川

    『明治 大正 昭和 化け込み婦人記者奮闘記』化け込み=潜入取材ルポ 型破りな女性記者たちの物語 - HONZ
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    ht_s 2023/06/30
  • 『眠りつづける少女たち』 集団発生する〈謎の病〉の原因とは - HONZ

    スウェーデンのある地域でのこと。小学校低学年から10代後半までの子どもたちに、〈謎の病〉が発生している。子どもたちは最初、不安になりふさぎ込む。そして徐々に引きこもりはじめ、口数が減っていき、そのうちまったく話さなくなる。最後にはベッドで寝たきりとなり、最悪の場合、べもしなければ目も開かなくなってしまう。そうした子どもたちの数は、2015年から2016年の間だけでも、なんと169人に達している。「あきらめ症候群」と呼ばれるこの病は、では、どうして発生しているのだろうか。 書は、そのような〈謎の病〉の原因を神経科医が追ったものである。扱われているのはあきらめ症候群だけではない。カザフスタンのかつての鉱山町で発生した「眠り病」(第3章)や、キューバ駐在のアメリカ外交官の間で流行した「ハバナ症候群」(第5章)など、8つの章でおもに7つの病がとりあげられている。著者のオサリバンは、関係者へのイ

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    ht_s 2023/05/25
  • 『津久井やまゆり園「優生テロ事件」、その深層とその後』異常な犯罪者は異常な社会から生まれる - HONZ

    読むのにとても時間がかかったのは、著者が巨大な問いと格闘しているからかもしれない。戦後最悪ともされる凶悪事件を通して、私たちの社会の奥底で起きている変化をとらえた力作だ。 書は、神奈川県相模原市の障害者施設、津久井やまゆり園で、入所者と職員45名が殺傷された事件の深層に迫ったノンフィクションである。事件そのものを取材したは他にもあるが、書が類書と一線を画すのは、サブタイトルにある「戦争と福祉と優生思想」という視点だ。一見バラバラな3つの言葉は実は深いところでつながっている。それだけではない。著者の人生もまたこの事件と無関係ではなかった。 ノンフィクションのディープな読者は著者の名前に見覚えがあるかもしれない。著者には浅草で起きた短大生殺人事件に関する著作(『自閉症裁判 レッサーパンダ男の罪と罰』)がある。2001年、浅草で19歳の女性が見ず知らずの男に刺し殺されたこの事件は、男がレッ

    『津久井やまゆり園「優生テロ事件」、その深層とその後』異常な犯罪者は異常な社会から生まれる - HONZ
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    ht_s 2023/04/30
  • 数多の「健康で、長生きする」実践的なメソッドが全部まとまった一冊──『科学的エビデンスにもとづく 100歳まで健康に生きるための25のメソッド』 - HONZ

    数多の「健康で、長生きする」実践的なメソッドが全部まとまった一冊──『科学的エビデンスにもとづく 100歳まで健康に生きるための25のメソッド』 近年、栄養環境の改善や医療技術の進歩によって人間はより長く生きることができるようになった。ただ、ほとんどの人が望んでいるのは、「長く生きる」ことだけでなく、同時に「健康で」あることだろう。糖尿病などの慢性疾患を発病して、永続的な治療が必要ないのであれば、それが幸いである。 そうした状況と科学の進展も合わさってか、『LIFESPAN: 老いなき世界』など、近年「健康に、長生きする」ことにフォーカスしたが多数出るようになった。書『100歳まで健康に生きるための25のメソッド』は、そうした数多ある健康長寿のメソッドを、詳細な科学的エビデンスと共にすべてまとめ、それを実践するために何をしたらいいのかのレクチャーまでしてくれる、実践的な「健康に、長生き

    数多の「健康で、長生きする」実践的なメソッドが全部まとまった一冊──『科学的エビデンスにもとづく 100歳まで健康に生きるための25のメソッド』 - HONZ
  • 『ザ・パターン・シーカー──自閉症がいかに人類の発明を促したか』 if-and-then思考とハイパー・システマイザー - HONZ

    エジソンやビル・ゲイツもそうなのだという。あるいは、ピアニストのグレン・グールドや、バスケットボール選手のコービー・ブライアントも。彼らはみな「パターン・シーカー」、すなわちパターン探しの達人であると考えられる。そして、そのようなパターン・シーカーこそが人類の偉大な発明を導いてきたのだと書は主張する。 書の著者は、イギリスの著名な心理学者サイモン・バロン=コーエンである。彼が「パターン・シーカーこそが人類の偉大な発明を導いてきた」と言うとき、その意味するところはふたつある。ひとつは、上で述べたように、偉大な発明家の多くが卓越したパターン・シーカーであること。そしてもうひとつは、ヒトが身につけたパターン探しの能力こそが、ヒトの進化史において偉大な発明を導いてきたということである。 ならば、そのパターン・シーカーという特性はどのようなものだろうか。それは、簡単に言えば、一見しただけでは明ら

    『ザ・パターン・シーカー──自閉症がいかに人類の発明を促したか』 if-and-then思考とハイパー・システマイザー - HONZ
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    ht_s 2022/12/20
  • うつ病やアルツハイマー病もそれと関係しているのか 『脳のなかの天使と刺客──心の健康を支配する免疫細胞』 - HONZ

    それは脳のなかの「天使」でありながら、ときには「刺客」へと変貌するという。書の主人公は、非神経細胞のひとつである「ミクログリア」である。 つい最近まで、ミクログリアは脳のなかの端役にすぎないと考えられていた。脳内の情報伝達を担うニューロンや、そのつなぎ役を務めるシナプスといった綺羅星たちと比べると、それが果たす役割はごく些末なものだと考えられていたのである。ところが近年、そうした見方は大きく変わりつつある。ミクログリアは脳のなかできわめて重要な役割を果たすとともに、それが誤作動を起こすと、わたしたちの健康に甚大な被害が生じることがわかってきたのだ。後者の例を言えば、うつ病や不安障害、あるいはアルツハイマー病なども、ミクログリアの誤作動と関係しているという。 書は、ミクログリアが脚光を浴びるに至った経緯と現状を物語るものである。そしてそのストーリーは、ふたつの糸が撚り合わさった形で進行す

    うつ病やアルツハイマー病もそれと関係しているのか 『脳のなかの天使と刺客──心の健康を支配する免疫細胞』 - HONZ
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    ht_s 2022/11/08
  • 友好的なのが何より大事 『ヒトは〈家畜化〉して進化した──私たちはなぜ寛容で残酷な生き物になったのか』 - HONZ

    ヒトの進化において「協力的なコミュニケーション」が大きな鍵を握ったであろうことは、たびたび指摘されるところである。人がひとりでできることは限られている。単独で野生動物を狩ろうとしても、得られるのはせいぜいウサギくらいだろう。しかし、ほかの人と協力すれば、わたしたちはシカだって野牛だって狩ることができる。また、ほかの人と情報交換すれば、わたしたちは新たな技術などについて伝えあうことができる。というように、その進化史において、協力的なコミュニケーションはヒトに多大なメリットをもたらしたと考えられる。 しかしそれならば、次のような問いがさらに生じても不思議ではないだろう。ヒトはどうやって協力的なコミュニケーションを行うことができるようになったのか。 書は、その問いに対してひとつの回答を与えようとするものである。そして、書が導き出す回答は、原書のタイトル(Survival of the Fri

    友好的なのが何より大事 『ヒトは〈家畜化〉して進化した──私たちはなぜ寛容で残酷な生き物になったのか』 - HONZ
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    ht_s 2022/06/27
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