ロシアのプーチン政権が始めた予備役兵の部分的動員で、本来は対象外のはずなのに招集令状が届くケースが続出し、プーチン大統領に近い上下両院議長が当局に対して苦言を呈する混乱ぶりとなっている。 【写真特集】動員令に抗議 拘束されるデモ参加者 ショイグ国防相は21日、部分的動員の対象は、「戦闘経験を持つ者」で約30万人規模と説明した。だが、ロイター通信などによると、兵役経験のない人や徴兵年齢を超えた人にも招集令状が届くケースが相次いでいるという。 マトビエンコ上院議長は25日、ネット交流サービス(SNS)への投稿で「そのような行き過ぎた行為は絶対に容認できない」と指摘し、「部分的動員が基準に完全かつ絶対的に準拠して実施されることを保証してほしい」と招集担当者に求めた。 ウォロジン下院議長も同日、「間違いがあれば、修正することが必要だ。あらゆるレベルの当局がその責任を理解すべきだ」と投稿したという。