高齢者と中国人が多いとされる川口市の大規模団地「芝園団地」で、地域コミュニティーの再生に取り組む学生たちがいる。高齢化と国際化で揺らぐ姿を将来の「日本の縮図」ととらえ、問題解決の糸口を探そうと集った仲間たち。「芝園かけはしプロジェクト」と名乗り、交流イベントを重ねて文化や年代の違う人たちをつなげている。 「さあ、ご一緒に!『再見(ツァイチエン)!』」 2月の日曜日の午後、芝園団地の住民や商店街の人たち約20人が四つのグループに分かれ、中国語の勉強に励んでいた。学生が企画した「中国語教室」だ。講師陣には団地に住む中国人も参加し、あいさつや質問などの日常会話を繰り返し教えた。 団地の商店街で整骨院を営む上…