著: 玉置 標本 池袋と目白の中間あたり、人通りもまばらな住宅街に店を構えるブックギャラリーポポタム。国内外のアートブックやリトルプレス(少量生産の本)、アーティストによる絵画やグッズを扱っている。 ポポタムのオープンは2005年。この店がこの場所に誕生した理由、19年間にわたって作家やお客様に支持され続けてきた訳、個性的な品揃えの基準などを、店主の大林えり子さんから伺った。 本とサブカルに親しんだ学生時代 大林さんの出身は香川県の西側、お雑煮が白味噌の汁に丸い餡子餅をいれる地域とのこと。 高校卒業後、大学進学のため上京をして、なんやかんやあって店をオープンさせて現在に至る。 多くの人が「本当にこっちでいいのかな?」と迷いながら辿り着く店、それがポポタム ――昔から本は好きだったのですか。 大林えりこさん(以下、大林):「特別好きとは意識していなかったけど、今思うと、よく読んでいたと思いま
「今、ひとりの書店主として、伝えたいこと」を、勇気を振り絞って書いてから、 雨にも負けず、嵐にも負けず、雪にも負けないと踏ん張っていたが。。。一難去って、また一難、コミックが、、、 昨年末の12月27日、常連のお客様である青木さんが、ずっと読んでくださっているコミック「あさドラ!8巻 浦沢直樹/著」小学館発刊が、発売日にも関わらず入って来なかった。 配本は、最初は、2冊だったが、1冊になり、青木さんの分だけになっていた。それが、いきなり、配本「0」にされたのだ。 年始、すぐにトーハン(取次)に連絡して、「ずっと、買って下さっていて、揃えて下さっているお客様がいるのに配本を突然切るなんて酷いじゃないですか ! こんなことやめて下さいよ」とお願いした。 けれども、1月9日、またもや、青木さんの買って下さっている「アルスラーン戦記 20巻 講談社コミックス」も、いきなり配本を切られ、「0」冊にさ
「あとで読む」と思った本が、後で読まれた試しがない。 今度の週末・連休にと、積まれた本は崩されない。次の盆休み・年末年始に繰り越され、山脈を成し床が消える。 読書を食事になぞらえて、「血肉化」と表現するならば、私がやっていることは、メニューを眺めて片っ端から注文しているくせに、いんすた映えを気にしながら撮るくせに、まともに咀嚼して嚥下して消化してない状態だ。 そのくせ、「積読も読書のうち」と開き直ったり、溜まった本こそ私の証などと屁理屈こね回す。読まない本に「負債」のような後ろめたさを感じつつ、新刊本を探しだす。新しい本はそれだけで価値があると盲信し、かくして積読リストは延びてゆく。 もう一つ、恐ろしい予感がある。感受性の劣化だ。 あれほど楽しみに「取っておいた」本が、まるで面白くなくなっている。いや、その本の「面白さ」が何であるかは理解できる。だが、それを面白いと感じなくなっているのだ。
Published 2023/11/15 18:49 (JST) Updated 2023/11/16 00:46 (JST) 中国の歴史を題材にしたファンタジー「後宮小説」などで知られる作家の酒見賢一(さけみ・けんいち)さんが7日午前4時45分、呼吸不全のため死去した。59歳。福岡県出身。葬儀は近親者で行った。 愛知大卒。1989年第1回日本ファンタジーノベル大賞を受賞した「後宮小説」でデビュー。同作はテレビアニメ化もされた。 史実を踏まえつつ、豊かな想像力を発揮した小説に定評があり、中国・戦国時代を舞台にした「墨攻」は漫画化され、日中韓合作で映画化もされた。 ほかの著作に新田次郎文学賞を受賞した「周公旦」や、「陋巷に在り」「泣き虫弱虫諸葛孔明」などがある。
Netflixドラマ『LUPIN/ルパン』1,『LUPIN』パート3予告来た!オマール・シーの『LUPIN/ルパン』パート3の予告、来ましたね! しかもさっそく「黒真珠」という原典キーワードが! 原典アルセーヌ・ルパンガチ勢であり、そして原典ルパンへのリスペクト溢れるオマール・ルパン/アサン・ディオップにノックアウトさせられた身としては、ワクワクせざるを得ない! 2,オマールがファンだったのは漫画「ルパン三世」ではないさて。パート3が始まるのは嬉しいのですが……。 オマール・シーのルパン絡みでひとつ愚痴を書かせて下さい。 2021年に、オマール・シーの『LUPIN』が世界的にヒット。日本でもいろんなライターさんが記事を書きましたが、中にこんな記事が……。 【仏ドラマ「ルパン」世界最速ヒットした最大の理由 主演俳優は漫画「ルパン三世」のファンだった?】 記事から引用します。 ちなみに、シーは
いや、あれはいいハードだった。あのハードにはあんなゲームがあった。セガハードにしかない先進性があった……。 どのハードも、語りたくなる何かを持っている。 そんなセガハードの歴史を一冊にまとめた本、『セガハード戦記』(白夜書房・刊)が2023年7月に上梓された。さらに発売前重版がかかり、2刷目も売れ行きよく、あっという間に3刷となった。 書籍『セガハード戦記』の購入はこちら(Amazon.co.jp) 昔ドラマのタイトルにもなった“重版出来”(じゅうはんしゅったい)というやつで、それはつまり、この本が当初の見込みを大きく超えてそれだけ売れているということで、出版社的に言うと羨ましいわけだ。 著者は奥成洋輔氏。近年ではメガドライブミニ、メガドライブミニ2、ゲームギアミクロなどミニハードの開発を主導した現役のセガ社員だ。
アオサギという鳥が好きだ。日本中で見ることのできる、とても身近な野鳥でありながら、大きな体をもち、翼を広げれば全長は1.5メートルにもなる。あまり人や外敵を恐れぬ泰然とした佇まいにも目を奪われる。目元から冠羽へとつながる濃紺の模様や、長い首を彩る斑点、くすんだ青灰色の色合い…。いわゆる「サギ」として連想する真っ白な羽のシラサギ(実はこれは種の名前ではなく、ダイサギ・チュウサギ・コサギらをまとめた通称なのだが)とは一線を画する、野性的な美をアオサギはその身にまとっている。 そのルックスに恥じず、アオサギの暮らしはワイルドだ。魚や虫や甲殻類だけでなく、時には同じ鳥類や小型哺乳類まで捕食する。「張り詰めた弓」のようにジッと動かないかと思えば、突如として矢のような瞬発がひらめく。長い首を素早くのばし、鋭いくちばしで獲物を捉えるのだ。堂々たる巨体の優雅さと、刃物のような攻撃性を兼ね備えたアオサギを眺
2022年12月16日、出版社のイーストプレスが突然下記の声明を出す。 万が一のこともあるので、サイトから本文を抜粋したものも、併せて掲載する。翌日17日に発売される小説、樋口毅宏『中野正彦の昭和九十二年』の書籍回収に関する声明である。 弊社刊行出版物「中野正彦の昭和九十二年」(978-4-7816-2148-7 )につきまして、刊行にあたっての社内承認プロセスに不備がありましたので回収とさせていただきます。 お問い合わせ先 TEL:(著者12/22追記:電話番号ですが、念のためですが私の判断で消去しました。というのも上記のお知らせサイトがいつの間にか消えていた為です。ご了承ください) メール:support@eastpress.co.jp イースト・プレスの声明『書籍回収のお知らせ』より引用著者の樋口毅宏氏も、自身のTwitterアカウントで公表。 偶然晩酌してきた帰りにこの経緯に気が付
グロービス経営大学院の開学15周年記念セミナーに『読書大全』の著者で、多摩大学社会的投資研究所教授・副所長の堀内勉氏が登壇。テクノロジーの急速な進歩や、新型コロナウイルスの影響で、かつてないスピードで変化する時代において、本質的な問いと向き合うための読書の重要性を語りました。本記事では、バブル崩壊やリーマンショックを経験した堀内氏の苦悩の日々や、死を意識するほどの絶望から立ち直るきっかけとなった3冊の本を紹介しています。 人類史に残る200冊を紹介した『読書大全』の著者が登壇 堀内勉氏(以下、堀内):多摩大学社会的投資研究所の堀内です。みなさま、お忙しいところ大勢の方にお集まりいただきまして、どうもありがとうございます。今日は、グロービス経営大学院(以下、グロービス)経営研究科 研究科長の田久保(善彦)さんにお招きいただきました。田久保さんとは経済同友会など含めてご一緒する機会も多く、いろ
丸善本店にて https://t.co/b10cu00a3h
メリークリスマス!heyでCTOをやっている藤村です。ということで、これからエンジニアになる・いまエンジニアをしているみなさんに個人的に読んでほしい本をご紹介します。これを読んでおけばソフトウェア・エンジニアとして網羅的な基礎が身につく、とかいうセレクトではなく、あくまで個人的に読んでもらえると嬉しいな!というものを選びました。 ソフトウェア開発基礎編リー・コープランド『はじめて学ぶソフトウェアのテスト技法 』 テストの本です。昨今RSpec、XUnit系など自動テストのツールはすっかり普及し、ソフトウェアにテストコードをつけるのは当たり前の世の中になりました。しかし!テストケースをどう設計するか、何をテストすべきか、について体系的に学んだことがない、という方も実はいらっしゃるのでは。 この本はそういったソフトウェア・テスト一般についての教科書です。ここの知識はソフトウェア・エンジニアとし
「LINEマンガ」上で9本の連載を抱え、うち6本は常に人気トップ 10 入り、連載開始からの総合ビューは9本合計2億ビュー超という圧倒的な成果を挙げるマンガ家・外薗昌也&その息子であるマンガプロデューサー・外薗史明が手の内を明かした著作のタイトルは『クソコンテンツを爆売れさせた ハリウッド流マーケティング術』(クロスメディア・パブリッシング)。 外薗史明氏が父であるマンガ家・外薗昌也と組んだ『鬼畜島』『パンプキンナイト』『臓物島』は少なくない読者からレビューで「クソ漫画」と評されているが、このように読者から悪く言われることは「狙い通り」だという。 しかし「クソ漫画」が「売れる」とはいったいどういうことなのか? 外薗史明氏に訊いた。 マンガプロデューサーの仕事とは? ――外薗史明さんが昌也さんのプロデューサーになる前となった後で部数や仕事量、収入はどのくらい変わりましたか? 外薗 直接的な印
出版社が取次頼みをやめて流通も自分たちでやろう、ということ……なんですよね?と大手の役員さんたちに直接聞きにいきたいところですが、その前にぼくなりの見解を書いておきましょう。こうなることはほぼ必然なのでいろいろ推理は言えますが、直接誰かからなにかを聞いたわけではないので。酔っ払いおじさんたちの多い業界ですが、みんなこういうところはきっちり口が固いのです。大人ってちゃんとしてる。 基本的なこととしてまず今まで本の流通を担ってきた「取次」という会社が何をしてるのか、なんですが ① 本をどこに何冊運ぶか決める ② 本を運ぶ ③ それらに伴うお金のやり取りをする この3機能に整理されます。 ややこしいこともいろいろあるのですが、シンプルにしちゃうと書店がたくさんあるので(日本全国でむかし2万店、いま1万店)どこに何冊運ぶかを決めたり、実際運んだりするのは超たいへんだからそれを代わりにやってくれる会
今年の一年早くない? トシ取るほど時の流れを早く感じるのは知ってるけど、今年は特に、あっというま感がすごい。恒例のこの記事、もう書くの!? と思ってる。 毎年、「人生は短く、読む本は多い」と能書き垂れるが、今年は、「人生は加速的に短く、読む本は指数的に多い」と変えておこう。 そして、昨年と比べると、世界はずいぶん変わってしまった。 基本的に外に出ない、人と会わないが普通になり、マスク装備が日常になった。オフ会や読書会でお薦めしあった日々は過去になり、代わりにZoomやチャットでの交流が増えた。 ポジティブに考えると、そのおかげで、読み幅がさらに広がった。わたし一人のアンテナでは、絶対に探せない、でも素晴らしい小説やノンフィクションに出会うことができた。お薦めしていただいた方、つぶやいた方には、感謝しかない。 さらに、今年は本を出した。 ブログのタイトルと同じく、[わたしが知らないスゴ本は、
『独学大全』という本を書きました。 2020年9月29日、ダイヤモンド社から刊行します(電子書籍は10月21日配信予定です)。 タイトル:独学大全 絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法 著 者:読書猿 発 行:ダイヤモンド社 判 型:A5変型判 分 量:788ページ 価 格:2,800円+税 ISBN:9784478108536 発売予定:2020年9月29日(書籍) 2020年10月21日(電子書籍) 独学に必要と思われる、ほぼすべての技術を盛り込むために、自分が過去に書いたものを含めて、古典文献からSNS上での発言にいたるまで幅広く渉猟しました。 こうして集めた先人の知見を55の技法にまとめ、「何故学ぶのか」(動機付けと継続に関する技法)、「何を学ぶのか」(学習資源と資料を探し出し吟味する技法)、「どのように学ぶのか」(読み、記憶し、理解するための技法)の
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く