■1番県庁 110番医学専門校 119番後楽園 約百年前の岡山市の電話帳=写真=を、郷土史に関する古本や資料を収集する渡辺泰多さん(72)=北区表町1丁目=が1月下旬、神戸の古書店で見つけた。約300件しか番号がない時代の貴重な掘り出し物だ。(平井恵美) 表紙に「電話番號(ごう)簿 岡山郵便局」とあり、1906(明治39)年発行。A5判20ページ。NTT西日本によると、県内で電話交換が始まったのは1903年3月29日なので、その3年後になる。 イロハ順に氏名や商店名が並び、電話番号と住所、職種が掲載されている。1番が県庁、2番は山陽新報(現・山陽新聞)、岡山市役所は4番、第六高等学校は6番、二十二銀行は22番。110番は岡山医学専門学校、119番は後楽園事務所だった。 個人宅の場合は酒造業や呉服商、医師、回漕業、旅人宿などが多く、職種で往時の町並みが想像できる。 また、電話機の使