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ブックマーク / medt00lz.s59.xrea.com (29)

  • 悪い奴らは来なかった - レジデント初期研修用資料

    病棟で3年過ごした昔、上司の書いた処方箋を見て、「こうすればもっといいのに」なんて批評家気取りができるようになった頃、島に飛ばされた。邪魔な上司の指示が入らない、「こうすれば」を自分の責任で行える機会がいよいよ巡ってきて、それをやろうとして、手が動かなかった。 決断のお話。 実戦は怖い 島への派遣が決まったとき、粋がって英語ばかり持ち込んだ。世界的に権威のある教科書だから、信頼性なら完璧なのに、いざそれを使おうとして、それを翻訳するのが自分であることに思い至って、そのがいきなり信用できないものに変わった。普段は馬鹿にして、ろくに読みもしなかった日語の「今日の治療指針」がありがたくて、それに頼ってようやく病棟を回すことができた。 畳の「へり」なら転ばず歩けるのに、それが地上10m の高さに置かれたそのとたん、足がすくんで動けなくなる。模範解答を知っていることと、実際に決断ができること

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    ken_wood 2011/04/27
    >実戦は怖い、スマートでないやり方は重圧のかかる環境で必要な「アソビ」。叩いて現場を回してきた人たちが退場して、叩いてきた人たちが勇躍リーダーになると現場は固まる。再び動き出すまで何年もかかる。
  • 「つまらない」は正義 - レジデント初期研修用資料

    口蹄疫の事例 についての、「私自身はやってきたことに全く反省、おわびすることはないと思っている」というコメントを見て思ったこと。 誤解を設定して、それに謝罪する 口蹄疫の対応にはマニュアルがあって、実際のところ、政治家の人に判断できることはそれほど多くないみたいだから、大臣が語っている言葉それ自体は、決して間違いではないのかもしれないけれど、クライシスコミュニケーションの基を大きく外しているような気がした。 記者会見が開かれた時点で、メディアの人たちはたぶん、「問題があって、責任者は大臣である」という認識を持ってそこに来ている。問題のないところに、メディアの人たちに「問題がある」と思わせてしまったこの状況で、行われるべきは「相手の誤解に対する謝罪」であって、問題の否定ではないと思う。 問題がない状況で、「問題がない」と断言するのは悪手であって、こういうときにはたぶん、「問題があるという誤

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    ken_wood 2011/01/07
    >クライシスコミュニケーション。問題がない状況で「問題がない」と断言するのは悪手で「問題があるという誤解」を招いたことを謝罪するのが正しい。「つまらない」という価値。
  • 完璧と無難 - レジデント初期研修用資料

    ある状況を支配している「完璧」なトップランナーに対抗するときには、 価格競争とか、品質競争とか、そういう努力を始める前に、相手の「完璧」を、 「無難」へと変換する何かを作らなければいけないのだと思う。 チーズケーキを売る店 15ヶ月ぶりに休みが取れて、那須高原に遊びに行ってきた。 旅行には「お土産」がつきものなんだけれど、恐らくは「那須高原のお土産」という 業界をリードしているのは、「那須高原 チーズガーデン」というお店で、 ここで売られている「御用邸チーズケーキ」という商品が、ずいぶんたくさん売れていた。 ここのケーキには「御用邸」という、ちょっとした権威がくっついていて、商品はそれでも1000円ぐらい。 室温保存で日持ちがして、おまけに固めに焼かれているからなのか、少々乱暴に扱ったぐらいでは壊れない。 お土産物として、このケーキはすごく良くできていて、そのお店には実際、 ツアーのバスが

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    ken_wood 2009/10/04
    >「不安定」を買いそびれたお客さんにとっては、完璧であったはずの那須チーズガーデンの製品は、もはや「無難」であり「次善」に思えてしまう。実は競争は始まってもいない業界は案外多いんじゃないか。
  • 証拠の時代の振る舞いかた - レジデント初期研修用資料

    機関銃が世の中に登場して、それはもちろん極めて効率的な道具だったから、 すぐに戦争で用いられるようになった。 異民族との戦争では、機関銃は、時に100倍もの戦力差を跳ね返す活躍を見せたから、 現場の兵士はその武器を大歓迎して、それでもなお、将官の人達は、機関銃の価値を認めようとしなかったのだという。 兵士が一列横隊で銃剣突撃して、騎兵隊が戦場最強の部隊だった時代。 戦争教則は、銃剣と騎兵とを最大に生かすように理論が組まれて、磨き上げられた理論を捨てるのは もったいないから、将軍は機関銃を捨てた。 それはたしかに「異民族」との戦いで活躍したかもしれないけれど、「人間同士」の戦いは、 あくまでもライフルと、銃剣突撃とで決着がつくものだから、そこに機関銃の出番はないのだと。 当の戦争が始まって、ドイツが機関銃を採用して、横一文字に並んだ騎兵、「正しい戦場」での 最強部隊が、機関銃陣地に殺到した

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    ken_wood 2008/10/12
    >成功のプレッシャーが厳しくなるほど過程の「正しさ」が重視される。 「シマウマを想像してはいけない」じゃなくて、まずはシマウマでないことを確認しないといけない「院内マニュアル」をもっと公開するといいな
  • 後期高齢者医療制度がよく分からない - レジデント初期研修用資料

    外来で使えるお金が、月に6000円までに制限されること。 患者さんを何もしないで看取った場合、国から2000円の「ご褒美」がもらえること。 入院した患者さんの扱いは、よく分からない。 後期高齢者医療制度が始まって1ヶ月が経ったけれど、現場の理解だって、まだこの程度。 これから起きる問題を見極めようにも、それ以前の混乱が大きすぎて、まだ外来には何も伝わらない。 現状 「75歳になった人は見殺しに」なんてメッセージが力強く伝わるこの制度は、 だから全然普及していない。 今はまだ移行期間だからなのか、患者さんは旧制度と新制度、どちらか一方を選択できて、 地元医師会も「もう少し様子を見ましょう」なんて、外来主治医制度に名乗りを上げていない。 ソフトウェアのアップグレードに似ている。「人柱」になる人達がまず試して、 その制度が「いい」ものなのかそうでないものなのか、見極めがつくまでは、 普通の人は怖

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    ken_wood 2008/05/07
    >ルールは「悪用」を考えてると理解が深まる。「儲けを最大に」なら、やるべきは患者さんの囲い込み。シンガポール方式、平均医療費を一括して渡す。自由だけれど生涯に支払う医療費はその中で賄わないといけない。
  • 暫定税率のニュースを見た - レジデント初期研修用資料

    ガソリンの暫定税率がまた復活することになって、「安価なガソリンは今日まで」なんて、昨夜のニュース。 いろんな立場の政治家が,インタビューに答えたり、記者会見を開いたりしてた。 気がついたことのメモ。 「笑顔」は難しい そもそも暫定税率の問題自体が、国会議員から見たらたいした問題じゃないのかもしれないけれど、 報道されてた議員の人達は、なんだか「見られる私」を意識して振る舞う人が少なかった印象を持った。 暫定税率復活の審議をするときには、民主党の若手が、会議室を取り囲んで 採決を阻んでた。自民党の河野議長は、その間隙を突くようにして議場に入って、 採決を成功させた。民主党の菅直人議員は、「国民不在の投票だ」とか、外で叫んでた。 2 人とも笑ってた。 河野議長はずっと笑ってた。河野議長はたしかに民主党の裏をかいたし、 民主党がねじ曲げた議事運営を「正常化」できたわけだから、笑いたい場面ではあっ

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    ken_wood 2008/05/07
    >「自分たちこそは最高だ」と「相手よりはましだ」、今の政局は自民も民主も後者ばっかり狙っている。自民党は「価格の乱高下で国家は○億円失った。民主党の責任だ」なんて攻撃もできた。問題の定量と責任の可視化
  • ざわめくインターフェース - レジデント初期研修用資料

    たぶん「バックグラウンドノイズ」には、役に立つ情報が多く含まれていて、 我々は、普段は意識しないままに、そこから情報を抽出して利用している。 立ち位置が異なる人同士の力関係とか、世間全体から見た自分の位置みたいな 情報は、たぶんそんな「ノイズ」を通じて取得されている。 ネット世間には、良くも悪くもそんな「雑音」が存在しない。必要な情報に すぐアクセスできて、目に見える情報以外の雑音が存在しないネット世界は、 実世界に比べて「きれい」という認識は間違いで、やはり「情報が少ない」と いう認識を持たないといけない。 ネット世間に「次」を求めるとするならば、そんなノイズ情報、「ざわめき」の実装なのだと思う。 周辺情報が欲しい 当直中の時間つぶしはニコニコ動画ばっかり。いつ呼ばれるか分からないし、 年取ってから、真夜中とか集中力続かなくて、眺めるだけで楽しめるメディアは当に便利。 ニコ動の検索はそ

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    ken_wood 2008/05/07
    >町には検索エンジンなんてないけどちょっと歩けば賑わっている場所は分かる。我々は意識しないまま「バックグラウンドノイズ」から役に立つ情報を抽出している。webが実世界に比べて「きれい」という認識は間違いで
  • ステレオタイプの疲弊 - レジデント初期研修用資料

    深夜の救急外来、よく分からない訴えの患者さんを載せた救急車を出迎えたら、 旅行鞄に大荷物抱えた患者さんのご家族が降りてきたことがある。「どうしましたか?」なんて、 いつもの問診取り始めたら、「どうもこうもない、今すぐ入院させろ!」だなんて、 お父さんから怒鳴られた。ゴールデンウィーク直前、まだ研修医だった頃。 何とかなだめて話を聞いて、要するに年寄りを旅行期間だけ引き取ってほしいだなんて、いつもの話。 ゴールデンウィークに旅行の計画を立てたけれど、 家にいる年寄り一人、引き受け手がいないままに時間だけが過ぎて、 飛行機の予約ぎりぎりのタイミングが「今」なのだと。 もう時間がないだとか、自分たちは悪くないんだとか、親戚は誰も引き受けないとか。 どこも悪くない、普通に歩ける高齢者挟んで、怒る父さんと研修医、明け方まで押し問答した。 あの頃はまだ、こんなケースは珍しかったけれど、今年のゴールデン

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    ken_wood 2008/05/07
    >診断学が通用しない人が増えている「何もないこと」の証明を買いに、「苦しんでる自分」を承認してもらいに。医学が想定している患者さんは一刻も早く退院したがる。独裁国家は「まじめ」がもしかしたら特をする。
  • 正しさから自由になるべきだと思う - レジデント初期研修用資料

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります 医療過誤訴訟なんかでの決まり文句「真実が知りたい」にまつわるお話。 昨日盛り上がっていた南京大虐殺周辺のお話で、誰かが 「決議や謝罪要求の有無に関係なく、歴史的事実は存在する」とコメントしていた。 けっこう驚いた。個人的にはもはや、「事実である」ということと、 その解釈が広く受け入れられているということとは、全く別ものだと考えてたから。 「事実である」ことに何かの力を感じている人と、 事実に対する解釈は、市場により決定されると考える人とがいて、 両者はたぶん、議論が成立しない。お互い争っても、議論のレイヤが全く違うから、 話が噛み合わない。 たとえ話 ホエールウォッチングをするために、何人もの人達が船に乗って、海面を見ながらクジラを待つ。 観

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    ken_wood 2008/04/14
    >「事実である」ことに何かの力を感じている人と、事実の解釈は市場により決定されると考える両者はレイヤが全く違うから議論が成立しない。議論というのは相対化を始めた時点で「事実であること」は力を失う。
  • 夢は描いた瞬間から陳腐化する - レジデント初期研修用資料

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります ニュース番組で、岐阜大学の救急医療情報共有支援システム「GEMSIS」が特集されていた。 「サンダーバード」に発想を得たプロジェクトで、数年がかりで取り組んでいて、 これが完成した暁には、救急医療の問題解決に役立つらしい。 開発するのに数千万円かかってて、完成にこぎつけるまであと5000万円、 数年後の普及を目指してて、各病院に設備を入れるのに、30億円かかるんだという。 報道されてたのと同じことやればいいなら、今すぐにでも無料でできるなと思った。 報道されてた機能 GEMSIS のネット情報は少なくて、全容はどうなっているのか分からない。 単なる情報共有のシステムなのか、それとも救急医のモチベーションを維持するための、 政治タームのお話まで

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    ken_wood 2008/03/22
    >偉い人たちは、何か新しいことやるときに、システム全部スクラッチする考えかたやめたほうがいいと思う。妄想の域を出ないけれど、GEMESISはたぶん、当直医が嘘を書きはじめた時点でシステムごと腐って終わる。
  • インターフェースの身体性 - レジデント初期研修用資料

    「有限性、適応性、自律性を持った構造化インターフェース」としての、身体の面白さについて。 身体が生む小さく浅い世界 人工知能は計算的に「深い」アルゴリズムを使うから、外乱に対して弱い。 入力のわずかな変動が、出力においては大きな、予測不可能な変動を生んでしまう。 計算的に深いプログラムは、ノイズの少ない、シミュレーション世界では上手に 機能するけれど、実世界では役に立たない。 大きすぎる問題は、解くことができない。実世界という、あいまいで変動幅の大きな問題は、 AI にとっては要求される計算量が莫大になりすぎてしまう。 対象とする問題を強引に「小さく」できるなら、計算量をそれだけ減らすことができる。 「脳単体」としては存在し得ない人間の脳は、「身体」というインターフェースを介して世界と接する。 身体は、知性と世界との界面に介在して、脳からみた見かけ上の世界を、 小さくすることに成功している

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    ken_wood 2008/03/22
    >スライムに比べ人体は圧倒的に不自由だけれど動作の制御に要する計算量は少なく済んでいる。恐らくは知性を表現あるいは感じるためには身体が欠かせない。ソラリスみたいな「身体を伴わない知性」を作るのは難しい
  • 錯覚が知性を感覚させる - レジデント初期研修用資料

    フランスのテレビ番組「シューティングゲーム歴史」の中で、 プレイヤーの人が「弾幕を介して、開発者の人とコミュニケーションしている」なんて喋ってた。 チェス専用のコンピューター「ディープブルー」と対戦したロシアのチェスチャンピオンは、 「相手は機械なのに、まるで異質な知性と対決しているようだった」と感想を漏らした。 知性について。 知的であること知性を感覚すること 自閉症の人は、しばしば十分な知性を持っているにもかかわらず、 「空気を読む」とか「相手の感情を読む」とか、相手に心理を観測するのが苦手なんだという。 自閉症の動物行動学者がいて、人間の感情は分からないのに、 動物がどうしてそんな行動をするのかはよく分かるんだという。 実際に動物を安心させる道具を設計したりして、自分の観察を実証している。 その人はたしかに知的であって、たぶん嘘もついていないんだけれど、 やっぱり人間の感情のことは

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    ken_wood 2008/03/22
    >コンピューターの能力が向上しても、それだけでは「チューリングテスト」にパスしない。人間は目や口の記号を発見して「これはコミュニケーションを行うものなんだ」と。知性は「ある」のではなく「錯覚」される。
  • アートとクラフト - レジデント初期研修用資料

    「クラフト」というのはまず素材があって、そこから何が作れるのかを考える立場。 「アート」というのは、まず作りたいものがあって、その表現手段として、 素材が選択されるやりかた。 技術はたぶん、「アート」から始まって「クラフト」へと移行する。 成熟して、確立した技術が、今度は「素材」となって使われるようになる、 そんな流れがあるんだと思う。 ボブの絵画教室 アメリカの画家ボブ・ロスは、「アーティスト」ではないんだそうだ。 人気番組だった「ボブの絵画教室」の中で、ボブは「簡単でしょう?」を くり返しながら、すごいスピードで風景画を仕上げていく。 30分ほどの番組なのに、出来上がった風景画はたしかにすばらしくて、 何よりも筆を動かすボブの手に迷いがなくて、あの番組それ自体が芸術なんだと思ってた。 ボブ・ロスの絵画はきれいで、絵を描く行為それ自体にも娯楽としてのおもしろさが 備わっているのに、伝統的

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    ken_wood 2008/03/22
    >「クラフト」はまず素材があって何が作れるのかを考える立場。「アート」は作りたいものがあって素材が選択されるやりかた。医療現場では制圧せんとする「芸術家」はしばしば失敗をしでかす。>中国の贋作村
  • 技術文化と官僚主義 - レジデント初期研修用資料

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります 技術にはたぶん様々な立ち位置を持った文化があって、 属する文化圏が異なる技術者同士は、もしかしたら会話が成立しない。 文化の壁を乗り越えるには、「市場主義」と「官僚主義」、両極端のやりかたがある。 それぞれ欠点が指摘されるけれど、恐らくはたぶん、人情とか、チームワークみたいな 欺瞞ワードで文化を越えるやりかたよりも上手くいく。 「NASA を築いた人と技術」というの感想文。 マーシャル宇宙飛行センター 大戦後、ドイツからアメリカに渡ったフォン・ブラウンをはじめとする ドイツ技術者は、マーシャル宇宙センターでロケットの開発を続けた。 ロケット黎明期。まだ科学的に検証されていない、科学者が解答不可能な状況は たくさんあって、ドイツ技術者は、

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    ken_wood 2008/03/22
    >ムラ社会ルールでは「チームワーク」とか「平等」は異物の排除機構。欺瞞は達成すべき目標になって現場には変な利権が跋扈してもはや回らない。暖かさとか平等とか欺瞞ワードで思考停止するの止めないと。
  • 空気は構造が決定する - レジデント初期研修用資料

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります 「その場所の雰囲気」というものは、そこにいる人よりも、むしろ その場所を作っている環境とか、構造みたいなものが決定する要素が案外大きい。 「こんな雰囲気にしたい」なんて思ったら、ルールを作るよりも、 むしろそうならざるを得ない構造をどう実装するのか、それを考えたほうが正解に近い気がする。 炎上するコメント欄 コメント欄で異なった意見の応酬が行われると、たいてい最後に行きつくのは、 大声コンテスト。 お互い口先だけ丁寧語使い回して、その場の空気は箸が立ちそうなぐらいに こってりドロドロ。対立が長引くほどに、まわりが引くほどに、 喧嘩している当人の声は大きくなって、収拾つかなくなる。 たくさんの人が書き込むページは、管理大変だろうなと思う。 こん

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    ken_wood 2008/03/06
    >ネットで意見の応酬は、雑踏の中で口喧嘩。blogのコメント欄がそもそもが炎上するしかない構造。twitterは「和やかな意見の応酬」をやる場所としてすごく完成度が高い構造を持っている。酒場の真ん中での口喧嘩
  • 改良の誤謬 - レジデント初期研修用資料

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります デザインは記号との勝負 デザインとは、橋の形を考えることではなく、向こう岸への渡り方を考えることなのだという。 デザイナーが「橋」という使い古された記号にとらわれる限り、新しい発想は生まれないし、 橋が記号として再発明されるなら、デザイナーの出番はない。 デザインとは記号との戦い。デザイナーは記号に挑んで、 そもそもの「記号」が要請された需要を探って、 記号をデザインした人が、かつて成し遂げた成果を越えようとする。 橋という記号に負けたデザイナーは、うなだれて記号を受け入れて、その場を去る。 記号に打ち勝ったデザイナーは、新しいアイデアで顧客を驚かせて、 それでようやく、記号は再びデザインされる。 橋という記号を受け入れたデザイナーが、それで

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    ken_wood 2008/03/06
    >正しい技術変化の方向は「一般化・微細化・不可視化」。走りつづけることで初めて技術はそこに止まれる「赤の女王仮説」。救急車は正しく進化したら数はむしろ減る。だから利権にしがみつく人達は抵抗勢力となる。
  • 医療のない都市のこと - レジデント初期研修用資料

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります 隣接する市の救急体制が完全に吹き飛んだ。 10 万人以上住んでるところなのに、夜になるともう、どの施設も救急取らない。 そこにはたしかに救急輪番制もあって、「救急指定」うたってる病院は いくつかあるけれど、実質機能していない。専門家がいないだとか、 能力的に受けられないだとか。 夜中に厄介な人が病気になると、その市ではみんな白旗揚げて、 救急車は1時間ぐらいかけて、うちであったりもっと大きな病院であったり、 どこか別の街まで救急車を走らせる。 こんな状態は、せめて議会で問題にはなってるんだろうけれど、 書類上はたぶん、その市の救急体制は「足りてる」ことにされていて、 行政は、今以上の行動をおこせないはず。お金かかるから。 「だろう」が全てを悪

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    ken_wood 2008/03/06
    >その市の救急体制は「足りてる」ことにされていて、行政はお金かかるから今以上の行動をおこせない。救急業務をマニュアル化できれば、「根性」とか入る余地なく行政の責任として、政治問題になる。
  • twitter を中心にした文章生成作法 - レジデント初期研修用資料

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります この数ヶ月間のやりかた。そこそこうまくいく。 アイデア出しと、それを文章にするまで。あと必要な「量」のお話。 アイデアは一瞬で腐る アイデア出しは twitter 。twit という専用ツールを常時起動しておくと、 クリックから書き込み可能になるまで0.5 秒ぐらい。 「コンマ秒」を追求するのは、アイデアを出すときにはとても大切。 アイデアが浮かんでから、それを文章に定着させるまでの時間というのは、短ければ短いほどいい。 「1 時間を10分に」なんてスケールではなくて、1 分では遅すぎて、最低でも1 秒以内、 「コンマ秒」を縮められるなら、ツールを総とっかえしてもいいぐらいに大切。 アイデアは、生まれた瞬間から腐りはじめて、すぐに蒸発する。

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    ken_wood 2007/12/14
    >メモはも1 秒以内、神様は細部に宿る。頭で「暖めた」発想からは、最初に浮かんだ瑣末な枝葉がなくなってしまって、なんだかつるんとした、間違ってはいないけど陳腐な、価値もない「本質」しか残らない。
  • レジデント初期研修用資料: メディアの正しさについて

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります 電子カルテ話の続き。紙であったり写真であったり、 情報を記録するメディアが進化する方向の正しさについて。 チープメディアの正しさ チープメディアの復権が来る気がする。ラジオとかとか、あるいは壁の落書きみたいな。 そのメディアに接することはごく簡単で、メディアが持つ情報量は少なくて、 可搬性に劣っていて、拡張性なんて無いに等しいメディア。 帯域を広く取りすぎたアンプが、しばしばノイズを拾って発振するように、 ハイパーリンクを張りすぎたWeb 文章が、しばしば読むに耐えないように、 「やりすぎ」は必ず害悪をもたらして、一方で「正しさ」を求める倫理は、 なぜか「やること」を支持したりする。 掃除ロボット「ルンバ」が進化した先には、「掃除のいらない

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    ken_wood 2007/12/08
    >掃除ロボット「ルンバ」が進化した先は「掃除のいらない床」で、ホウキを抱えた「アシモ」を発想してはいけない。最適化の代償として「融通」が失われた「正しいシステム」は緊急時にとんでもないことをやらかす。
  • 法律の人達は神様でも裁いてればいいんだと思う - レジデント初期研修用資料

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります 制御解決と構造解決 昔聞いた話。どこかの老人保健施設は、病棟の廊下がすべて斜めに交差していて、 上から見ると、ちょうど「魚の骨」のような作りになっているのだという。 病室から廊下を歩いて、「背骨」に相当する中央廊下に出た老人は、 道なりに「頭」のほうにむかって歩く。 病棟の廊下は薄暗くて、壁紙の色は全て同じ。中央廊下には「交差点」がいくつもあるけれど、 頭方向に向かうぶんには、よほど注意を向けないと、中央廊下は一道にしか見えない。 「魚の頭」に当たる部分は、ちょうど粒子加速器のような、円環になった廊下がある。 中央廊下を歩いてきた老人は、円環の接線方向に「頭」に入る。 「頭」もまた、壁の色が他の場所と変わらないから、一度円環を歩き出した老人

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    ken_wood 2007/12/04
    >監視を続ける「制御」と「構造」を作るやり方。政治の人達が大好きなのは道徳。法律家の人達は「あるべき日本の道徳」とか正義の、議論定義までを仕事の範囲にして、実装は経済学者に任せればいいんだと思う。