子供の頃、僕は釣り雑誌で目にした川口浩探検隊ばりの企画に大興奮し、ワクワクしながらページをめくった。 そして、まだ小学生のくせにこんな覚悟をした。 『コイツを釣るまで僕は死ねないぞ』 その魚こそドラード(Salminus brasiliensis)である。 ドラード(dorado)とはスペイン語で”黄金”を意味する。 大航海時代、南米の奥地にあると噂された伝説の黄金郷『エル・ドラード』と同じ言葉だ。 魚の容姿はもちろんのこと、夢とロマンあふれるネーミングが心に突き刺さった。 それから30年。 すっかりオッサンになってしまったが、とうとうドラードに挑戦できる時がやって来た!あこがれのグレート・アマゾンを通り過ぎて、飛行機はさらに南へ。目指すはアルゼンチン。 噂には聞いていたけど、初めて行く南米はマジで遠かった。 大阪から成田、北米ダラスから南米ブエノスアイレス。 日本から地球の裏側へノンスト