前回は、NetBIOSネットワークにおいて、コンピュータや各種のサービスなどを識別するための「NetBIOS名」について解説した。ネットワークでの通信を正しく行うには、通信相手を特定(アドレッシング)するためのしくみが必要だが、NetBIOSでは、ユーザーなどが勝手気ままに付ける16bytesの文字列(=名前)を使ってこれを実現している(このうち最後の1bytesは、途中からネットワークのリソース・タイプを表す副指数として使われるようになった)。TCP/IPネットワークにおけるIPアドレスのように、サブネット・マスクなどでネットワークを論理的に分割し、それらのネットワーク間でパケットをルーティングするなどは考慮されていない。これはNetBIOSが、すべてのコンピュータやネットワーク・サービスが、フラットに接続された小規模なネットワークを想定して設計されているためだ。 そして第3回で解説した
Windowsファイアウォールの管理 ファイアウォールの管理方法は、Windows Vista/Windows Server 2008の場合とほぼ同じである。ただしファイアウォールの設定画面がいくらか整理され、分かりやすくなっている。従来のWindows Vista/Windows Server 2008の「Windowsファイアウォール」と「セキュリティが強化されたWindowsファイアウォール」では、同じルールを編集するのにどちらの画面からでも行えたが、これは少し混乱を招くことがあった。前者のWindowsファイアウォールの管理画面では現在アクティブなプロファイルのルールしか表示されないのに対し、後者の管理画面では常に3つのプロファイルが同時に表示されていたからだ。例えば現在のプロファイルがドメイン・プロファイルの場合、Windowsファイアウォールで行った変更はセキュリティが強化され
よくも悪くも、NetBIOSを大きく特徴付けるNetBIOS名とは? NetBIOSを使ったネットワークでは、ネットワークに接続されたコンピュータ(NetBIOSでは「ステーション(station)」と呼んでいる)や、ファイル・サービスなどの各種ネットワーク・サービスなどを識別可能にするため、それぞれに文字列(最大16bytes)の名前を付ける。これは「NetBIOS名(NetBIOS name)」と呼ばれる。例えばステーションを識別するための名前は、ネットワーク内でユニークであることが保証されている(ユニークなNetBIOS名でなければ、NetBIOSネットワークに参加できないしくみが用意されている。これについては、次ページの「2.NetBIOS名前サービスを使った名前の登録」で具体的に述べる)。例えば「OGAWA」や「YAMADA」などがステーション名として付けられているなら、NetB
対象OS:Windows 95 / Windows 98 / Windows 98 SE / Windows Me / Windows NT / Windows 2000 Professional / Windows XP Professional / Windows XP Home Edition / Windows 2000 Server / Windows 2000 Advanced Server 解説 通常、TCP/IPを使用する通信で名前解決を行うには、DNS(Domain Name System)、あるいはWINS(Windows Internet Name Service)といったサーバを設置して、名前解決を担当させる。DNSはActive Directoryドメインやインターネットで用いられている名前解決のシステムであり、WINSはWindows 9x/Me/NTといった、
Windows 98 Second Edition(SE)やWindows Meでは、家庭内やSOHOのLANをインターネットに接続する際に有効な「インターネット接続共有」と呼ばれる機能が用意されていた。Windows 2000やWindows XPでも、これと同等のインターネット接続共有機能(Internet Connection Sharing。以下ICSと表記)が標準で組み込まれている。ICSは、LANの中で、インターネット・サービス・プロバイダ(以下プロバイダ)など、インターネットに接続する窓口となるマシンを決め、そのマシンでICS機能を有効化することで、家庭内LANやスモール・オフィスLANなど、ネットワーク内のすべてのクライアントからインターネットへのアクセスを可能にするものだ。 ICSを利用できなかった以前には、各マシンにモデムやTAを接続して、それぞれがプロバイダにダイヤル
●netstat コマンドでリッスンしているプロトコルとそのポート番号を調査する TCPやUDPでリッスンしているポート(サーバ側で、待ち受けしている方のポートのこと)を調査するには、最初に、「TIPS―netstatコマンドを使いこなす」で述べたとおり、netstatというコマンドを使う。「-a」オプションを付けてnetstatを実行すると、現在アクティブなコネクションとリッスンしているポートなどが表示されるので、これでどのようなプロトコルが使われているかが分かるだろう。 C:\>netstat -an……Windows XP上で実行した例 Active Connections Proto Local Address Foreign Address State TCP 0.0.0.0:25 0.0.0.0:0
TIPS「DNSのラウンドロビン機能を利用する」では、DNSサーバにおける、DNSラウンドロビン機能の設定方法について解説した。ラウンドロビン機能を使ってWebサーバなどのIPアドレスを複数登録しておくと、クライアントがアクセスするたびに異なるIPアドレス(のリスト)が返され、結果的にサーバの負荷分散が実現できる。 だがpingやWebブラウザといった一般のアプリケーションでFQDNの名前解決を利用する場合は、正しくラウンドロビンが機能していないように見えることがある。DNSの問い合わせ結果がキャッシュされてしまうからだ。 アプリケーション(が使っている名前解決機能)がDNSサーバに問い合わせを行うと、その内容がキャッシュに保存され、その内容がしばらくの間、使われ続けるようになっている。これを「DNSのキャッシュ機能」といい、DNSサーバに対するひんぱんな問い合わせを避け、名前解決のパフォ
ネットワークのトラブルシューティング時には、これらの修復作業を手動で行い、結果を確認しながら作業を進めるとよい。 ネットワークを「修復」する Windows XPやWindows Server 2003のネットワーク・インターフェイスには、「修復」という機能が用意されている(タスク・バーの通知領域上にあるネットワーク・アイコンをダブルクリックして[サポート]タブを選択するか、[ネットワーク接続]でネットワーク・インターフェイスを選択し、ポップアップ・メニューから[修復]を選択する)。 ネットワーク・インターフェイスの[サポート]タブには、[修復]というボタンが用意されている。[修復]というボタンをクリックすると、ネットワーク・インターフェイスの状態が表示される。なお、このダイアログを表示させるには、タスク・バーの通知領域上にあるネットワーク・アイコンをダブルクリックして[サポート]タブを選
仮想環境で利用できる仮想ネットワークの種類とその使い方について解説。Hyper-Vの仮想ネットワークも理解しよう。 前回は仮想環境で使用する仮想ディスクの種類やその使い方などについて解説した。今回は仮想化ソフトウェアを使って仮想環境を用意する場合に必ず必要となる、仮想ネットワーク・インターフェイスについてみていこう。 ホストとなるコンピュータには、通常は1つの物理的なネットワーク・インターフェイス(ネットワーク・アダプタ)しかついていない。しかし仮想化ソフトウェアはその1つのネットワーク・インターフェイスを多数の仮想マシン間で共有して利用するために、論理的なネットワーク・インターフェイスを作り(以下仮想ネットワーク・インターフェイスと呼ぶ)、それを仮想マシンごとに割り当てている。 現実のネットワークの接続形態にはさまざまな方法があるが、仮想ネットワーク・インターフェイスでも同様にさまざまな
Virtual PC 2007の仮想マシンで共有ネットワーク・インターフェイスを利用すると、仮想マシンから外部へのアクセスはNAT変換されて通過するが、外部からのアクセスはブロックされる。
以下、いくつか特徴的な機能について簡単にまとめておく。詳細な解説は次回以降で行う。 ■BranchCache 本社から細いネットワーク回線で接続された支店などにおいて、ネットワークの使用帯域を抑制する機能。支店内のコンピュータが本社のサーバなどへアクセスしてデータを取得した場合、そのデータを支店内のWindows 7/Windows Server 2008 R2コンピュータに自動的にキャッシュし、以後はそのキャッシュからデータを取得する。同じデータ(ファイルやWebアクセスなど)を何度もアクセスする場合に、ネットワーク・トラフィックを抑制し、応答時間を短縮させることができる。 ■DirectAccess IPv6を使ってインターネット経由で安全にサーバへアクセスする機能。Windows Server 2008 R2で構築したDirectAccess用のサーバをインターネットに向けて設置して
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