前回は、IPv4とIPv6が共存する場合に発生する可能性がある問題点についてまとめるところまで話を進めた。今回は、IPv4とIPv6が共存する場合に関わってくる互換性アドレスの話を取り上げる。 互換性アドレスとは、IPv4とIPv6を共存させつつ通信の途絶を防ぎ、IPv4からIPv6への円滑な移行を支援するために考慮された手法で、「IPv4互換アドレス」と「IPv4マップアドレス(IPv4射影アドレス)」の2種類がある。 IPv4互換アドレス いわずと知れたお話になるが、IPv4アドレスは32ビット長のアドレスを8ビットずつ区切って、それぞれのパートごとに10進値に変換して「w.x.y.z」という形で表記している。それぞれのパートに入る値は8ビットずつだから、「0~255」の範囲となる。もっとも、これらの数値範囲をすべて使うと、ネットワークアドレスやネットマスクまで含んでしまうが。 そのI