日本では、衆参それぞれの一部議席を決定するために使われている「比例代表制」。これはどのような選挙制度なのだろうか。 比例代表制というのは、本来「得票と比例するように議席を配分する」という選挙制度である。 対する概念は「選挙区選挙」であろう。中でも小選挙区制は、得票と獲得議席の乖離が酷くなる。大政党が圧倒的に有利なのだ。それぞれの選挙区で比較第一党になるだけで、全ての議席を獲得することもできるのである。 今回の参議院選挙でいえば、選挙区選挙で選ばれる定数73のうち、1人区が29、2人区が12(24人)、合計53という圧倒的多数が大政党有利な状況で選挙が行われることになった。 それでどういうことが起きるのか。1人区のほとんどで勝利した自民党は、得票合計の割合が43%しかないにもかかわらず、64%の議席占有率を得たのである。当然ながら、他の政党はほとんどが得票率に満たない議席しか得られなかったの