村上春樹『ノルウェイの森』は二回読みました。三回かも。 一回目は興味本位で高校生のとき。なんか不快で、うまく咀嚼できなかった。破廉恥すぎてわけがわからなかったというのもある。その頃は村上春樹、村上龍、島田雅彦、山田詠美、吉本ばなななんかがアイドル的に人気のある作家で、教室の中をぐるぐるまわって貸し借りしあって回し読みしていました。今振り返ってみると、どれも大好きではなかったんだけど、高校生で、まだ己を知らないのでがまんして読んでいた。 あのころ、ほんとにおもしろいと思ってたのは漱石とクリスティーでした。現代作家は背伸びしてがんばって読んでいたけど楽しんでいなかった。 ふりかえれば、がまんして読んでたのって、いっぱいある。ほとんどそうだったかも。 大人になって、都合が生じてどうしもて『ノルウェイの森』を読まねばならない事態に至りました。で、大人なので、高校生のときよりは楽に読めるだろうと思っ