やぐやぐ - ちなぷるるん失恋のカケラ探し 僕自身の高校の卒業式の一日と、矢口がモーニング娘。を出たときのことが、あの日夢の中で重なったのだけど、そこに描かれていたのは、やはり寂しくて悲しかったであろうことと片想いと、幾ばくかの未練と。あのときの矢口は、恋かアイドルかの二択を迫られた。恋をしながらアイドルを続けるという選択肢は与えられなかった。そしてその選択肢を矢口に与えなかったのは紛れもなく、我々ファンなのだ。矢口は責任を取った。我々ファンの意を汲んだ事務所の指示に、何ひとつ抗うことなく従った。ただそれだけ。そんな彼女に、無責任だとか責任放棄だとかいうのは身勝手な者が彼女に着せたがった、全く謂れのない汚名ではあったけれど、何ひとつ言わずその汚名を着ることもまたひとつの責任であると、彼女は思ったのかもしれない。その、何よりもの潔さを、少なくとも僕だけでも、汲みたいと思う。矢口、あなたは立派な娘。ＯＧだ。他の誰にも負
