THE INTERVIEWS 生誕のファサードを蘇らせた男、外尾悦郎の人生 Posted on 2022/11/15 辻 仁成 作家 パリ 1978年、石を彫ることに取り憑かれた一人の日本人が海を渡り、バルセロナに辿り着いた。 様々な出会いと数奇な運命の末、男はサグラダ・ファミリアで働くようになる。ガウディの遺志を受け継ぎ、男は生誕のファサードと向かい合う。丁寧で粘り強く創造性に溢れた仕事ぶりが評価され、男は日本人でありながら、サグラダ・ファミリアの芸術工房監督を任される。 人間、外尾悦郎のダイナミックな人生観、死生観、信仰観などを徹底解剖。 アントニオ・ガウディ、サグラダ・ファミリアの見えざる全貌も浮かび上がります。 辻 なんで僕はサグラダ・ファミリアに5回もきてるのかなって思うんですけど。この教会の前に立つと、毎回、ゾクゾクします。 外尾悦郎さん(以下、敬称略) それが僕を39年もここ