5月9日に放送されたNHK連続テレビ小説『虎に翼』(月~金曜あさ8時~ほか)第29回が、平均世帯視聴率16.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録した。日本初の女性弁護士・三淵嘉子氏を主人公のモデルにした本作。弁護士を目指す猪爪寅子(伊藤沙莉)が様々な困難に直面しながらも、仲間と一緒に成長する姿を描いたリーガルエンターテインメントである。 今以上に男女の立場が不平等だった1931年(昭和6年)が舞台のスタートとなっており、寅子をはじめとした女性キャラが虐げられるシーンが目立つ。それでいて、そういった問題に寅子が勇ましく戦う姿が多く描かれていることから、“フェミ的”といった批判は少なくない。一部の人には、女性が男性という“巨悪”と戦う、一種の”スカッと系作品”として解釈されている節もある。しかし、女性が虐げられている姿ばかりではなく、男性独自の葛藤に触れるシーンも多く、男性が“女性向け”