しゃべりと笑いと音楽があふれる“少数派”メディアの魅力を再発掘! ラジオ好きライターが贈る、必聴ラジオコラム。 史上最高に「面倒臭い」音楽番組である。何しろ、取り扱う音楽ジャンルが複雑怪奇な「プログレッシブ・ロック」限定で、放送時間は10時間。1曲目から25分強の曲がかかり、やっと終わったかと思えば、今度はうんちくまみれの音楽語りが止まらない。9月23日に放送された『今日は一日“プログレ三昧”3』(NHK-FM 12:15~22:45)は、そんな面倒臭さが絶妙な違和感となって通りがかりのリスナーを惹きつけるような、ある種理想的な音楽番組のありようを提示してくれた。 そもそもこの番組は、毎回ひとつのテーマに特定して一日中音楽を流すという特番「三昧シリーズ」の一環であり、ほかにも『“パンク/ニュー・ウェイブ”三昧』『“プロ野球ソング”三昧』『“ひげ男(メン)ソング”三昧』など、オーソドックスな