米ハワイのジェミニ天文台による「2I/ボリゾフ」の2色合成画像。太陽系内で観測された史上2例目の恒星間天体だ。青と赤の光は背景にある星で、彗星の動きを追ったせいで筋になって見えている。(COMPOSITE IMAGE BY GEMINI OBSERVATORY/NSF/AURA) 8月30日未明、アマチュア天文学者ゲナディー・ボリゾフ氏が奇妙な天体を発見した。太陽系の外からやってくる彗星だ。「2I/ボリゾフ」と名付けられたこの彗星は、太陽系の内側で観測された恒星間天体としては、史上2番目となる。(参考記事:「また太陽系の外から?急接近する奇妙な彗星を発見」) 現在、世界中の大型望遠鏡がボリゾフ彗星に注目し、天文学者らがその組成や軌道について興味深いデータを収集し始めている。 初めて観測された恒星間天体は、2017年に発見された「オウムアムア」だったが、見つかった時点ですでに太陽系を去りつつ