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  • 異常なことばかり、集団的自衛権議論の周辺 | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

    安倍首相は7月1日に記者会見を行い、内閣によって「集団的自衛権の合憲化」が閣議決定されたとアナウンスしました。これと前後して、首相官邸前ではかなりの規模のデモが行われ、メディアも大きく取り上げているようです。 今回の一連の動きですが、どうにも「異常な」ことだらけだと思います。私には、集団的自衛権に関する問題に加えて、以下に掲げる問題の「異常さ加減」の方に、より深刻なものを感じました。 一つは、アメリカのオバマ政権は今回の「憲法解釈変更」をとりあえず歓迎しているわけですが、その意味合いというのは「制度としての変更」は支持するものの、「制度変更を後押しした政治的な動き」に関しては、支持ではなく警戒しているということです。 つまり、歴史認識の見直しを中心に中国との摩擦を強め、同盟国であったはずの韓国との結束も弱体化させつつある安倍政権の政治的な姿勢には賛同していない一方で、「米軍の負担軽減」とい

      異常なことばかり、集団的自衛権議論の周辺 | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
    • 「橋下イズム」と「ティーパーティー」その同時代性 | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

      予想通りの圧勝でした。大阪市の橋下候補はともかく、大阪府の松井候補も大差での勝利、しかも歴史的な高投票率ということですから、この選挙結果は無視できません。それにしても、アメリカで見ていて思うのは、日米の政治風土が酷似しているということです。 非常に小さな例では、例えば私の住んでいる地区では、大学町のプリンストンでも似たような事件がありました。町の中心部にある自治区(プリンストン・ボロ)と、その周辺を取り囲むような町(プリンストン・タウンシップ)というのは、コスト配分を巡る争いから100年以上分裂した自治体を形成していたのです。ですが、今年行われた住民投票の結果で、最合併することになりました。その目的は単純で行政二重コストの削減です。試算によれば、合併後の全域で、固定資産税の減税が可能になるというのです。勿論、リストラの痛みは伴いますが、双方での住民投票の結果ですから仕方ありません。 このプ

      • 日本の「選択」はどうして「困難」なのか?(冷泉彰彦)|ポリタス 参院選・都知事選 2016――何のために投票するのか

        選挙のたびに、日本の「議会制民主主義」には「選択が難しい構造」があると思います。それは、外交・軍事政策の対立軸が、経済・財政政策の対立軸よりも前面に出てしまうという問題です。 特に今回の参院選では、民進、共産、社民、生活の4野党が部分的な選挙協力をしていることで、この問題が「見える形」になっています。ですが、これは今に始まったことではありません。 もちろん、外交・軍事という問題は重要です。ですが、前世紀の状況とは違って、個々の有権者にとって経済・財政政策の重要性は非常に高まっているわけです。 Photo by kevincure (CC BY 2.0) 現在の雇用に満足している人は少ないですし、引退世代は年金の先行きに不安を持ち、子育て世代は眼前の保育や教育費の問題だけでなく自分たちの子どもが大人になった時の日本の産業や財政を心配する、その切迫感は大きなものがあります。 慢性的な「デフレ構

          日本の「選択」はどうして「困難」なのか?(冷泉彰彦)|ポリタス 参院選・都知事選 2016――何のために投票するのか
        • 安倍首相はダボスで何を言ったのか? | 冷泉彰彦 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

          安倍首相はスイスのダボス会議の席上で、海外の記者との懇談の際に、英『フィナンシャル・タイムス』のギデオン・ラッチマン記者から「日本と中国の関係が戦争(war)に発展する可能性がある(conceivable)のではないか」と問われたところ、「今年は第1次大戦から100年を迎える年。当時、英独は大きな経済関係にあったにもかかわらず第1次大戦に至った歴史的経緯があった」と説明したといいます。 この「事件」に関しては、通訳が余計な文言を追加したためにトラブルが大きくなったという解説もあるようです。事の真相は、仮にビデオなり音声が残っているのであれば、それを検証する必要があると思いますが、問題は、このラッチマンという記者だけでなく、多くの有名なジャーナリストが「安倍発言に驚き、かなり深刻な報道をしている」という事実です。 特にアメリカのネット誌『インサイダー』のCEOであるヘンリー・ブロジェット氏は

          • 【対談(前編):冷泉彰彦×渡辺由佳里】トランプ現象を煽ったメディアの罪とアメリカの未来

            <今回の大統領選を振り回した「トランプ現象」。その背景にあるのは、経済格差への怒りなのか、鬱屈した白人労働者層の不満の爆発なのか、それともセンセーショナリズムを煽ったメディアなのか?> 11月8日の投票日まで残り2週間余り、共和党のドナルド・トランプ候補と民主党のヒラリー・クリントン候補の対決も最終盤を迎えた今年のアメリカ大統領選。当サイトで共にコラムを連載し、今回の選挙で多くの現地リポートも執筆している、アメリカ在住の冷泉彰彦氏と渡辺由佳里氏の2人に、対談形式で大統領選を振り返ってもらった。今月14日、東京のウェブ編集部とニュージャージー州プリンストンの冷泉氏の自宅、マサチューセッツ州ナンタケット島に滞在中の渡辺氏をチャットアプリで結んで対談を実施した。 トランプ現象の背景には何があったのか ――今回の大統領選は、これまでの常識が通用しない異常な選挙だった。その最たるものが「トランプ現象

              【対談(前編):冷泉彰彦×渡辺由佳里】トランプ現象を煽ったメディアの罪とアメリカの未来
            • 【対談(後編):冷泉彰彦×渡辺由佳里】トランプ現象を煽ったメディアの罪とアメリカの未来

              <大統領選本選は政策論争そっちのけで相手を非難する中傷合戦に。「トランプ現象」はアメリカ政治を根本から変えてしまったのか?>(オバマ政治からの転換を求める有権者の声が高まるなか、ヒラリーは予備選でも本選でも苦戦を強いられた) (前編はこちら) 盛り上がらない政策論争 ――トランプが本選のテレビ討論で、製造業の復活、自由貿易の見直しといった経済ビジョンを示したのに対し、ヒラリーは具体的な対案を示さなかった。これはなぜか? 【冷泉】トランプが言うような、アメリカ経済を「保護貿易」にして「国内の製造業を復権」するなどという政策は、完全なファンタジー。例えば、アメリカはAIによる家電などの自動化では最先端を走っているが、その電子部品を全部アメリカ製で調達しろということになったら、その優位性は失われる。もっとハッキリ言って、トランプ支持者の中で「自分は工場で働きたい」と考えている人などいない。だから

                【対談(後編):冷泉彰彦×渡辺由佳里】トランプ現象を煽ったメディアの罪とアメリカの未来
              • Amazon.co.jp: 「関係の空気」 「場の空気」 (講談社現代新書): 本: 冷泉 彰彦

                  Amazon.co.jp: 「関係の空気」 「場の空気」 (講談社現代新書): 本: 冷泉 彰彦
                • (インタビュー)米国から見る安倍政権1年 米国在住の作家・冷泉彰彦さん:朝日新聞デジタル

                  政権が発足して1年が過ぎ、靖国神社参拝や中韓両国に関する言動から、安倍晋三首相の目指すものへの懐疑と警戒が欧米でも強まっている。政権再交代から間もない昨年1月、この欄でインタビューした在米作家の冷泉彰彦さんに再び聞いた。首相の振る舞い、そして首相を支える日本の民意は、「米国の目」にどう映っているの…

                    (インタビュー)米国から見る安倍政権1年 米国在住の作家・冷泉彰彦さん:朝日新聞デジタル
                  • 【ウェブ対談:池田信夫×冷泉彰彦】慰安婦問題の本質とは何か<1>

                    ニューズウィーク日本版公式サイトでコラム、ブログを連載する池田信夫氏と冷泉彰彦氏の2人が、昨年朝日新聞が「誤報」を認めたことであらためて関心が高まる慰安婦問題について語り合いました。この問題に今後日本はどう対応していけば良いのか、先月末に実施した2人の対談の内容を今月3回に分けて掲載します。 冷泉 アメリカから見ると、日本が何にこだわっているかわかりにくいですね。「強制連行」ではなかったとして、要するに管理売春で人身売買。戦地で逃亡の自由はなく、当時は売春に従事する女性は「私有財産」だから、財産権を守るために警察が介入した例もあるだろうと。 そこで、狭い意味での「強制連行」はなかったけれども、広い意味での強制性はあった。今の価値観で言ったら許し難い行為だった。そうやってAからBに言いかえることに何の意味があるのか、という疑問がありますね。 アメリカの人たちと話していると、日本人が「御先祖様

                    • 水道民営化、アメリカでは実際に何が起きたか | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

                      <日本の水道民営化議論は、地方自治体が設備維持コストに耐えられないという状況から出てきたが、先行したアメリカの例を見れば、経済合理性のなかで維持コストが利用者に転嫁されることは明らか> 水道の民営化という議論が進んでいます。この民営化を含む「水道法改正案」がすでに2017年に立案され、2018年7月22日に閉会した国会でも審議されました。この国会では成立しなかったのですが、秋の臨時国会で再び審議される見通しだと言われています。 アメリカはこの水道民営化が世界でも先行した地域です。17~18世紀の開拓時代には、それぞれの入植地や市町村が水道を建設していたのですが、19世紀の後半から民営化の動きが進んだからです。 同時に広域化も進みましたが、そんな中から全米最大の「民営水道会社」であるアメリカン・ウォーター(AW)が出てきました。AWは水道と電気供給の企業として1880年代に設立され、その後1

                        水道民営化、アメリカでは実際に何が起きたか | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
                      • 黒人青年射殺事件「不起訴」の衝撃 | 冷泉彰彦 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

                        今年8月の発生以来、深刻な人種間対立を招いていたミズーリ州ファーガソンの白人警官ダレン・ウィルソンによる黒人青年マイケル・ブラウン氏射殺事件について、アメリカ時間の11月24日夜、大陪審の審理が終了しウィルソンは不起訴となりました。 大陪審というのは、有罪無罪を決定する法廷ではなく、この事件に関する「起訴・不起訴」を決定するだけの審理です。それに3カ月も要したというのは、要するに陪審員の合意形成に難航したということなのだと思います。 基本的な構図としては、黒人住民の認識としては「武装していないブラウン氏をウィルソンが一方的に射殺した」として、「人種差別事件」だと猛抗議を続けているわけです。また市警察の側としては、ブラウン氏が暴力的な態度を取るなど、身の危険を感じた場合は「相手を無害化する護身措置」を取るのは警察官として当然であり、ミズーリ州法によれば犯罪を構成せず、従って逮捕拘束の措置もし

                          黒人青年射殺事件「不起訴」の衝撃 | 冷泉彰彦 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
                        • サービス業の日本語はどうなってゆくのか? | 冷泉彰彦 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

                          "finalvent" さんの執筆している「極東ブログ」はいつも更新が楽しみなブログの1つですが、今回の『夕涼みにマクドに立ち寄る』というエッセイも味わいがありました。お話はそんなに複雑なものではなく、「マクドナルドで、注文の順番待ちの割り込みをされたと思ったら誤解だった。その人は、こちらが注文済みで出来上がりを待っていると勘違いして割り込んだことが判明した」というエピソードです。 オチについても「そういうことなら割り込みへの苦情を言わなくて良かった」という感想と、「事態を見ていたはずの店員はもう少し何とかならなかったのか」という提言で締めくくられており、どちらも極めて妥当なものだと思われました。ただ、その後で筆者が加えた独り言めいたコメントには、色々と考えさせられたのも事実です。 「教訓は......、うーん、なんだろ。まあ、些細だけど教訓に飛んだ経験ではあったなと思うが、うまくまとまら

                          • ほぼ日刊イトイ新聞-オバマ大統領の就任演説を観ながら 冷泉彰彦さんに、なにかと訊く。

                            オバマ大統領の就任式の、翌日。 アメリカに詳しい作家・冷泉彰彦さんに、 糸井重里が、話をうかがいました。 その対談のようすはリアルタイムで音声中継されたのですが、 これが、おもしろいと大好評! そこで、テキスト版でもお届けすることにします。 オンエアされた部分はもちろん 放送前後に交わされた話も、 つくづくおもしろいので、掲載しましょう。 オバマさんのことだけでなく、 アメリカに関するいろんなことについて、 なにかと話しあっていますよ。 ぜんぶで10回、ぜひお楽しみください。

                            • 安倍談話の「中道シフト」はホンモノか? | 冷泉彰彦 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

                              ニューヨーク・タイムズが "keenly awaited"(強い関心と共に待たれていた)と表現していた安倍首相の「戦後70年談話」ですが、私は「上出来」だと思いました。何よりもこの談話に期待されていた内容、つまり「4月の首相訪米以来の日米の良好なムードに水を差さない」、「9月以降の日米による中国との関係改善外交を妨害しない」、「日韓相互の関係改善模索外交に新たな障害を作らない」という3点がカバーされていたことは評価できます。 談話そのものについては、エコノミストの吉崎達彦氏がブログ『溜池通信』の中で以下のような評価をしていますが、私はこれにほぼ同意します。 「これが閣議決定されたことで、向こう10年くらいは右の側から歴史認識問題で現状に挑戦する人は現われなくなる」 「これで日本国首相の歴史認識は『村山談話(1995年)と安倍談話(2015年)の中間のどこかにある』ということになり、それは『

                                安倍談話の「中道シフト」はホンモノか? | 冷泉彰彦 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
                              • オバマ政権がイランへ支払った17億ドルの意図とは何か | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

                                <イランとの核合意の後にオバマ政権が支払った「清算金」は17億ドルに上っていたことが発覚。合意後の対イラン関係を重視するのはわかるが、それも含めて中東外交の大方針を説明していないことは問題>(写真は今週ラオスで開催された東アジアサミットに参加したオバマ) アメリカのオバマ政権は、ケリー国務長官を中心としてイランとの「核合意」を推進してきましたが、そのプロセスの一環として、6億ドル(約600億円)の「キャッシュ」をイランに支払っていたことが明らかになっています。 これには保守派からかなり非難が出ていたのですが、今回イランに渡った総額は6億ドルではなく、全部で17億ドル(1700億円)に上ることが明るみになりました。国務省もこれを認めています。 国務省によれば、このカネは1978~79年にかけて発生したイラン革命「以前」からの経緯として「イランに対するアメリカの負債」の清算金だというのです。つ

                                  オバマ政権がイランへ支払った17億ドルの意図とは何か | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
                                • 水道法・入管法改正、なぜ野党の批判には説得力がないのか | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

                                  <水道法改正、入管法改正、それぞれの法案に対する野党の批判は原則論に終始し、現実と乖離してしまっている> 水道法と入管法の改正案が可決成立の段階となりました。水道法の場合は、水道事業の広域化、そして運営の民営化を認める改正、入管法の場合は目標34万人という新たな単純労働従事者を海外から呼び寄せるという内容です。 どちらも、十分な審議が尽くされたとは言い難いのが現状です。このままでは、法律が成立して実施される段階になって「ご存知ですか?」といった「政府広報」で多くの人々が、新しい現実を知らされる、そんな「いつものパターン」になる懸念を感じます。 いや、もしかすると、違うかもしれません。上水道の水質が劣化したり、個別の水道サービスが値上がりしたりする、あるいは目に見えないところで外国人労働者が多数働いていたりするような「新しい現実」は、全国一斉には発生しないでしょう。ならば、事前に幅広く知らせ

                                    水道法・入管法改正、なぜ野党の批判には説得力がないのか | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
                                  • 【ウェブ対談:池田信夫×冷泉彰彦】慰安婦問題の本質とは何か<2>

                                    ≪対談<1>はこちら≫ 編集部(朝日新聞の誤報で日本の対外イメージが傷つけられたという論調が世論の大勢ですが。) 冷泉 (国外では)誰もそんなこと言っていないですよ。そんなこと、ないんじゃないですか。例えば日本車が売れなくなったとか、日本のサブカルチャーが人気なくなったとか、まったくないですよ。アメリカ人には、戦前の日本と戦後の日本は別だってわかっていますから。 池田 そこはまったく同意見で、日本人の名誉とか日本の戦争犯罪の責任の取り方とか、全然関係ないところで盛り上がってしまった。2000年代に入ってニューヨーク・タイムズなどに飛び火しますが、そこではもう完全に違う問題、女性の人権問題になっています。それは悪いに決まっていますから、話に収拾がつかないですよね。 編集部(アメリカで慰安婦の銅像が建てられていることを憂慮する声もありますが。) 冷泉 いや在米の日本人は全然気にしていないですよ

                                    • コロラド乱射事件と、アメリカの「いじめ」問題  冷泉彰彦(作家・ジャーナリスト) (ニューズウィーク日本版) - Yahoo!ニュース

                                      コロラド乱射事件と、アメリカの「いじめ」問題  冷泉彰彦(作家・ジャーナリスト) ニューズウィーク日本版 7月25日(水)9時27分配信 先週末のエントリで、日本の「いじめ」問題を「空気と目線」という観点から論じたところ、多くの方々から「アメリカのいじめ事情はどうなのか?」という問題提起をいただいています。 この点に関しては、確かにアメリカでは体育会系が線の細い子供を「いじめる」というクラシックな「いじめ」のパターンがあり、それに加えて、ここ5年ぐら「ネットいじめ」の問題、あるいは中学校を中心とした「仲間外れ」などの問題行動が増えています。「いじめ(ブリング)」という言葉が、小学校から中学校の教育問題として大きなテーマになりつつあるのは事実だと思います。 ですが、体育会系の横暴というカルチャーは、要するに行動としては幼稚なものだということで理解がされています。新作映画『アメイジング・ス

                                      • 中国主導のAIIBに急いで参加する必要はない | 冷泉彰彦 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

                                        日本はAIIB(アジアインフラ投資銀行)の創設メンバーには入りませんでした。アメリカも同様でしたが、その一方でヨーロッパ各国は出資することになりました。日米が孤立したように見えるとか、中国主導の経済に乗り遅れていいのかといった議論もあるようです。 ちなみに、アメリカでは経済界を中心に「オバマがアッサリと無視した」ことへの反発が出ています。中国経済との結びつきの強い現在のアメリカ経済においては、自然な発想とは言えるでしょう。ですが、今のところは大きな論争にはなっていません。アメリカとしては、政界も財界も静観の構えです。 現時点で日本もアメリカもAIIBに入った方が良かったのでしょうか? あるいは事態の推移を見守るのがいいのでしょうか? 現時点で言えば、私は「静観」で良いと思います。 というのは、おそらくは理念という意味でも実務という意味でも、このAIIBという金融機関の立ち上げは全くの準備段

                                          中国主導のAIIBに急いで参加する必要はない | 冷泉彰彦 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
                                        • 日本の生産性低下を招いた、2つの根本的な原因 | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

                                          <特に製造業の生産性が低いのは、高付加価値産業へのシフトに失敗したこと、生産拠点だけでなく研究開発機能も国外に出してしまったことが大きな原因> ここ数年、日本の生産性を示す統計が出るたびに「G7の中で最低」だとか、先進国中で「20位」、長期バカンスを取る「ラテン系」のスペインやイタリアより低い、そんな「自虐的な報道」が恒例になっています。今年も12月19日に日本生産性本部が統計を公表しましたが、同じようなニュアンスの報道が多かったようですで。 今回は2017年のデータが発表されたのですが、日本の「時間あたり生産性」はOECD加盟国中20位、「就業者1人当たりの生産性」は21位と、確かに惨憺たる状態が続いています。 その原因として対面型コミュニケーションにこだわり、原本主義や捺印などによる膨大な文書の管理をし、会議や行事あるいは謝罪なども含めた「セレモニー過多」といった日本型の事務仕事という

                                            日本の生産性低下を招いた、2つの根本的な原因 | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
                                          • 日韓関係の現状をアメリカから見る(1)from 911/USAレポート/冷泉彰彦 (村上龍 Japan Mail Media) - Yahoo!ニュース

                                            まず、この2012年の8月という時点で、日韓関係が悪化したことの外部環境についてはどう見たらいいのでしょうか? 一つには、アメリカのオバマ政権がどうして「同盟国間のトラブルを放置」しているのかという問題があります。この点に関しては、韓国の李明博政権も、日本の民主党政権も、また東アジアの軍事外交に大きな影響力を持つ中国の胡錦濤政権も、全てが「政権末期」という事情が大きいと思われます。つまり、いくら同盟国同士の間で波風が立ったとしても、「当事者」は数カ月後には舞台から消えているわけで、アメリカとしては「問題に過剰反応する必要はない」あるいは「一過性の問題で本質的な変化ではない」という判断をしているフシがあります。 それ以前の問題として、アメリカ自身が大統領選の真っ最中であるわけです。その大統領選では、特に今回はそうですが、内政問題へ関心が集中するわけで、外交については争点になることは少ない

                                            • はてなブックマーク - カルロス・ゴーン逮捕、アメリカでどう報じられたか | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

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                                              • リニア問題は政治ショーだった…?静岡県・川勝知事「迷走」の正体(冷泉 彰彦) @moneygendai

                                                ループする「JR東海への不信感」発言 2027年の開通を目指して工事の進むリニア中央新幹線(品川=名古屋間、全長約286km)では、11月22日には神奈川県相模原市内で神奈川県駅(仮称)の起工式が行われるなど、各工期における工事が進捗している。11月26日には岐阜県瑞浪市内で掘削中の日吉トンネルの本抗内部が報道陣に公開された。 だが、現時点では計画通りの開通には「黄信号」が灯っているのは残念ながら事実だ。南アルプスを横断するトンネルが8.9kmだけ通過する静岡県内区間について、静岡県の川勝平太知事が工事の許可を渋っており、予定通りの着工のメドがついていないからだ。 最新の状況だが、問題解決を目指して赤羽一嘉国土交通相が調整に乗り出している。赤羽国交相は、リニア中央新幹線工事に伴う環境対策について国・県・JR東海による三者協議を主導しようとしたが、川勝知事はこれを拒否。その理由として、赤羽大

                                                  リニア問題は政治ショーだった…?静岡県・川勝知事「迷走」の正体(冷泉 彰彦) @moneygendai
                                                • 朝日「誤報」で日本が「誤解」されたという誤解 - 冷泉彰彦 プリンストン発 日本/アメリカ 新時代 (ニューズウィーク日本版) - Yahoo!ニュース

                                                  朝日「誤報」で日本が「誤解」されたという誤解 - 冷泉彰彦 プリンストン発 日本/アメリカ 新時代 ニューズウィーク日本版 9月18日(木)12時18分配信 いわゆる「従軍慰安婦」問題をめぐる証言記事に関して朝日新聞が誤りを認め、取り消したことに関連して、あらためてこの「従軍慰安婦」の議論が盛んになっています。その議論の多くは「誤報」、つまり「狭義の強制」があったと報道されたことで、「国際社会の誤解」を招いた朝日新聞には責任があるという考え方です。 例えば安倍首相は9月14日のNHKの番組で、朝日新聞が「世界に向かってしっかりと取り消していくことが求められている」と述べたそうですし、加藤勝信官房副長官も17日の記者会見で、「誤報に基づく影響の解消に努力してほしい」と述べています。 また朝日新聞の訂正直後に実施された、読売新聞の世論調査によれば、『朝日新聞の過去の記事が、国際社会における

                                                    朝日「誤報」で日本が「誤解」されたという誤解 - 冷泉彰彦 プリンストン発 日本/アメリカ 新時代 (ニューズウィーク日本版) - Yahoo!ニュース
                                                  • 日本の「移民」議論で、まったく欠落しているもの | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

                                                    外国人労働者の受け入れによる人材不足の解消は国民もおおむね受け入れているが(画像はイメージで、記事の内容とは関係ありません) Toru Hanai-REUTERS <外国人労働者を受け入れることで、日本の国内の人材と産業構造をどう変えていくべきか――その視点からは何も議論されていない> 日本では入管法改正案の審議が大詰めを迎えていますが、日本国内では「議論不足」を指摘する声があるようです。これには一理あります。少し考えただけでも、今回提案されている制度にはいろいろと矛盾があるからです。 1つには、実際は「日本語能力」を要求し、また「日本語能力の必要な介護、宿泊、飲食業」までを対象に含めているのに、「移民政策ではない」「定住は厳格に規制する」としている点です。普通に考えただけでも「日本語を習得したら定住する、なぜなら日本語は国外では通用しないから」という流れになるのは不可避であり、政府が提案

                                                      日本の「移民」議論で、まったく欠落しているもの | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
                                                    • 冷泉彰彦 - Wikipedia

                                                      冷泉 彰彦(れいぜい あきひこ、1959年6月22日 - )は、在アメリカ合衆国の教員、作家、 翻訳家、鉄道評論家。本名、前田文夫。 東京都出身。東京大学文学部卒業。コロンビア大学修士課程修了(日本語教授法)[1]。プリンストン日本語学校高等部[2]主任[3]。 来歴[編集] 東京都生まれ[4]。東京大学に進学し、文学部にてドイツ文学を学んだ。同大学卒業後はベネッセコーポレーション勤務を経て[4]、1993年に渡米。ベルリッツ・インターナショナルに移り、企業経営に関する業務を担当[4]。その後、コロンビア大学大学院にて修士課程を修了し、ラトガース大学にて講師を務めた。現在、プリンストン日本語学校の高等部にて主任を務める。 現在、アメリカ合衆国ニュージャージー州に居住し、村上龍が主宰するメールマガジン「Japan Mail Media(JMM)」にて、「from 911 / USAレポート」

                                                      • Amazon.co.jp: 民主党のアメリカ共和党のアメリカ: 冷泉彰彦: 本

                                                          Amazon.co.jp: 民主党のアメリカ共和党のアメリカ: 冷泉彰彦: 本
                                                        • ほぼ日刊イトイ新聞-オバマ大統領の就任演説を観ながら 冷泉彰彦さんに、なにかと訊く。

                                                          オバマ大統領の就任式の、翌日。 アメリカに詳しい作家・冷泉彰彦さんに、 糸井重里が、話をうかがいました。 その対談のようすはリアルタイムで音声中継されたのですが、 これが、おもしろいと大好評! そこで、テキスト版でもお届けすることにします。 オンエアされた部分はもちろん 放送前後に交わされた話も、 つくづくおもしろいので、掲載しましょう。 オバマさんのことだけでなく、 アメリカに関するいろんなことについて、 なにかと話しあっていますよ。 ぜんぶで10回、ぜひお楽しみください。

                                                          • 『永遠の0』の何が問題なのか? - 冷泉彰彦 プリンストン発 日本/アメリカ 新時代 (ニューズウィーク日本版) - Yahoo!ニュース

                                                            『永遠の0』の何が問題なのか? - 冷泉彰彦 プリンストン発 日本/アメリカ 新時代 ニューズウィーク日本版 2月6日(木)13時42分配信 先月に一時帰国した際、評判の映画『永遠の0』を観ました。また、小説も評判であるというのでこちらも読みました。どちらもプロの仕事であると思います。技術的に言えば、ストーリー・テリング(物語の展開)だけでなく、セッティングやキャラクターの造形、そして何よりも時空を超えた大勢のキャラクターが、物語の進行とともに「変化していく」効果が見事です。 キャラクターの「変化」というのは、「成長」したり「相互に和解」したり、あるいはキャラクターに「秘められていた謎」が明かされたりしてゆくという意味です。そうした効果を、時空を超えた複数のキャラクターを使って、しかも2000年代と第二次大戦期という2つの時間軸の中で実現している、そのテクニカルな達成はハイレベルだと思い

                                                            • 受験生の「購読雑誌」を書かせるアメリカの大学入試 | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

                                                              アメリカの大学入試は、多くの大学で1月1日、一部では1月15日に願書受付が締め切られ、これで受験生は「延々と続くエッセイの執筆」から解放されて、3月末の合格発表を待つことになります。一部、11月の早期出願に応募して12月に合格通知を受け取っている受験生もいますが、そうした人々も含めて、これで高校4年生の多くがとりあえず高校での学業と課外活動に専念できることになります。 アメリカの大学入試は全て「AO(アドミッション・オフィス)方式」です。受験会場に赴いて決められた試験時間に問題に取り組むということは、統一テストとしてはありますが、各大学としては一切ありません。エッセイにしても履歴書にしても、自宅で書いて、ウェブサイトで入力するだけです。 ですが、これが結構大変です。特に近年は各大学が独自にエッセイの出題を行うことに加えて、大学独自の「質問項目」というものを設けており、受験生としては気が抜け

                                                              • 冷泉彰彦 | 冷泉彰彦のプリンストン通信 - メルマガ

                                                                アメリカ北東部のプリンストンからの「定点観測」です。テーマは2つ、 「アメリカでの文脈」をお伝えする。 「日本を少し離れて」見つめる。 この2つを内に秘めながら、政治経済からエンタメ、スポーツ、コミュニケーション論まで多角的な情報をお届けします。 定点観測を名乗る以上、できるだけブレのないディスカッションを続けていきたいと考えます。そのためにも、私に質問のある方はメルマガに記載のアドレスにご返信ください。メルマガ内公開でお答えしてゆきます。但し、必ずしも全ての質問に答えられるわけではありませんのでご了承ください。 東京都生まれ。東京大学文学部卒業、コロンビア大学大学院卒業(修士、日本語教授法)。福武書店(現、ベネッセ・コーポレーション)、ベルリッツ・インターナショナル社、米国ニュージャージー州立ラトガース大学講師を経て、現在はプリンストン日本語学校高等部主任。1993年より米国在住。メール

                                                                  冷泉彰彦 | 冷泉彰彦のプリンストン通信 - メルマガ
                                                                • グローバル経済プレミア・トピックス クリントン氏への反感が52%を超す四つの理由 冷泉彰彦

                                                                  9月の時点では、ドナルド・トランプ氏とヒラリー・クリントン氏がかなり拮抗(きっこう)していた米大統領選だが、トランプ氏が“自滅”する中で、クリントン氏の陣営は勢いを盛り返してきた。米政治サイト「リアル・クリア・ポリティクス」が公表している支持率の全国平均では、トランプ氏の41.8%に対して、クリントン氏は48.0%と差が開き始めている。 一方で大統領選では、支持率だけでなく好感度調査(リアル・クリア・ポリティクス)というものも行われている。その結果は、トランプ氏は多くのスキャンダルから数字を悪化させており、好感36.2%に対して反感58.3%、つまり好感度としては「マイナス22.1%」という数字になっている。

                                                                    グローバル経済プレミア・トピックス クリントン氏への反感が52%を超す四つの理由 冷泉彰彦
                                                                  • 2025年の大阪万博は1970年の万博とは様変わりする | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

                                                                    高度成長期の1970年に開催された大阪万博では、日本人の来場者がほとんどだった danieldep/iStock. <前回の大阪万博は日本人入場者が主だったが、2025年の万博は想定される入場客から違ってくるはず> 2025年に大阪市の夢洲(ゆめしま)で万国博覧会が開催されることが決まりました。大阪万博と言えば、今から48年前の1970年に千里丘陵で開催された万博が歴史に残っています。何となく、同じようなイベントになり、大勢の日本人が行列を作ったり、日本企業や外国政府のパビリオンがたくさん出来たりするような想像をしてしまいますが、実際の展示内容はどうなるのでしょうか。 おそらく、2025年の万博は、1970年とは似ても似つかないイベントになると考えられます。また、そうでなくては成功しないのではないでしょう。 まず1970年の主要な来訪者は日本人でした。資料によれば日本人が6400万人で、外

                                                                      2025年の大阪万博は1970年の万博とは様変わりする | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
                                                                    • 「追い出し部屋」と「体罰自殺」の何が問題なのか? 冷泉彰彦(作家・ジャーナリスト) (ニューズウィーク日本版) - Yahoo!ニュース

                                                                      「追い出し部屋」と「体罰自殺」の何が問題なのか? 冷泉彰彦(作家・ジャーナリスト) ニューズウィーク日本版 1月9日(水)17時49分配信 年末の朝日新聞に「追い出し部屋」という大企業のリストラ策の一環についての記事が掲載されて話題になっています。この種の問題は20年ぐらい前からあり、終身雇用契約のために解雇が難しい中で、企業としては「リストラ対象」として指名した人間を、意図的に極端な閑職に追いやり最終的に自分から辞表を出させるというものです。 この問題については、「非現実的な雇用に関する規制が残っているからダメなんだ」という文脈で論じられることが多いようです。企業が一方的に従業員を解雇することができず、正社員の終身雇用が保護され「過ぎている」というわけです。この論調は「そのために、若い世代の労働機会が奪われている」という論理に結びつけることもされています。 私は、この問題に関しては、

                                                                      • 村上春樹氏のノーベル賞見送り、これで良かったという理由  冷泉彰彦(作家・ジャーナリスト) (ニューズウィーク日本版) - Yahoo!ニュース

                                                                        村上春樹氏のノーベル賞見送り、これで良かったという理由  冷泉彰彦(作家・ジャーナリスト) ニューズウィーク日本版 10月12日(金)13時8分配信 下馬評では可能性大と言われていた、村上春樹氏のノーベル文学賞受賞ですが、結果的に今回の受賞は中国の莫言氏ということになり、村上氏の受賞は見送られました。残念とも思いますが、冷静に考えてみれば今回はこれで良かったのかもしれません。 1つは、莫言氏にノーベル賞を授与するということの政治的な意味です。私は莫言氏の作品は同氏が原作・脚本を務めた映画『紅いコーリャン(紅高梁)』(張藝謀[チャン・イーモウ]監督)を通じて知っているだけで、小説そのものは読んでいないのですが、この映画を見れば同氏の政治的位置が「体制内批判者」だということは分かります。 映画については大変に立派な作品ですが、その中でも「赤(紅)」という色の鮮烈な使い方が特徴的です。タイト

                                                                        • 日韓関係の現状をアメリカから見る(3)from 911/USAレポート/冷泉彰彦 (村上龍 Japan Mail Media) - Yahoo!ニュース

                                                                          →続き 問題は、にも関わらず韓国の世論と政治家が、この問題に関する「強制連行」の事実を認めよという要求と、現代の世代の日本の政府に対して公式謝罪を要求していることです。 この問題に関して国際社会において可能なことは、次の三点であると考えます。「(1)アジア女性基金により総額10億8千万円の経済的な支援が完了していることを改めてアピールする。(2)現代の世代の日本国は公式謝罪の主体にはならないという姿勢を明確にする。(3)事実関係の誇張に関しては誤報のある毎に事務的に訂正を求めるに留める。国際社会に対しては事実関係の訂正に関する積極的なPR活動はしない。」という三点です。 この中で注釈が必要なのは、「事実関係の訂正に関して積極的なPR活動はしない」という部分でしょう。どうして事実関係の訂正に積極的になることが得策ではないのでしょうか? 現在、日本の世論の一部は、この問題に関して事実関

                                                                          • 米中間選挙直前の移民キャラバン、トランプへの追い風になる「逆効果」 | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

                                                                            <治安悪化が深刻な中南米から一斉にアメリカを目指す移民キャラバンは、これまでのところ「キャラバン阻止」を訴えるトランプへの追い風になっている> 米中間選挙の投票日が来月6日に迫って来ました。そんななかで、連日全米のトップニュースになっているのは中米ホンジュラスからの移民キャラバンの問題です。 ホンジュラスでは、2009年の軍事クーデター後の経済の低迷と、麻薬取引を行うギャング集団の活動のために治安が大きく悪化しており、まず経済力のある国民から国外に脱出しているのが現状です。 そんななかで、「中米移民キャラバン」という市民団体が小さな子供と親を中心に、これまで「逃げたくても逃げられなかった」人を集めてキャラバンを組み、アメリカを目指すという運動を開始しました。まず3月25日には、「第一回キャラバン」がホンジュラス南部のチョルテカ県を起点としてスタート、グアテマラ経由で約1200人がメキシコに

                                                                              米中間選挙直前の移民キャラバン、トランプへの追い風になる「逆効果」 | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
                                                                            • トランプ弾劾に向けて、いよいよ共和党の保守本流が動き出す? | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

                                                                              共和党の保守本流が民主党に合流してトランプ弾劾を一気に決めるというシナリオも Jonathan Ernst-REUTERS <元側近2人が「有罪」になったことで秋の中間選挙への影響が注目されるが、株式市場が平静を保っているのはあるシナリオが想定されているからという見方が> 今週21日、一日のうちにトランプ大統領の元側近2人が「有罪」になるというニュースが駆け回りました。1人は2015年にトランプ陣営の選対委員長を務めていたポール・マナフォート、もう1人はトランプの個人弁護士だったマイケル・コーエンです。 この2人については、それぞれ別の事件として捜査され、刑事事件として審理されていました。それが、同じ日に2人それぞれが「有罪」となったということで、ニュース性は非常にあるわけで、その日から翌日にかけて、アメリカのメディアは大きく取り上げていました。 ですが、大変な衝撃が走ったとか、大統領の地

                                                                                トランプ弾劾に向けて、いよいよ共和党の保守本流が動き出す? | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
                                                                              • Amazon.co.jp: アイビーリーグの入り方 アメリカ大学入試の知られざる実態と名門大学の合格基準: 冷泉彰彦: 本

                                                                                  Amazon.co.jp: アイビーリーグの入り方 アメリカ大学入試の知られざる実態と名門大学の合格基準: 冷泉彰彦: 本
                                                                                • イチロー3000本安打がアメリカで絶賛される理由 - 冷泉彰彦 プリンストン発 日本/アメリカ 新時代 (ニューズウィーク日本版) - Yahoo!ニュース

                                                                                  <今週ついにメジャー通算3000本安打の偉業を達成したイチロー選手。現役選手の頂点に立っただけでなく、42歳の年齢を感じさせずストイックに野球に取り組む姿勢は、アメリカ球界で揺るぎない評価を受けている>(写真は7日の試合で3000本安打を達成したイチロー選手) 今週7日、フロリダ・マーリンズのイチロー選手は、デンバーのクアーズ・フィールドでのコロラド・ロッキーズ戦に先発出場し、第4打席に三塁打を打ってメジャーリーグでの3000本安打を達成しました。これは史上30人目、つまり100年を越えるアメリカのプロ野球の歴史の中で30人しかいない「最高のクラブ」の仲間入りを果たしたことを意味します。 日本の一部からは、「アメリカではそんなに評価されていない」という論調も見られましたが、そんなことはありません。達成の瞬間の実況だけでなく、スポーツ専門局での扱い、そして一夜明けた一般の新聞での扱いは大

                                                                                    イチロー3000本安打がアメリカで絶賛される理由 - 冷泉彰彦 プリンストン発 日本/アメリカ 新時代 (ニューズウィーク日本版) - Yahoo!ニュース