ご存じだろうか?「内閣感染症危機管理統括庁」が今月1日、発足していたことを。岸田文雄首相が2021年秋の自民党総裁選のころから「健康危機管理庁」として提唱し、一応、昨夏の参院選で自民党が掲げた公約でもあった。だが、いざ発足しても、現状の「第9波」の危機をどう管理統括しているのか、存在感が見えない。いったい、何をしてくれるのか、本当に役に立つのか。(西田直晃、山田祐一郎)
東京オリンピックは延期または中止となる可能性が徐々に高まりつつある。写真は東京・お台場のレインボーブリッジ ◆特別公開中◆ (*)本記事は、プレミアム会員向けの特別記事ですが、期間限定で特別公開しています。(この機会に、JBpressのすべての記事をお読みいただける「JBpressプレミアム会員」のご登録をぜひお願いいたします。) COVID-19が安倍首相肝いりのプロジェクトを台無しにする恐れがある。 パンデミックを乗り切るために滞在する国を一つ選ばなければならなくなったら、筆者は間違いなく日本を選ぶ。 入浴の様子を描いた19世紀初めの木版画が物語っているように、日本人は昔から、清潔であることを称賛に値するほど重んじてきた。 現代の日本人も長年、ちょっと鼻をすすっただけで、すぐにマスクをつけていた。周囲に迷惑がかからないようにとの配慮からだ。 さらに、国民は公的機関などからの呼びかけに素
「健康危機管理庁」を新設 コロナ対策で対立軸―岸田氏の自民総裁選公約 2021年09月02日17時10分 新型コロナ感染症対策の「岸田4本柱」を発表する自民党の岸田文雄前政調会長=2日午前、衆院議員会館 自民党総裁選(17日告示、29日投開票)への出馬を表明した岸田文雄前政調会長は2日、新型コロナウイルス対策に関する公約を発表した。感染症危機に一元的に対応する「健康危機管理庁(仮称)」の新設が柱。「先手先手」(岸田氏)の対応を訴え、菅義偉首相(党総裁)との差別化を図る考えだ。 <自民党総裁選2021年 関連ニュース> 岸田氏は「野戦病院」の開設や大規模宿泊施設の借り上げにより「医療難民ゼロ」を実現することなど「岸田4本柱」の対策を表明した。健康危機管理庁は国・地方自治体の対応を統括し、担当閣僚を充てる。 衆院議員会館で記者会見した岸田氏は、コロナ対策の原則として「国民の協力を得る納得感ある
吉本興業の一連の対応は、企業の危機管理の専門家の目にはどのようにうつったのか。エイレックスの江良俊郎社長に聞いた。 問題発覚後の初動に大きな問題があった。本人が金銭授受を否定しているというだけで、状況証拠としては可能性はあったのに、それでよしとしてしまった。その後も会見を開く機会はあったが、事実関係が確定できないとして、後手に回った。本来は発覚した段階で、第三者による徹底的な調査に速やかにゆだねればよかった。そして調査結果を報告書にまとめ、責任を明確にしたうえで、処分と再発防止策を公表する、これが基本だ。当初からこうした方針で対応していれば、ここまで騒ぎが大きくなることはなかった。 会見でも何を伝えたかったのか。社長自身、何が問題だったかの認識が明確でなかったのではないか。処分の撤回理由についてのきちんとした説明はなく、場当たり的にうつったのではないか。長時間の会見だったが、かえって企業イ
臨時国会が9日に会期末を迎え、安倍晋三首相主催の「桜を見る会」をめぐる論戦は、政権側が一旦は逃げ切る形となりそうだ。攻めきれなかった野党に対し、政府も招待客の選考に関する首相や菅義偉官房長官の答弁が変遷するなど対応のまずさが目立ち、政権の強みとされてきた危機管理のほころびを印象付けた。(大島悠亮) 「少々お待ちください。あまり詳細ですと…」 今月4日午前の記者会見で菅氏は苦笑いを浮かべた。会見では、桜を見る会の招待者名簿を破棄した後のバックアップデータの取り扱いなどについて質問が相次いだ。このテーマでの質疑は約15分に及び、事務方がメモを差し入れたのは11回で、確認のために5回中断した。菅氏は安定した答弁に定評があるだけに極めて異例の光景だった。 原因は、質問が技術的な内容を含むなど「あまりに詳細」だったからだけではない。首相や菅氏の説明が変遷し、格好の追及材料となったからだ。 首相は11
2020年、新型コロナの感染拡大で世界の自動車産業も大きな打撃を受けた。ほぼすべての自動車メーカーが巨額赤字を計上するなか、トヨタ自動車は2020年4月~6月期の連結決算(国際会計基準)では、当然のように純利益1588億円の黒字を叩き出した。しかも、2021年3月期の業績見通しは連結純利益1兆9000億円と上方修正して、急回復を遂げる予想だ。トヨタ自動車はいったい何を行ったのか、本連載で明らかにする。 白板を使うことで、一目で現状が確認できる 先遣隊を出した後、もうひとつやることがある。 対策本部は壁に貼った大きな地図の上に問題点を書いた情報をぺたぺたと貼っていく。阪神大震災以来、調達部門が作ったサプライチェーンマップを参考にして、部品供給が途切れた、あるいは途切れそうな会社に情報を貼り付ける。 書いてあるのは会社名、会社概要、製品名といったところだ。 地図を見ていれば、誰に説明されなくと
一昨日(11/14)公開した下記記事のコメント欄より。 kojitaken.hatenablog.com urinarazuke 確かに、世界的にみてもコロナにちゃんと対応できている国は韓国、台湾、ニュージーランドなど左派政権の国ばかりで、アメリカやブラジルなど右派政権の国はことごとく惨憺たる結果。 日本の世論の漠然としたイメージでは「左翼=お花畑=危機管理に弱い」が定着しているが、現実には全く逆で、安倍政権の災害対応がことごとく後手後手であったり、過去にもブッシュJr.がハリケーンカトリーナへの対応で無様に失敗したり、石原慎太郎都知事が三宅島噴火への対応が優柔不断と責任転嫁のオンパレードで、島民が火砕流(偶然低温だったため死者は出なかったが)に巻き込まれてからやっと全島民避難を決断したりといった例があり、「右翼は危機管理に弱い」は定説といってよい。 数少ない例外は、1986年の伊豆大島・
(ジャーナリスト:吉村剛史) 宮城県内で今年6月17日、上空を浮遊する風船のような白い球状の物体の目撃が相次いだ問題で、調査にあたっていた宮城県危機対策課が、在日米軍に確認していなかったことが筆者の取材で明らかになった。 実は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックでは民間航空機の運航が激減するなか、軍の展開の上で必要な気象データの不足が生じている。例の「白い球体」はこれを補うための観測装置であることなどが推測されるのだが、宮城県では「在日米軍とは日ごろおつきあいがなく、問い合わせ先として念頭になかった」と説明している。 そこで筆者は、東京・横田の在日米軍司令部広報部に対し、球状飛行物体と米軍との関連を問い合わせたが、7月3日時点で回答は寄せられていない。軍の機密上、関連の有無自体が公表されない可能性もある。 国内各所に問い合わせはしたものの・・・ 電話取材に応じた宮城県危機対策課の担当者
中国の広東省にある台山原子力発電所がCNNによって「放射性物質の脅威が迫っている」と暴露されたことで、中国政府の危機管理対応があらためて問われることになりました。「事故」は5月下旬に起きていましたが、中国当局からの発表は6月16日のことで、欧米メディアが大々的に報じた後でした。 CNNは6月13日、中国の国有企業の中国広核集団公司(CGN)と、フラマトム社(フランスの電力大手EDFの子会社)との合弁会社である台山原子力発電合作公司が、運営する台山原子力発電所で不活性ガスの漏洩が発生したと独占的に報じました。 建設中の台山原発(2013年) 台山原子力発電所事故の概要 CNNの報道によると、フラマトム社は5月下旬に米国エネルギー省に連絡を取り、台山原子力発電所で問題が発生している可能性を報告し、技術的な支援要請を提出しました。 フラマトム社から米エネルギー省への書簡には、中国国家原子力安全局
安倍首相の辞任表明を受け、立憲民主党・石垣のりこ議員が投稿した「大事な時に体を壊す癖がある危機管理能力のない人物」とのツイートが批判を浴びています。石垣議員はその後、配慮が足りない発言であったとして謝罪しましたが、ネット上では今も石垣議員に対し厳しい声が多く寄せられています。 石垣のりこ議員のTwitter(@norinotes) 石垣議員は8月28日、「総理といえども『働く人』」「健康を理由とした辞職は当然の権利」と前置きしたうえで、「『大事な時に体を壊す癖がある危機管理能力のない人物』を総理総裁に担ぎ続けてきた自民党の『選任責任』は厳しく問われるべきです」とツイート。Twitterではたちまち「その発言は人としてどうか」「病気と闘われている方々への侮辱」など批判が殺到する形となりました。現在までに、当該ツイートに寄せられたリプライは約3万件。その大半が石垣議員への批判となっており、まさ
はじめに石川県災害危機管理アドバイザーに対して、全力で反論する1月1日に起きた能登半島地震で、石川県や馳浩知事は、「能登への不要不急の移動は避けて欲しい」というメッセージをたびたび出しています。 それに対して、左派クラスタからは、「石川に来るなというのはおかしい」(誰もそんなことは言ってない)・「政府は被災者を見捨てようとしている」「何かを隠蔽しようとしている」といった類の言動が蔓延しています。 そこに今回、石川県の危機管理アドバイザーである、室崎益輝のインタビュー記事がリリースされました。 この記事のすべてが間違っているとは私は言いません。しかし、絶対に看過できない論点があります。 特に問題になるのが、次の二つです。 苦しんでいる被災者を目の前にして、「道路が渋滞するから控えて」ではなく、「公の活動を補完するために万難を排して来て下さい」と言うべきでした。 交通渋滞の問題ならば、例えば緊
日本オリンピック委員会評議員会での女性理事を巡る発言について記者会見する東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長=東京都中央区で2021年2月4日午後2時15分(代表撮影) 釈明なのか、謝罪なのか、果ては居直りなのか。東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が4日、自らの女性蔑視発言を受けて開いた記者会見。「五輪・パラリンピックの精神に反する不適切な表現だった」と発言を撤回し、陳謝したものの、組織委は会見を20分ほどで打ち切った。危機管理は機能しているのか。企業の不祥事対応を手掛ける広報コンサルタント、山口明雄さんに聞いた。【構成・村上正】 「失言」にも当たらない 森氏は問題の重要性を全く理解できていない。「女性がたくさん入っている会議は時間が長くなる」という発言に、本当に根拠があったのか。世界の流れを考えると…
ブログの1記事を1駅分くらいの長さにしようと思っていたのですが、最近 「気づくと長文になってしまう病」 にかかっていました。 今回は、猫の危機管理能力についてです。さらりといきますw 愛玩動物とは言え、人間よりは野生に近いはずですから、彼らの危機管理能力って相当なもんだろうなあって思っていたんですが、 そうでもありませんでした! 正確には… アメショーはそうでもありませんでした、黒猫はきっちりしてるんですけど。 だから、生活動線で寝るなや! このアメショーのズブさというか、危機管理能力のなさは、もう驚きの連続でした。 あがったらいけないはずのキッチン台にのぼり、ガスコンロの炎をじーっと見つめているときがあったのですが、妻が変な悲鳴をあげて、彼を抱えこみます。 どうしたの? と聞くと「自分のヒゲがチリチリ燃えてるのに、気づかずに炎みてたから」とのことでした。 これ、人間で言えば『すね毛が燃え
(約2000文字) 園児の送迎バス置き去りという、あってはならない事故があった。 本当に痛ましい事件だったが、私は、こういうことも起こるべくして起こっているという気がしている。 人間はミスをしてしまうのだから、ミスをしてしまってもリカバーできるシステムをつくらないといけないと思うのだけど、驚くべきことに、「自分はミスしない」と思っている人達も一定数存在する。 この事件が起こってから、ツイッター上では「こんなミス、ありえない。自分だったら絶対にこんなミスはしない!」という人がいたけど、事故を起こす人ほど、自分はミスをしないと思っているんだよね。 自分は事故を起こさないと思っているから、他の高齢者が事故を起こしてもかたくなに免許返上をせず、その結果痛ましい事故を起こす人もいるし… 結局、危機管理能力を高めるために一番必要な資質とは、「謙虚であること」だと思う。といっても口先だけ「いやいや私なん
タレントの社会的責任が高まるなか、吉本興業のタレント向けのコンプライアンス研修会が、3月27日(水)に東京・IMM THEATERで開催されました。タレントも社会を構成する一員として、発言や行動に責任を持つのが当然となるなか、吉本興業では、これまでもさまざまな研修を行ってきました。今回は、大規模な研修会として、タレントにも参加意識を持ってもらうよう、弁護士らによる講演に加え、人気芸人たちも交えたパネルディスカッションも実施、改めて危機管理などの重要性を学びました。 出典: FANY マガジン 「“ともに学ぶ場所”にしていきたい」 この日開かれた『吉本興業タレントコンプライアンス研修』には約600人のタレントが出席。スケジュールの都合などで来られなかった1600人以上のタレントもオンラインで視聴しました。 冒頭、吉本興業の岡本昭彦社長がこう挨拶しました。 出典: FANY マガジン 「昨今の
芸能界は未曽有の大パニックだ。 特殊詐欺グループとされる反社会的勢力を相手に闇営業し、金銭を受領したとして、吉本興業が24日、所属芸人を謹慎処分にしたと発表した。 カラテカ入江の芸能界追放で大物ロック歌手が窮地に 謹慎処分となったのは、以下の11人。「雨上がり決死隊」宮迫博之(49)、「ロンドンブーツ1号2号」田村亮(47)、「レイザーラモン」HG(43)、「ガリットチュウ」福島善成(41)、くまだまさし(45)、「ザ・パンチ」パンチ浜崎(38)、「天津」木村卓寛(43)、ムーディー勝山(39)、「2700」八十島宏行(35)と常道裕史(36)、「ストロベビー」ディエゴ(41)。 中でも影響が大きいのは、コンビでもピンでも多数のレギュラー番組を持つ宮迫だ。 宮迫は書面で「世間の皆様、関係者の皆様、並びに番組・スポンサーの皆様に大変なご迷惑をおかけし申し訳ございません。そういった場所へ足を運
新型コロナウイルスの感染「第5波」が、かつてない勢いで広がっている。 全国の新規感染者数はきのう初めて2万人を超えた。30を超える都道府県で「ステージ4」(感染爆発)相当となっている。政府の分科会は、東京都内で人出を緊急事態宣言発令前の5割にまで減らすよう求めた。 病床が逼迫(ひっぱく)し、入院できない患者が自宅療養を余儀なくされている。コロナ以外の診療にも支障が出ており、専門家は「災害時の状況に近い」と警鐘を鳴らす。 世界的な流行ではあるが、事態がこれほど深刻になったのは、政府の危機管理に大きな欠陥があったからだ。そのツケが、国民に重くのしかかっている。 最大の問題は、政府が当初から楽観的な見通しに固執し、対策を怠ってきたことだ。 見誤った拡大のリスク 約1年前の「第1波」の後、当時の安倍晋三首相は「日本モデルの力を示した」と胸を張っていた。欧米のロックダウン(都市封鎖)のような強制手段
スキル、特に運用やトラブルシューティング、インシデント対応に関するスキルを伸ばすといったときには、大きく2つの方向性が考えられるだろう。1つ目は、普段利用している環境に最適化した形で深いオペレーションを可能にしていく能力。2つ目は、慣れない新しい環境を与えられてもそれに適応し、最低限必要な設定や障害対応をこなしていく能力。 もちろん、どちらもできるに越したことはない。特定のシステムを極めようにも基礎知識がないことには始まらないし、ある1つのシステムを深く知っていれば、初めてのシステムでもなんとなく「鼻が利く」ものだ。とはいえ、往々にして「初めて触れる機器」「初めての環境」となると苦しむことが多い(だからこそ、「マニュアル」「手順書」が重要なのだが)。 2019年5月に開催された「第14回情報危機管理コンテスト」は、そんな「初見殺し」の課題も取り入れた内容となった。 北京からも初参加、広がる
「雪崩を打って」というしかないのが、「勝ち馬」に乗ろうと、菅義偉官房長官の支持に回った自民党各派閥の姿である。 「安倍後継」といわれていた岸田文雄政調会長、国民的人気の高い石破茂元幹事長は既に敗色濃厚で、「病に倒れた安倍首相の“弔い合戦”を菅新首相のもとで行う」といった観測気球が早くも飛び交う。 内閣支持率は急速に持ち直しており、10日に代表選が決まった立憲民主党と国民民主党などの合流新党に、混乱が見られ、統一感がない間に、解散総選挙を行って、現在の3分の2を占める与党勢力を維持しようという思惑である。 二階氏の思惑と菅氏の決断 流れを作ったのは二階俊博幹事長だ。 二階氏は幹事長を継続、同時に「観光のドン」として、疲弊する観光地の旅館、ホテル、バス、タクシー、土産物屋などを救済、人の移動を促すことで飛行機、新幹線、鉄道などの業界を活性化させたかった。菅氏は、その思いをすくい取った。 筆者は
東日本大震災の発生当時、民主党政権で官房長官を務めた立憲民主党の枝野幸男代表(56)が、日刊スポーツのインタビューで復興への思いを語った。 震災当時、青色の作業ジャンパーで不眠不休の情報発信を続けた姿は国民の目に焼き付いた。現在まで続く、東京電力福島第1原発の処理水問題など、突きつけられた最優先課題への政策提案を直言した。 ◇ ◇ ◇ -東日本大震災発生の直後から政府は記者会見を開いて情報発信を行った。すべてが予断を許さない状況で枝野氏は昼夜問わず、青の作業着姿で質疑応答に立ち続けた。官房長官就任から約2カ月目の奮闘にネット上には「枝野寝ろ」の投稿が拡散し、不眠不休のスポークスマンぶりは海外メディアでも報道された。 枝野氏 椅子に座って、うとうとするのを断続的に繰り返していた。分単位のレベルで次から次に情報が来る。ソファに横になった時に限って、新しい悪い情報がきた。疲れを感じる、い
〈人事発令のお知らせ〉 フジテレビの社内イントラネットに、季節外れの人事情報が掲載されたのが2月1日のこと。内容はある幹部の〈懲戒休職〉だった。 「その幹部は報道局解説委員のA氏。警察取材に強く、危機管理委員長の職も兼務していた。休職の期間は2週間で、しかもイントラはすぐ消された」(フジ局員) 一体、何があったのか。フジ関係者が明かす。 「2022年3月、20代の女性記者Bさんが『A氏のセクハラに遭った』とコンプライアンス相談窓口に訴え、調査していました」 Bさんが訴えたのは、20年12月、コロナ禍のさなかにA氏が開いた飲み会の席でのことだった。 「Bさんは制作会社の社員で、社会部志望。当時、社会部長のA氏は彼女が志望していると聞き、定期的に行っていた社外の有識者、別のフジ局員との会食にBさんを呼んだのです」(同前) 1次会で他の2人は帰り、A氏とBさんは2軒目へ。 「場所はA氏が知ってい
2月15日、ロンドン南東部のオーピントンにある健康福祉センターのワクチン接種センターを訪問した際、アストラゼネカ製のワクチンを手にするボリス・ジョンソン首相(写真:代表撮影/ロイター/アフロ) (黒木亮・作家) 筆者が住む英国では、国民の49.6%がワクチンの1回目の接種を終え、先進国のトップを走っている(2位米国41.9%、3位フィンランド27.6%)。今も毎日40万~50万人のペースでワクチン接種が進められており、変異種ウイルスが猛威をふるった1月には1日6万人超だった感染者数は2000人以下に、最高で1823人を記録した1日の死者数は10人前後へと激減した。昨年3月から(時期によって強弱の差はあれ)ずっと続いてきたロックダウン(外出制限)も徐々に緩和されつつあり、5月17日には海外旅行が解禁され、6月21日には社会的制限のほとんどが解除される予定である。
「えー。」休みの日、まったりとみんながリビングでくつろいでいる時、いきなり美姫さんが話し始めた。 「昨今、個人的なやり取りが情報として洩れるという事案を目にいたしました。」と美姫さん。 どうやら、どっかの芸能ニュースでも目にしたのであろう。 「危機管理能力の高い私としてはですね。」美姫さんは続ける。いやいや、防災カバンの中身の食糧を「お腹が空いているのはピンチだ!」と言いながら食べている人から『危機管理能力が高い』なんて言われたくないけど。 「これは斉藤家の一大事だと思いまして、これから個人的なやり取りの暗号化を決めたいと思います。」と美姫さん。 『決めたいと思います』ってうちは独裁国家か。まぁ、独裁国家といえば独裁国家だよな。と僕は心の中で笑う。 「はい。」とお兄ちゃんが手を挙げる。 「ユウくん。どうぞ」美姫さんが言う。 「暗号化ってどうするんですか?」とお兄ちゃん。 質問があった事が美
総裁選への不出馬表明後、IPCのパーソンズ会長との会談に向かう菅首相(9月3日)REUTERS-Behrouz Mehri/Pool <「危機管理型内閣」を率いていた菅首相が自らの政治的危機を回避できなかったのは、安倍前首相と麻生副首相、そして二階幹事長との関係維持にエネルギーを割く「重鎮政治」に翻弄されたのが大きな理由。無派閥政治家ゆえの悲哀だが、来たる自民党総裁選で、派閥は結果を左右しないかもしれない> 菅義偉首相は9月3日、「新型コロナ対策に専任する」として自民党総裁選に出馬しないことを党役員会で表明。突然の「退陣表明」に衝撃が走った。新型コロナ感染拡大と支持率低下という逆風下での「苦渋の決断」か、「追い込まれた末の投げ出し」か。昨年夏の安倍首相退陣を受けて発足した菅政権は、暫定政権としての性格を払拭することなく、わずか1年で終焉を迎えることになる。 菅政権はそもそもコロナ禍の中で誕
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