兄弟で旧日本海軍の特攻隊に志願し、生き残った100歳と97歳の2人が、終戦から75年を迎えるのを前に、当時を振り返る「特攻 最後の証言」を出版した。「戦死を覚悟するぐらいなら、なぜ死ぬ気で戦争に反対しなかったのか」。悔恨と、二度と悲劇を繰り返さないという思いを込めた。 (梅野光春)
東京電力福島第一原発で、汚染水を処理した水を海洋放出する設備面の準備が完了し、政府が「夏ごろ」とする開始時期が迫る。6日夜には、福島県会津若松市で、国や東電との住民説明・意見交換会が市民主催で開かれ、会場から「漁業者との約束はどうなるのか」「本当に海洋放出しかないのか」など疑問や怒りの声が噴き出した。(片山夏子) 市民有志の会が、「会津地方では広く住民を対象とした国や東電による説明や意見交換会がなかった」として、東電と国の担当者を呼んで開催。冒頭に実行委員会の千葉親子さん(75)は「本来ならば、海洋放出の当事者の国と東電が説明会を開き、住民の疑問や不安に応えていただきたかった」と苦言を呈した。 資源エネルギー庁の木野正登参事官は、放出する処理水は国の基準以下に浄化したもので「国際原子力機関(IAEA)の報告書にあるが、人や環境に与える影響は無視できるほど小さい」と説明した。東電福島第一廃炉
今夏の新型コロナウイルスの感染爆発はなぜ急激に収束したのか。専門家は考察を重ねてきた。ワクチン接種や人流の増減だけでは説明がつかない中、感染の「120日周期」という新たな仮説が加わった。これを学習した人工知能(AI)が唯一、人流増加でも感染者が減ると予測していたという。周期のメカニズムは不明だが、AIによると、第6波は1月中旬から2月の到来が予想される。(沢田千秋) 「人流が増えても8月後半には感染者数が減ると予想したのは、平田モデルだけだった」。そう指摘するのは、新型コロナ感染と経済の見通しについて研究を続ける仲田泰祐東京大准教授(経済学)。「平田モデル」は、名古屋工業大の平田晃正教授(医用工学)らが開発したAI予測システムだ。 今年8月13日、東京都の新規感染者数は最多の5908人を記録した。当時、政府の新型コロナ分科会の尾身茂会長は感染抑制のため「人流の5割削減」を国民に要請。専門家
ロシアによるウクライナ侵攻の停戦を訴え、記者会見する伊勢崎賢治さん(右)ら=東京・永田町の衆院第1議員会館で ロシアのウクライナ侵攻による戦禍を止めようと、東京外国語大の伊勢崎賢治名誉教授や岩波書店の岡本厚・元社長ら学者、ジャーナリストらのグループが5日、東京・永田町の衆院第1議員会館で記者会見し、日本を含めた先進7カ国(G7)に「今こそ停戦を」と訴える声明を発表した。 声明は現在の戦闘について「北大西洋条約機構(NATO)諸国が供与した兵器が戦場の趨勢(すうせい)を左右するにいたり、代理戦争の様相を呈している」と指摘。武器の援助をやめ、ロシアとウクライナの交渉の場をつくるよう、G7に求めている。賛同人にはジャーナリスト田原総一朗さんや東京大の上野千鶴子名誉教授、法政大の田中優子前総長ら30人余が名を連ねた。 伊勢崎さんは「停戦は悲劇的な終戦を回避するための政治工作、公平な和平のための、現
東京新聞の中澤誠記者は、過労死問題について精力的な取材・執筆を続けてきた。例えば2016年11月29日の「記者の眼」では、「電通新入社員の過労自殺 中沢誠 職場の劣化が人権奪う」という署名記事を執筆している。 その筆力が評価されたのだろう、中澤記者は複数の書籍を上梓している。 14年、東京新聞の同僚記者と共著で『検証 ワタミ過労自殺』(岩波書店)を、翌15年は単著で『ルポ 過労社会:八時間労働は岩盤規制か』(ちくま新書)を出版した。 また19年には、著者名を「東京新聞社会部」とする『兵器を買わされる日本』が文春新書から発売された。 サイト「文藝春秋BOOKS」には具体的な取材・執筆者として、5人の記者名が記載されている。 目を惹くのは望月衣塑子氏の名前だが、この5人の中に中澤記者も入っている。東京新聞の“スター記者”といっても過言ではないはずだ。 また彼が行った講演の様子を伝えたサイトがあ
コミックマーケット準備会とコミック文化研究会(代表・杉山あかし九州大准教授)がC88でコミックマーケットが四十周年を迎えたのを記念して実施した。同人誌などを頒布するサークル参加者約三万九千人、一般参加者六百二十七人から回答を得た。回答者の平均年齢は、区分ごとに最も低い男性のサークル参加者が三一・九歳、最も高い女性の一般参加者が三六・三歳だった。 質問で、前年の一四年十二月に行われた衆院選で投票したか否かを尋ねたところ、サークル、一般参加者とも八割以上の人が「投票した」と回答。同選挙では小選挙区の投票率が52・66%で戦後最低。中でも三十代の投票率は42・09%とさらに低かったのと比べ、極めて高かった。
「旧統一教会のような団体では、寄付を持ち掛けてくる側に信者は内面を支配されている。恒常的に正常な判断ができない状態になっており、寄付の勧誘を行う際の『配慮義務』だけでは救済できない」 新法を巡る与野党協議で最大の焦点になったのが、マインドコントロール(洗脳)状態の下で行った寄付をまとめて取り消せる規定の是非だ。立憲民主党と日本維新の会は導入を主張したが、与党側は「定義が難しい」などと否定的な姿勢に終始。政府案は最終的に、寄付を勧める宗教団体などに対し、自由な意思を抑圧して適切な判断が困難な状況に陥らせないことなどを「配慮」する義務を明記するにとどまった。禁止行為ではないため、違反があっても新法に基づく返金を求めることはできず、罰則の適用もない。 与党側は、宗教団体などが必要な配慮をせずに寄付を要求した場合、事後に民事訴訟で不法行為と認定されるリスクを抱えることになるとして「悪質な勧誘の抑止
「国が殿さま、自治体は家来」に戻っちゃう 玉城デニー知事・保坂展人区長・岸本聡子区長…LIN-Net詳報 地域主権主義に根差した政治を目指す「ローカル・イニシアティブ・ネットワーク」(LIN-Net)は4月20日に東京都内で、7回目の集会を開いた。沖縄県の玉城(たまき)デニー知事が、国が県の事務を代行して進める辺野古(へのこ)新基地建設の問題点を特別報告した。 続くシンポジウムでは、地方自治体への国の指示権を拡大する地方自治法改正案の問題点を中心に、いずれもLIN-Netの世話人で世田谷区の保坂展人区長、杉並区の岸本聡子区長、政治分野のジェンダー平等を目指す団体の能條(のうじょう)桃子代表、政治学者で東京工業大の中島岳志教授が、玉城氏を交えて話し合った。(関口克己、山口哲人)
「報道は年末、親族の来訪時のもので、私も私的な居住スペースに一時顔を出しあいさつした。一方、公的スペースで報道のような行為があったことを認識したため、本人に厳しく注意した」 26日の参院予算委員会で釈明した岸田首相。前日に記者団に「更迭しないのか」と問われ、「緊張感をもって対応してもらいたい」と続投させる意向を示していたが、あくまで「注意」で済ませる気のようだ。立憲民主党の泉健太代表は同日の会見で「息子に甘過ぎだ。公正、厳正に対処するのが普通だ」と批判。公明党の石井啓一幹事長も「適切とは言えない。大変遺憾」と苦言を呈した。 週刊文春は、翔太郎氏が昨年12月30日、首相公邸に10人以上の親戚と忘年会を開いた際に撮影された写真を複数掲載。内閣改造時に新閣僚の写真撮影で使った階段で翔太郎氏を最前列に、同じように整列して撮影したものや、親戚とみられる男女が、外国賓客の接遇で使うホールで記者会見のポ
ロシアのプーチン政権による侵略開始から3年目に入ったウクライナ。民族と国家の存亡をかけて、果敢に抵抗を続けるウクライナの社会に最も精通した日本人といえば、首都キーウでウクライナの国営通信「ウクルインフォルム」日本版編集者の平野高志氏(42)を置いて他にいないだろう。平野氏は3日、ウクライナの市民社会をテーマにした論文で「ウクライナ研究会」(岡部芳彦会長)の研究奨励賞を受賞したばかり。ウクライナのメディアや社会、対ロ関係、日本の支援への反応などについて縦横無尽に語ってもらった。(編集委員・常盤伸) 平野高志 1981年生まれ。東京外国語大学ロシア・東欧課程卒。リビウ国立大学修士課程(国際関係学)修了。在ウクライナ日本大使館専門調査員を経て、2018年以降、ウクルインフォルム通信日本語版編集者を務める。キーウ在住。著書は「ウクライナ・ファンブック」。写真家としても活動中。
「稼げる大学」法の廃止を求め、記者会見する(左から)東京大の隠岐さや香教授、明治学院大の石原俊教授、お茶の水大の米田俊彦教授、筑波大の吉原ゆかり准教授 大規模な国立大学法人に合議体の設置を義務付ける国立大学法人法改正案は大学の自治を破壊するとして、改正案に反対する大学教授や弁護士らでつくる「『稼げる大学』法の廃止を求める大学横断ネットワーク」は7日、東京都内で記者会見を開いた。 改正案では、東京大や京都大など大規模な国立大学法人に6年間の中期計画や予算を決議する「運営方針会議」の設置を義務付ける。会議は外部有識者ら3人以上の委員と学長で構成され、学長に運営の改善を要求できる。政府は先月31日に改正案を閣議決定し、早期の成立を目指している。 会見で東京大の隠岐さや香教授は「クリエーティブな研究をするにはボトムアップが必要なのに、トップダウンで進めれば周回遅れになる。軍事研究が後押しされる可能
原口 一博 @kharaguchi 「ゼレンスキー氏のスピーチに席を立つオーストリア議会議員」 1年前、何故、国会が紛争の当事国の指導者の演説を許すのかと異議をとなえました。 「一方的な被害者」は、虚構ではないか。「全体主義」、ましてやネオナチに加担したくないと考えました。… twitter.com/i/web/status/1… pic.twitter.com/TbNoTGxcxJ twitter.com/dc_draino/stat… 2023-03-31 23:24:47 DC_Draino @DC_Draino Zelensky gave a speech to Austrian parliament and instead of getting a standing ovation like he got in the US Congress, Austrian politici
【モスクワ=小柳悠志】中央アジアのトルクメニスタンで「新型コロナウイルス」と口にすると逮捕され、市民のマスク着用も禁じられている。同国で感染者は公式発表ではゼロ。政府は市民の動揺につながる疫病を表向き無視する方針とみられる。 旧ソ連圏の独立系ニュースサイト「ラジオ・スバボーダ」は二日、ウイルスについて口にした市民が逮捕され、十日間拘束されたと報道。感染者を連想させるとしてマスク着用者も摘発する方針という。 ベルドイムハメドフ大統領は「薬草を燃やした時の煙は感染症予防に効く」とし、新型コロナ向けとは明言せず、国民に薬草の利用を薦めている。同国は大統領崇拝が強制され、報道や言論の自由も厳しく制限されていることから「中央アジアの北朝鮮」の異名を持つ。
明治天皇の玄孫で作家の竹田恒泰氏が、ツイッターに「差別主義者」と書かれ名誉を傷つけられたとして、戦史・紛争史研究家山崎雅弘氏に550万円の損害賠償と投稿削除を求めた訴訟で、竹田氏の請求を棄却した二審判決が確定したのを受け、山崎氏が21日、都内で会見し「ひとまず安堵した。裁判で私は被告の立場だったが、判決を読むと、原告の竹田氏を裁いたように感じた」と振り返った。(望月衣塑子) 一、二審判決などによると、山崎氏は2019年11月、富山県朝日町教育委員会が中高生らを対象にした講演会に竹田氏を講師で招くことに「町内の中・高生に自国優越思想の妄想を植え付けさせる」「この人物が教育現場に出してはいけない人権侵害常習犯の差別主義者だとすぐわかる」などと投稿。竹田氏は訴訟で、投稿の削除と550万円の支払いを求めた。 一審東京地裁は21年2月、山崎氏の投稿には相応の根拠があり、竹田氏自身が講演や著書で攻撃的
自衛隊の武器を製造企業との長期契約でまとめ買いできる時限法を恒久化する改正案が19日、衆院本会議で与党などの賛成多数で可決した。国の予算はその年の支出を、その年の収入で充てる単年度主義が原則だが、岸田政権は防衛費の大幅増に伴う財政への圧迫を軽減させるため、最長10年の分割払いで購入できる例外措置を固定化する。立憲民主党や共産党などは、分割払いによる「兵器ローン」が大幅に膨らみ、財政悪化を招くとして反対した。(川田篤志) 予算の単年度主義 憲法86条に基づき、毎年度の政府予算の編成で国会の議決が必要とされる原則。財政を民主的にコントロールする狙いがある。ただ財政法では、大型公共事業などを念頭に、複数年度の契約の予算を組むことができる「国庫債務負担行為」によって、契約期間の上限を5年と定める。2015年に成立した長期契約の時限法は、艦船や戦闘機などの「特定防衛調達」に限り、上限を10年に規定。
新型コロナのピーク期には、コロナ患者用に転用した精神科の病室=東京都板橋区の都立豊島病院(木口慎子撮影) 東京都立豊島病院(板橋区)の新型コロナウイルス病棟は、ひっそりと静まり返っていた。4月下旬の昼すぎ、入院患者は8人。大半が軽症の高齢者だ。廊下に残る防護服の着脱エリア「イエローゾーン」を示すテープの跡がかつての喧騒(けんそう)を物語る。 感染者のピークは東京五輪・パラリンピックが開催された2021年夏、重症化率が高いデルタ株がもたらした第5波だった。「五輪は見てもいなかった」と安藤昌之院長は振り返る。記憶に残るのは、フル稼働の人工呼吸器をつなぐ緑色のホース、血栓症を防ぐため絶えず患者の足をマッサージする看護師の手、心電図や動脈圧のモニター類…。「あの恐ろしさ。いつ軽症者が重症になるか。しっかり見ていないと、人が亡くなった」。緊迫感にさいなまれた当時は「あまり思い出したくない」。
記者や市民、学識者らでつくる日本ジャーナリスト会議(JCJ)は8日、「戦前の遺物『国葬』にメディアは明確に反対を」と題した声明文を発表した。 声明文は岸田文雄首相が安倍晋三元首相の国葬を閣議決定したことに批判が強まっていると指摘し「国葬は天皇主権の明治憲法体制の遺物であり、国民主権・民主主義とは相いれないとの立場を報道機関は明確にし、伝えるべきだ」と各メディアに要望している。 政府の対応を巡っては「経費を全額国費から支出することに法的根拠はない」「政府は内閣府設置法で内閣府の所掌事務とされる『国の儀式』として閣議決定すれば可能とするが、『国の儀式』に国葬が含まれるという法的根拠はない」と批判している。
某東京新聞の記者さんが、林芳正官房長官に、「政府に芸能や音楽業界をしっかり監督し、指揮するような監督官庁がないことでセクハラが横行しているとの指摘もある」との議論を提起したそうですが、 東京・望月記者、林長官に持論展開「芸能を監督する官庁がないからセクハラ横行」 松本人志さん報道も言及 なんだか、業所管官庁といえば親も同然、所管業界といえば子も同然、箸の上げ下ろしからすべて業所管官庁様のご指導の宜しきを得なければ何事もまともに動かないかの如き、昭和感覚満載の発言でありますな。 業所管官庁というのは、許可制とか届出制とかといった形で事業自体を所管しているに過ぎず、所管業界の企業が何か違法なことをしたり不当なことをしたりした場合に、それらをすべて業所管官庁が面倒見るというわけではありません。 当たり前ですが、建設会社で労災事故が発生したら国土交通省が面倒見るのではなく、厚生労働省の労災担当部局
日本の金融・財政政策の行き詰まりが顕著だ。政府・日銀はここ10年、大規模な金融緩和策や財政支出でお金を配ってきたが、実体経済はよくならず、最近は円安による物価高の副作用が目立つ。最新の著作でさまざまな通貨の存亡の歴史を掘り下げ、自らもバブル崩壊後の金融危機対応にあたった元日銀局長の田辺昌徳氏は、政策迷走の陰で「円」という貨幣のガバナンス(統制)不全が進行すると危ぶむ。(聞き手・池尾伸一) 田辺 昌徳(たなべ・まさのり) 1952年生まれ。東京大経済学部卒。日銀信用機構局長、預金保険機構理事長などを経て2015年から武蔵野大客員教授。日銀時代は信組の破綻処理や受け皿銀行の整備、北海道拓殖銀行の破綻処理などに尽力。預金保険機構では経営が悪化した日本振興銀行について日本初のペイオフ(預金の払い戻し制限措置)を指揮した。今年9月に刊行した「ガバナンス貨幣論」(岩波書店)で、貨幣を「社会的共通資本」
前から私はこの創作が気に食わなかった ノンフィクションな出来事からちょっと言葉を変えたくらいでフィクションを謳ってる。 フィクションと言うことはこの創作劇を見たところでそれで現実を知った気になって実在の人物を責めるのはお門違いだし、なんならあれはフィクションだからで片付けられる。 それはリアルに被害を受けた方々にとって一番の侮辱じゃないか。 なぜここまでリアリティをなぞるだけの作品にしながらノンフィクションのドキュメンタリーにしなかったのか、甚だ疑問だ。 主題にある通り、新聞記者とはたる正義を語りたかったがためなのか? それでもせめて被害を受けた遺族が承認してるならと流していたところだったけれども、最悪な形で悪い予感は的中した。 ネットフリックス「新聞記者」プロデューサーが制作経緯巡り、森友遺族に謝罪 https://news.yahoo.co.jp/articles/9a5db9d829
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