小林製薬の「紅こうじ」を含むサプリメントの健康被害をきっかけに、機能性表示食品への批判が高まっている。消費者庁は専門家による検討会を設け、5月末をめどに機能性表示食品制度を見直す方針だ。この制度を変えれば被害はなくなるのか。食の安全の専門家、唐木英明・東京大名誉教授に聞いた。【聞き手・宇田川恵】 後編もあります 「錠剤・カプセル」規制する新法を 紅麹問題で見過ごされた視点 トクホであっても被害は起きた!? ――紅こうじサプリの健康被害は、機能性表示食品だから起きたのですか。 ◆機能性表示食品とは、健康に与える効果(機能)と安全性を科学的に証明する論文を添えて消費者庁に届け出れば、企業は商品にその機能を表示できるものです。一方、「トクホ」で知られる特定保健用食品は、国が論文を審査して許可します。 では、トクホは国が審査するから安全で、機能性表示食品は国が審査しないから危険なのでしょうか。そも