「総理! 今は国民に理解されなくても、国家の先行きを考えた名宰相として歴史に名前が残りますよ」――。 岸田首相の耳元で、幹部官僚たちがそんな言葉をささやいているのではないかと思わせるほど、霞が関の思いが次々に実現している。 支持率の低下で、一時、岸田首相からは「孤独だ」という弱音が漏れたが、その後はなぜか自信を取り戻したかのように見える。それぐらい霞が関による「支え」を感じているのだろう。 「岸田降ろし」は不発に終わった 通常、ここまで内閣支持率が下がると、自民党内から政権批判が噴出するものだが、目立った「岸田降ろし」の動きは見えない。 防衛費の大幅増と財源としての増税について高市早苗経済安全保障担当相が12月上旬に「聞いてない」と発言し批判の声を上げたが、その流れは広がらず、岸田首相とも「手打ち」したと報じられた。 萩生田光一政調会長も12月25日のテレビ番組でこんな発言をした。 「いき