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西東京の検索結果1 - 18 件 / 18件

  • スーパークレイジー君の当選によせて - 西東京日記 IN はてな

    2021年1月31日の埼玉県戸田市の市議会議員選挙(定数26)において、2020年の都知事選でもそのパフォーマンスが話題なったスーパークレイジー君こと西本誠氏が25番目の912票の得票で初当選しました(政治家としてもスーパークレイジー君として活動するとのことなので、以下もスーパークレイジー君で)。 都知事選では「百合子か、俺か」のキャッチフレーズやそのパフォーマンスからイロモノ候補かと思っていたのですが、政見放送を見たら非常に真面目な主張をしていて驚いた記憶があります。 今回の当選を受けて、マスコミでも話題を集めていますが、今回のスーパークレイジー君の当選には「驚いた」「ウケる」といった要素だけではなく、日本の選挙や民主主義を考える上での重要な問題が含まれていると考えるので、以下、2つの面から考えてみたいと思います。 1. 日本の地方議会の選挙制度の問題 今回の戸田市議会議員選挙の結果は以

      スーパークレイジー君の当選によせて - 西東京日記 IN はてな
    • お笑い芸人・長井秀和が西東京市議選に殴り込み!「宗教=票」からの脱却を目指す理由とは|注目の人 直撃インタビュー

      「間違いないっ!」の決めぜりふでおなじみの芸人が、年末の西東京市議選(12月25日投開票)への出馬を表明。SNSでは日々の活動報告のほか、安倍元首相銃撃事件で逮捕された山上徹也容疑者と統一教会(現・世界平和統一家庭連合)との関係で関心が高まる「宗教2世問題」についても、創価学会員…

        お笑い芸人・長井秀和が西東京市議選に殴り込み!「宗教=票」からの脱却を目指す理由とは|注目の人 直撃インタビュー
      • 東島雅昌『民主主義を装う権威主義』 - 西東京日記 IN はてな

        「民主主義」の反対となる政治体制というと「独裁」が思い浮かびますが、近年の世界では金正恩の北朝鮮のようなわかりやすい「独裁」は少なくなっています。 多くの国で選挙が行われており、一応、政権交代の可能性があるかのように思えますが、実際は政権交代の可能性はほぼ潰されているような体制の国がけっこうあります。 独裁からこういった選挙があるけど政権交代の可能性がほぼない国までひっくるめて政治学では「権威主義」、「権威主義体制」と言い、近年では今井真士『権威主義体制と政治制度』、エリカ・フランツ『権威主義』のように権威主義を分析した本や、川中豪『競争と秩序』のように民主主義と権威主義の狭間で動くような国(東南アジアの国々)を分析した本も出ています。 こうした中で本書は権威主義体制の戦略、特に権威主義体制における選挙の利用について分析した本になります。 権威主義体制に選挙は必要ないような気もしますが、先

          東島雅昌『民主主義を装う権威主義』 - 西東京日記 IN はてな
        • 上林陽治『非正規公務員のリアル』 - 西東京日記 IN はてな

          ある制度が良いのか悪いのかというのはなかなか難しく、簡単には判断を下せないケースが多いのです。例えば、選挙制度は小選挙区制がいいのか比例代表制がいいのか、日本型の雇用制度が良いのか悪いのか、といったことは一概には判断を下せないと思っています。 そんな中でも、個人的に明確に「悪い制度だ」と考えているのが、外国人の技能実習制度と、本書のテーマである非正規公務員の問題を含む地方公務員の人事をめぐる制度で、特に後者は新卒に重い価値を日本の就職市場のあり方や、男女の格差の問題の解決にもつながっていく非常に重要な問題だと思っています。 本書は、そんな非正規公務員の問題を扱った本であり、2012年に出版された同じ著者による『非正規公務員』の問題意識を受け継ぐ本です(未読ですが2015年に『非正規公務員の現在』という本が出版されている)。 非正規公務員の低待遇と不安定な身分を告発するとともに、この問題を改

            上林陽治『非正規公務員のリアル』 - 西東京日記 IN はてな
          • これが図書館? 全面ガラス張りの開放的な空間。大企業が始めたコミュニティ型図書館「まちライブラリー」を見てきました 西東京市

            これが図書館? 全面ガラス張りの開放的な空間。大企業が始めたコミュニティ型図書館「まちライブラリー」を見てきました 西東京市 地縁型のつながりが薄れ、都会では近隣に暮らす人たちと接点をもつのが難しくなっています。そこで、地域密着のゆるやかなコミュニティの入口として、全国に増えているのが「まちライブラリー」です。本を介して気軽に人と関わることができるコミュニティ型の図書館。自宅やお店の一角に本を置いて、誰もが気軽に始められるというので人気があり、今や登録数は1000件以上にのぼるのだとか。 そんなまちライブラリーのひとつが、新たに6月末、東京都西東京市に誕生しました。資本力のある大企業がバックアップすることで、これまでとはまた違う、市民にとって嬉しい空間が生まれている。そんな先行事例を見てきました。 三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下、MUFG)が始めた「まちライブラリー@MUFG P

              これが図書館? 全面ガラス張りの開放的な空間。大企業が始めたコミュニティ型図書館「まちライブラリー」を見てきました 西東京市
            • 小熊英二、樋口直人編『日本は「右傾化」したのか』 - 西東京日記 IN はてな

              ここ最近話題になっている「右傾化」の問題。「誰が右傾化しているのか?」「本当に右傾化しているのか?」など、さまざまな疑問も浮かびますが、本書はそういった疑問にさまざまな角度からアプローチしています。 実は、国民意識に関しては特に「右傾化」という現象は見られないが、自民党は以前より「右傾化」しているというのが、本書の1つの指摘でもあるのですが、そのためか、執筆者に菅原琢、中北浩爾、砂原庸介といった政治学者を多く迎えているのが本書の特徴で、編者は2人とも社会学者であるものの、社会学からの視点にとどまらない立体的な内容になっていると思います。 目次は以下の通り。 総 説 「右傾化」ではなく「左が欠けた分極化」  小熊英二 第I部 意 識 1 世論 世論は「右傾化」したのか  松谷満 2 歴史的変遷 「保守化」の昭和史――政治状況の責任を負わされる有権者  菅原琢 第Ⅱ部 メディア・組織・思想 1

                小熊英二、樋口直人編『日本は「右傾化」したのか』 - 西東京日記 IN はてな
              • トマ・ピケティ『資本とイデオロギー』 - 西東京日記 IN はてな

                本書を「『21世紀の資本』がベストセラーになったピケティが、現代の格差の問題とそれに対する処方箋を示した本」という形で理解している人もいるかもしれません。 それは決して間違いではないのですが、本書は、そのために人類社会で普遍的に見られる聖職者、貴族、平民の「三層社会」から説き始め、ヨーロッパだけではなく中国やインド、そしてイランやブラジルの歴史もとり上げるという壮大さで、参考文献とかも入れると1000ページを超えるボリュームになっています。 ここまでくるとなかなか通読することは難しいわけですが(自分も通勤時に持ち運べないので自宅のみで読んで3ヶ月近くかかった)、それでも読み通す価値のある1冊です。 本書で打ち出された有名な概念に「バラモン左翼」という、左派政党を支持し、そこに影響を与えている高学歴者を指し示すものがあるのですが、なぜそれが「バラモン」なのか? そして、本書のタイトルに「イデ

                  トマ・ピケティ『資本とイデオロギー』 - 西東京日記 IN はてな
                • 玉手慎太郎『公衆衛生の倫理学』 - 西東京日記 IN はてな

                  新型コロナウイルスの感染拡大の中で、まさに本書のタイトルとなっている「公衆衛生の倫理学」が問われました。外出禁止やマスクの着用強制は正当化できるのか? 感染対策のためにどこまでプライバシーを把握・公開していいのか? など、さまざまな問題が浮上しました。 そういった意味で本書はまさにホットなトピックを扱っているわけですが、本書の特徴は、この問題に対して、思想系の本だと必ずとり上げるであろうフーコーの「生権力」の概念を使わずに(最後に使わなかった理由も書いてある)、経済学、政治哲学よりの立場からアプローチしている点です。 そのため、何か大きなキーワードを持ち出すのではなく、個別の問題について具体的に検討しながらそこに潜む倫理的な問題を取り出すという形で議論が展開しています。 そして、その議論の過程が明解でわかりやすいのが本書の良い点になります。 「これが答えだ!」的な話はありませんが、問題点が

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                  • よりよい床屋政談のために〜2021年衆院選のためのブックガイド〜 - 西東京日記 IN はてな

                    岸田内閣が成立し、衆議院の総選挙が10月31日に決まりました。政治好きとしては「総選挙」と聞くだけでなんとなく盛り上がってしまうのですが、ここ数回の国政選挙に関してはその結果に不満を持っている野党支持者、あるいは無党派の人も少なくないと思います。 「なぜ自民が勝ってしまうのか?」、「毎回野党に勝ち目がなさそうなのはなぜなのか?」と思う人もいるでしょうが、その理由を何冊かの本と考えてみたいというのがこのエントリーの狙いです。 まず、出発点となるのは谷口将紀『現代日本の代表制民主政治』(東京大学出版会)の2pに載っているこのグラフです。 グラフのちょうど真ん中の山が有権者の左右イデオロギーの分布、少し右にある山が衆議院議員の分布、そしてその頂点より右に引かれた縦の点線が安倍首相のイデオロギー的な位置です。 有権者のイデオロギーよりも、衆議院議員のイデオロギーが右側にずれており、さらに安倍元首相

                      よりよい床屋政談のために〜2021年衆院選のためのブックガイド〜 - 西東京日記 IN はてな
                    • 平野克己『人口革命 アフリカ化する人類』 - 西東京日記 IN はてな

                      去年の夏に出たときに読もうと思いつつも読み逃していたのですが、これは読み逃したままにしないでおいて正解でした。 著者が2013年に出した『経済大陸アフリカ』(中公新書)は、アフリカの現実から既存の開発理論に再考を迫るめっぽう面白い本でしたが、今作も人口について基本的な理論を抑えつつ、それに当てはまらないアフリカの動きを分析していくことで、未来の世界が垣間見えるような面白い本です。 目次は以下の通り。 第1章 人口革命と人口転換 第2章 グローバル人口転換 第3章 アフリカの人口動向 第4章 人口と食糧 第5章 人口と経済 18世紀後半からイギリスで1%を上回る人口増加が持続的につづいたことが人口革命の始まりと言われています。その結果、イギリスの人口は1801年の約1600万人から1920年には約4682万人まで3倍近くになりました。 これがアメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド

                        平野克己『人口革命 アフリカ化する人類』 - 西東京日記 IN はてな
                      • 「間違いない」の長井秀和氏が西東京市議選で初当選、得票数トップ 芸人などの著名人が複数参戦 - 社会 : 日刊スポーツ

                        東京都西東京市議選(定数28)は25日、投開票され、「間違いない」のセリフでブームを巻き起こした長井秀和氏(52=無所属)が、初当選した。 定数28に対し、過去最多となる40人が立候補。同市選管のホームページによると、長井氏は既成政党の候補者らを抑えて、得票数はトップだった。 長井氏は昨年8月に政治団体を設立し、地元で活動を続けてきた、17日の告示日の第一声でも「トップ当選をねらう」と、意気込みをみせていた。 同市議選には、長井氏のほか、プロテニスプレーヤー錦織圭の物まねで知られるお笑いコンビ「キャベツ確認中」のしまぞうZ(44)や、東京・北区長選出馬を表明した俳優大沢樹生を支援する政治団体「東京新党16」から、覆面レスラーとして活動するザ・シャーク(46)らも立候補。芸人などの著名人が複数参戦し、結果が注目を集めていた。 投票率は38・66%で、前回の36・84%を1・82ポイント上回っ

                          「間違いない」の長井秀和氏が西東京市議選で初当選、得票数トップ 芸人などの著名人が複数参戦 - 社会 : 日刊スポーツ
                        • 岸政彦/梶谷懐編著『所有とは何か』 - 西東京日記 IN はてな

                          私たちはさまざまなものを「所有」し、その権利は人権の一部(財産権)として保護されています。「所有」は資本主義のキーになる概念でもあります。 同時に、サブスクやシェア・エコノミーの流行などに見られるように、従来の「所有」では捉えきれない現象も生まれています。 本書は、この「所有」の問題について研究者が集まって書いた本なのですが、まずは冒頭の岸政彦とつづく小川さやかの論文で、私たちが生活していく上でかなり強い足場として認識している「所有」が、そうした足場になっていない社会の様子が紹介され、その後に経済学や歴史学や社会学の立場から「所有」が論じられています。 「所有」だけではなく、「制度」や「秩序」といったものについても考えが広がる、面白い内容になっています。 目次は以下の通り。 第1章 所有と規範―戦後沖縄の社会変動と所有権の再編(岸政彦) 第2章 手放すことで自己を打ち立てる―タンザニアのイ

                            岸政彦/梶谷懐編著『所有とは何か』 - 西東京日記 IN はてな
                          • 2010年代、社会科学の10冊 - 西東京日記 IN はてな

                            2010年代になって自分の読書傾向は、完全に哲学・思想、心理、社会、歴史といった人文科学から政治、経済などの社会科学に移りました。その中でいろいろな面白い本に出会うことができたわけですが、基本的に社会科学の本、特に専門書はあまり知られていないと思います。 人文科学の本は紀伊國屋じんぶん大賞など、いろいろと注目される機会はあるのに対して、社会科学の本はそういったものがないのを残念に思っていました。もちろん、いい本は専門家の間で評価されているわけですが、サントリー学芸賞などのいくつかの賞を除けば、そういった評価が一般の人に知られる機会はあまりないのではないかと思います。 そこで社会科学の本の面白さを広めようとして書き始めたこのエントリーですが、最初にいくつか言い訳をします。 まず、「社会科学の本」と大きく出たものの、法学や経営学の本はほぼ読んでいませんし、以下にあげた本を見てもわかるように社会

                              2010年代、社会科学の10冊 - 西東京日記 IN はてな
                            • 黒川みどり『被差別部落認識の歴史』 - 西東京日記 IN はてな

                              中学で公民を教えるときに、教えにくい部分の1つが被差別部落の問題です。 問題を一通り教えた後、だいたい生徒から「なんで差別されているの?」という疑問が出てくるのですが、歴史的な経緯を説明できても、現代でも差別が続いている理由をうまく説明することはできないわけです。 もちろん、地域によっては子どもであって差別を身近に感じることもあるかもしれませんが、東京の新興住宅街などに住んでいると、差別が行われている理由というものがわからないのです。 本書はそのような疑問に答えてくれる本です。 本書の「はじめに」の部分に、結婚において差別を受けた部落出身の女性が、差別する理由を重ねて尋ねると、相手の母親が「すみません、なんで今でも差別があるんでしょうか?」と、差別をしているにもかかわらず、その理由を差別している相手(女性の母親)に訊くというエピソードが紹介されているのですが、差別している本人が差別している

                                黒川みどり『被差別部落認識の歴史』 - 西東京日記 IN はてな
                              • ヤン・ド・フリース『勤勉革命』 - 西東京日記 IN はてな

                                副題は「資本主義を生んだ17世紀の消費行動」。タイトルと副題を聞くと、「勤勉革命なのに消費行動?」となるかもしれません。 「勤勉革命」という概念は、日本の歴史人口学者の速水融が提唱したものです。速水は、江戸時代の末期に、家畜ではなく人力を投入することで収穫を増やす労働集約的な農業が発展したことを、資本集約的なイギリスの産業革命と対照的なものとして「勤勉革命」と名付けました。 本書によると、この労働時間の増大は17世紀後半のオランダにも見られるといいます。著者は、およそ1650〜1850年の時期を「長い18世紀」と呼んでいますが、この時期、世帯単位の労働時間は増えていきました。 この時期のオランダで「勤勉革命」などと言うと、マックス・ウェーバーを読んだ人であれば「プロテスタンティズムの影響?」と思うかもしれませんが、著者が本書で指摘する要因はずばり「消費」です。 この時期のオランダでは、陶器

                                  ヤン・ド・フリース『勤勉革命』 - 西東京日記 IN はてな
                                • <新型コロナ>西東京市にマスク2万枚 中国籍の女子高生が寄贈:東京新聞 TOKYO Web

                                  西東京市に住む中国籍の高校三年の女子生徒が二十二日、市役所に丸山浩一市長を訪ねて二万枚のマスクを寄贈し、市職員らを驚かせた。市は市内の高齢者向け施設や保育園などで活用してもらう方針だ。 女子生徒は今月八日、ツイッターに「私たちは、日本で育った東京在住の中国籍の高校生です」と投稿。「高齢者をコロナから守ろう【募金】」というタイトルで一口五百円の募金を呼び掛けた。インターネットに詳しい同級生らが協力し、画像に日本語、英語、中国語のバーションを用意する本格的な仕様だったからか、一日で百人以上から約五十二万円が寄せられた。市によると、国内や中国からが多かったという。 女子生徒は西東京市内にある中国製品の輸入会社に相談。経営者は「そんな良いことなら、うちで半分支援するよ」と後押しし、中国製マスク二万枚を確保できたという。 市内にある自宅マンションの管理人に自分の母親がマスクを贈った際、とても喜ばれた

                                    <新型コロナ>西東京市にマスク2万枚 中国籍の女子高生が寄贈:東京新聞 TOKYO Web
                                  • 市長選中、旧統一教会の集まりへ 西東京市長「応援依頼していない」:朝日新聞デジタル

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                                      市長選中、旧統一教会の集まりへ 西東京市長「応援依頼していない」:朝日新聞デジタル
                                    • ピーター・テミン『なぜ中間層は没落したのか』 - 西東京日記 IN はてな

                                      著者は著名な経済史家で、経済学の立場としてはケインジアンだといいます。そんな著者が「なぜ中間層は没落したのか」というタイトルの本を書いたというと、近年の経済の動きと格差の拡大を実証的に分析した本を想像しますが、本書はかなり強い主張を持った論争的な本です。 現在、アメリカの社会は左右に分極化していると言われますが、著者は上下の分極化を指摘しています。アメリカの社会は上20%(本書はFTE部門(FTEは金融(Finance)、技術(Technology)、電子工学(Electronics)の頭文字)と呼んでいる)と下80%に分極化し、共和党はもちろん、民主党も基本的には上20%の代表になっているというのです。 そして、現在のアメリカはアーサー・ルイスが途上国の経済を分析するときに使った二重経済のモデルで説明できるというのが本書の主張になります。 少し陰謀論的な印象を受けるところもありますが、7

                                        ピーター・テミン『なぜ中間層は没落したのか』 - 西東京日記 IN はてな
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