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遠山雄亮の検索結果1 - 40 件 / 50件

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遠山雄亮に関するエントリは50件あります。 将棋ゲームgame などが関連タグです。 人気エントリには 『将棋ファンはなぜ「角換わりは終わった」説に注目するのか?「矢倉は終わった」と何が違うのか?(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース』などがあります。
  • 将棋ファンはなぜ「角換わりは終わった」説に注目するのか?「矢倉は終わった」と何が違うのか?(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

    藤井聡太竜王(20)の得意戦法として知られる角換わり戦法は、先手番における有力な戦法として今まで以上に猛威をふるっています。 この一年における公式戦での角換わりの先手勝率は6割近くです。 5月初旬に行われた将棋AIの大会でも角換わりで先手が高勝率を誇り、「角換わりは終わった」そんな声が聞こえ始めています。 以前、「矢倉は終わった」=「矢倉は後手有利」と言われていましたが、その時とは状況が違います。仮に矢倉が後手有利だとしても、特に困ることはないのです。 では、なぜ「角換わりは終わった」=「角換わりは先手有利」だと困るのでしょうか。 将棋というゲームの根幹に関わる問題をここから解説します。 後手の作戦選択 先手が居飛車を明示した初手 将棋が始まり、▲2六歩と初手を指しました。 後手はここで△3四歩と△8四歩の2つの手があり、それによって作戦選択が大きく変わります。 この図で後手に作戦を選ぶ権

      将棋ファンはなぜ「角換わりは終わった」説に注目するのか?「矢倉は終わった」と何が違うのか?(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース
    • 藤井聡太二冠の▲4一銀は「人間には指せない手」のはずだった(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

      23日に第34期竜王戦2組ランキング戦準決勝、藤井聡太二冠(18)ー松尾歩八段(40)が行われ、75手で藤井二冠が勝利した。 横歩取りで始まった本局は華麗な手が飛び交う展開の中、藤井二冠が驚きの一着を指して一気に押し切った。 衝撃の▲4一銀 中盤戦もたけなわ。藤井二冠の手番で迎えた局面。 将棋を知っている人が100人いたら100人飛車を取る場面だった。 中継中のABEMA将棋チャンネルの将棋AIが常軌を逸した手を示している。 それはタダで取れる飛車を取らず、持ち駒の銀をタダで取られる場所に打って王手をかける▲4一銀だった。 なるほど、AIの読み筋を見れば一理あることがわかる。 とはいえ、タダで銀を捨てるにしては効果が見えづらい。 もし失敗したら負けに直結するヒドイ手だ。 飛車が取れるのだから普通はそんな手を指さないだろう、そう思って観ていた。 その局面で藤井二冠がピタリと動かなくなった。ま

        藤井聡太二冠の▲4一銀は「人間には指せない手」のはずだった(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース
      • 「時間に泣いた」藤井七段、逆転を呼んだ広瀬竜王の「タイムマネジメント」(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

        19日、第69期大阪王将杯王将戦の挑戦者決定リーグ最終一斉対局が行われ、挑戦権をかけての直接対決となった広瀬章人竜王(32)―藤井聡太七段(17)戦は126手で広瀬竜王が勝利し、渡辺明王将(棋王・棋聖)(35)への挑戦権を獲得した。 注目の藤井七段は最年少タイトル挑戦を逃した。 時間に泣いたミス この広瀬竜王ー藤井七段戦は今年度の名局賞候補という声もあがる熱戦となった。 最終盤、藤井七段が広瀬玉を追い詰めたところで、広瀬竜王が藤井玉に王手を連発して猛追。 持ち時間の4時間を使い切り、秒読み(1手60秒以内に指す必要がある)に追い込まれていた藤井七段が王手への応対を誤り、広瀬竜王が鮮やかな一手で藤井七段の玉を詰みに追い込んだ。 詰将棋を得意とし、プロもその読みには一目置く藤井七段が誤るほど難解であり、またこれが秒読みの恐ろしさでもある。 藤井七段にとって「時間に泣いた」一局だった。 藤井七段

          「時間に泣いた」藤井七段、逆転を呼んだ広瀬竜王の「タイムマネジメント」(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース
        • 藤井聡太七冠の衝撃的な逆転劇。永瀬拓矢王座が「△3一歩」を選ばなかった理由とは?(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

          9月27日(水)に第71期王座戦五番勝負第3局が行われ、挑戦者の藤井聡太七冠(21)が永瀬拓矢王座(31)に勝利しました。 これにより、シリーズの通算成績は藤井七冠の2勝1敗となりました。 永瀬王座は、角道を止めて雁木を採用しました。序盤の駆け引きについてYahoo!ニュースで解説していますので、以下のリンク先をご参照ください。 運命の一戦!永瀬拓矢王座と藤井聡太七冠、新たな戦術で火花散る ー第71期王座戦五番勝負第3局ー 永瀬王座は、7筋に転換した飛車を中心に据え、序盤で位を取った9筋から攻勢をかけました。永瀬王座としては、戦略通りで理想的な展開だったでしょう。 中盤以降も永瀬王座の指し回しは素晴らしく、藤井七冠は次第に追いつめられていきました。 中継映像では、藤井七冠は肩を落とし意気消沈している様子が伝わり、勝負の行方は決まったかのように思われました。 しかし、終盤で衝撃の逆転が起こり

            藤井聡太七冠の衝撃的な逆転劇。永瀬拓矢王座が「△3一歩」を選ばなかった理由とは?(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース
          • 竜王戦第3局、羽生九段ファンの悲鳴あがった逆転劇。盤上では何が起きていたのか?(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

            8日に2日目が指し継がれた第33期竜王戦七番勝負第3局は、豊島将之竜王(30)が挑戦者の羽生善治九段(50)に172手で勝利し、シリーズ通算2勝1敗とした。 羽生九段が先手番で相掛かり戦法を選択し、前例のない力戦に。 形勢に大きな差がつかないまま終盤戦になだれこみ、最後は羽生九段の勝ち筋とみられていたが、トン死という劇的な結末となった。 棋譜は公式ページからご覧ください。 逆転、その瞬間 最終盤、豊島竜王が激しく攻め立てて、羽生九段の玉が捕まるかどうかの勝負になった。 ABEMA将棋チャンネルに映し出される将棋AIの勝率は羽生九段寄りだった。 しかし対局者にハッキリと形勢を把握している様子はなかった。 どちらかといえば、勢いは攻めている豊島竜王にあるように窺えた。 羽生九段も秒読みのなか、正確な対応で玉を逃げる。 ようやく豊島竜王の攻めが一息ついた。 羽生九段は詰めろを続けられれば勝ちだ。

              竜王戦第3局、羽生九段ファンの悲鳴あがった逆転劇。盤上では何が起きていたのか?(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース
            • 藤井聡太棋聖が初防衛を決めた一局は、「打ち歩詰め」と「王手の千日手」が同時に生じる奇跡の終盤戦だった(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

              初防衛と九段昇段を決めた藤井聡太二冠。写真はニコニコ超会議2019出演のもの(写真:森田直樹/アフロ) 3日、第92期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第3局が行われ、藤井聡太棋聖(18)が渡辺明名人(37)に勝って通算3勝0敗とし、初防衛を決めた。 藤井棋聖は同時に九段昇段も決めている。 急戦矢倉ではじまった一局は、互角の中盤戦から激戦の終盤戦に突入し、双方秒読みの中で藤井棋聖がチャンスをとらえて勝ちをつかんだ。 令和の名局 令和は名局の定義が変わりつつある。 正確にはAIが発達して、観戦のツールとして定着してからか。 際どい終盤戦が名局の定義なのは今も昔も変わりない。 ただ、昔と違って現代ではAIの勝率が常に表示されている。 一見際どいように見えて、AIの判定では際どくない終盤戦だと観ている側はあまり興奮しなくなっている。 観ていて面白いのは、AIの判定が揺れてどちらが勝つか分からない展開だ

                藤井聡太棋聖が初防衛を決めた一局は、「打ち歩詰め」と「王手の千日手」が同時に生じる奇跡の終盤戦だった(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース
              • 藤井聡太棋聖が名手△9七銀の後に回避した「幻の妙手」(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                15日に行われた第93期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第2局では、藤井聡太棋聖(19)が放った名手△9七銀に話題が集まった。 挑戦者の永瀬拓矢王座(29)も△9七銀に最強手で返し、もし藤井棋聖が実戦と違う手を指していたら、「幻の妙手」が生まれていたかもしれない。 「幻の妙手」とはどんな手なのか。どうやって藤井棋聖が回避したのか。 ここから解説していく。 退路封鎖の名手△9七銀 「第93期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第2局 主催:産経新聞社、日本将棋連盟」 ▲永瀬拓矢王座-△藤井聡太棋聖 116手目△9七銀まで 杏=成香(以下同様) 図面作成:筆者 なんといっても△9七銀のインパクトはすごい。 直前に守備の飛車を取らせて、さらに持ち駒の銀を捨てる。 それで勝利を引き寄せるのだから、なんとも鮮やかな手順であった。 この△9七銀は相手に取らせることで先手玉の逃げ道を封鎖する、「退路封鎖」と呼ばれる

                  藤井聡太棋聖が名手△9七銀の後に回避した「幻の妙手」(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                • 藤井聡太棋聖が感想戦で示した「恐るべき手順」に充実ぶりが見えた~第93期ヒューリック杯棋聖戦第4局~(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                  17日、第93期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第4局が行われ、藤井聡太棋聖(19)が挑戦者の永瀬拓矢王座(29)に勝利し、通算3勝1敗として防衛を決めた。 棋聖はこれで3連覇、タイトル獲得は通算9期となった。 藤井棋聖の十代最後の対局となった本局は、先手番の永瀬王座が相掛かりから早々に歩を得して攻勢に出た。 対する藤井棋聖は金を繰り出して強く迎え撃ち、スキのない指し回しでリードを築く。 終盤はギリギリの攻防だったが、藤井棋聖の正確な読みと判断が光り、最後はキレイな即詰みで防衛に花を添えた。 打ち歩詰め 実戦の手順もギリギリだったが、感想戦で示された水面下の手順にはよりギリギリの手順が潜んでいた。 その手順をここから解説する。 「第93期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第4局 主催:産経新聞社、日本将棋連盟」 ▲永瀬拓矢王座-△藤井聡太棋聖 76手目△6六歩まで 図面作成:筆者 図は△6六歩と藤井

                    藤井聡太棋聖が感想戦で示した「恐るべき手順」に充実ぶりが見えた~第93期ヒューリック杯棋聖戦第4局~(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                  • 将棋界への影響も拡大。緊急事態宣言の延長でタイトル戦はどうなるか?(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                    春の将棋界といえば、名人戦七番勝負だ。 ここ最近は桜舞う『ホテル椿山荘東京』で第1局を行うのが恒例だった。 しかし今年は新型コロナウイルスの影響で開幕が延期されている。 先日、詳しいことは「将棋界にも緊急事態宣言の影響。タイトル戦は延期に、NHK杯はアンコール放送に」に書いた。 その後、緊急事態宣言は延長され、影響は拡大する一方である。 初夏の風物詩である竜王戦決勝トーナメントも開幕が遅れそうだ。中止が決まった棋戦も出てきている。 タイトル戦への影響 日本将棋連盟は5月8日に緊急事態宣言延長の発表を受けてという文書を発表した。 主な内容としては、4月11日から続けている制限を5月31日まで延長するというものだ。具体的には、 東西交流等、対局者の長距離移動を含む公式戦の対局は引き続き延期とし、6月1日以降に実施する。東京・将棋会館、および関西将棋会館における対局を1部屋1局以下に抑える。 こ

                      将棋界への影響も拡大。緊急事態宣言の延長でタイトル戦はどうなるか?(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                    • A級棋士に逆転勝ち!藤井七段が見せた勝負手と華麗な詰み(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                      24日、第61期王位戦挑戦者決定リーグ白組、稲葉陽八段(31)―藤井聡太七段(17)が行われ、藤井七段が129手で勝利した。 藤井七段は終盤まで追い込まれていたが、稲葉八段の一瞬のスキをついて逆転。最後は華麗な詰みに討ち取った。 勝負手 「まさか」それが正直な気持ちだった。 ずっと不利だった藤井七段のほうにチャンスが来てそうな、そういう予感はあった。 しかし、まさか相手玉に詰みが生じているとは、全く気が付かなかった。 中盤以降、少しずつ藤井七段が劣勢に追い込まれていった。 残り時間も少なく、相手はA級棋士の稲葉八段。 逆転するムードは感じられなかった。 しかし、藤井七段が敵陣に王手で飛車を打ち込んだ時、ちょっとムードが変わった。 稲葉八段がその王手を防ぐには、持ち駒を打てばいい。しかしどれを打っても後の変化に不都合が生じるのだ。 藤井七段の強烈な勝負手に稲葉八段が長考に入った。金を打つか歩

                        A級棋士に逆転勝ち!藤井七段が見せた勝負手と華麗な詰み(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                      • 藤井聡太竜王・名人の逆転劇!八冠への希望をつないだ終盤の「棒銀」(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                        6月20日(火)に第71期王座戦挑戦者決定トーナメント2回戦が行われ、藤井聡太竜王・名人(20)が村田顕弘六段(36)に勝って準決勝進出を決めました。 藤井竜王・名人は、まだ獲得していない「王座」への挑戦を目指して、このトーナメントに臨んでいます。 20日の対局では苦戦を強いられましたが、薄氷を踏む思いで勝利を収めました。 逆転の要因となったのは、自陣で守り駒として使っていた銀の活躍でした。 各メディアで話題になった逆転劇を、図面を交えて解説していきます。 怪しい雰囲気 「第71期王座戦挑戦者決定トーナメント2回戦 主催:日本経済新聞社、日本将棋連盟」 ▲村田顕弘六段-△藤井聡太竜王・名人 75手目▲6九玉まで 第1図で、藤井竜王・名人の指した△6四銀が逆転への第一歩でした。 藤井玉は▲4二銀以下の詰めろ(※)でしたが、△6四銀によって6三の地点に逃げ道が生まれ、詰めろを回避できました。

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                        • なぜ豊島名人や藤井七段は角換わりをエースとしているのか?そして角換わりの現状は?(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                          いま角換わり戦法(以下角換わりと略)をメインに据えているトップ棋士が多い。 豊島将之名人(29)は今春の名人戦で、角換わりで先手2勝+後手1勝をあげ、名人獲得の原動力となった。 広瀬章人竜王(32)は昨年の竜王戦で羽生善治竜王(当時)(48)に角換わりで3勝をあげ、竜王獲得の原動力となった。 渡辺明三冠(35)は昨年から今年にかけて先手番で角換わりを採用したときに9割近い勝率をあげ、復活の原動力となった。 このように角換わりはトップ棋士ほど採用率が高く、また勝率も高い。王座戦でタイトルを争う斎藤慎太郎王座(26)と永瀬拓矢叡王(27)も角換わりを得意としており、第1局では角換わりで千日手になった。 いまの将棋界は、角換わりを制するものは棋界を制すると言っても大げさではない。 プロ間における戦法選択の現状 相居飛車の戦いは、大きくわけて4つの戦法選択がある。 角換わり矢倉戦法相掛かり戦法横歩

                            なぜ豊島名人や藤井七段は角換わりをエースとしているのか?そして角換わりの現状は?(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                          • 46歳で悲願の初タイトル獲得。木村新王位が将棋のプロとして大切にしてきたもの(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                            豊島将之王位(29)に木村一基九段(46)が挑戦する第60期王位戦七番勝負は9月25・26日に最終第7局が行われ、木村九段が勝って悲願の初タイトルを手にした。 46歳3ヶ月での初タイトル獲得は、初タイトル獲得最年長記録を大幅に更新した。 一方、防衛に失敗した豊島王位は、二冠から一冠(名人)に後退した。 最終第7局は改めての振り駒で豊島名人の先手となり、豊島名人のエースである角換わり戦法に進んだ。 豊島名人が攻め込む展開となったが、自玉が不安定で思い切った攻めができず、好タイミングでの反撃を決めた木村王位が優位にたった。 終盤は際どいところもあったが、豊島名人の最後の突撃をギリギリで見切る木村王位らしい指し方で勝負を決めた。 読みを大切に 昨日の対局含め七番勝負全体を通して、木村王位は常に薄い守りでの戦いだった。そういう戦いで大切なのは丹念な読みである。相手の攻めを一つずつ見きわめ、ギリギリ

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                            • 藤井聡太二冠が連続昇級!「世代交代」も鮮明に ―第79期順位戦を振り返る―(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                              11日の順位戦B級1組一斉対局をもって、第79期順位戦の全日程が終了した。 A級では斎藤慎太郎八段(27)が8勝1敗で挑戦権を獲得。 注目の藤井聡太二冠(18)はB級2組を10戦全勝で駆け抜け、B級1組への昇級を決めた。 コロナの影響で年間通じての開催が危ぶまれた一年。年明けは緊急事態宣言の中で対局が行われた。 無事に全日程を終了したことに、当事者として感謝の念を抱いている。 20代の躍進 今期も藤井二冠は強かった。前期のC級1組に続いて、B級2組でも10戦全勝。順位戦での連勝は歴代3位タイの21まで伸びている。 来期は「鬼のすみか」と呼ばれる強豪揃いのB級1組で戦うことになる。 A級への昇級とともに、順位戦連勝記録がどこまで伸びるかにも注目が集まる。 タイトル獲得経験のある斎藤八段だが、初参加のA級順位戦でここまで躍進したのは予想を超える活躍だった。 名人戦七番勝負への登場で名実ともに将

                                藤井聡太二冠が連続昇級!「世代交代」も鮮明に ―第79期順位戦を振り返る―(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                              • 将棋界にも緊急事態宣言の影響。タイトル戦は延期に、NHK杯はアンコール放送に(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                将棋ファンにとって日曜朝の楽しみであるNHK杯将棋トーナメント。 次回からはしばらくアンコール放送になると公式サイトで告知されている。 緊急事態宣言が出て以降、将棋界では安全面がクリアできた公式戦の対局は続けられているものの、各棋戦で延期が相次いでいる。 NHK杯将棋トーナメントもその影響が出た格好だ。 現在、各棋戦においてどのような影響が出ているのか、また今後どのような影響が出そうか、具体的にみていく。 タイトル戦 将棋連盟は4月8日に緊急事態宣言を受けての対応という文書を発表した。 その中で、 東西遠征等対局者の長距離移動を含む公式戦の対局は、原則5月7日以降に延期する 出典:緊急事態宣言を受けての対応 とある。それにより、各タイトル戦で延期を余儀なくされている。 第78期名人戦七番勝負は、第4局を予定していた5月19・20日を開幕局として調整中第5期叡王戦七番勝負は、第2局までが延期

                                  将棋界にも緊急事態宣言の影響。タイトル戦は延期に、NHK杯はアンコール放送に(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                • 「粘り強さ」で竜王奪取!豊島名人、史上4人目の「竜王・名人」達成(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                  12月6・7日に第32期竜王戦七番勝負第5局が島根県津和野町で行われ、挑戦者の豊島将之名人(29)が広瀬章人竜王(32)を143手で破り、通算4勝1敗として初の竜王を獲得。羽生善治九段、谷川浩司九段、森内俊之九段に続く、史上4人目の「竜王・名人」となった。 執念 この第5局では2日目の昼過ぎに千日手筋が生じ、盤外がざわついた。 不利とみられていなかった豊島名人が千日手を誘ったのだ。広瀬竜王がのれば引き分け、指し直しとなったであろう。 残り時間が少ない中で後手番になっての指し直しとなれば、苦しい戦いを強いられることは明白だ。 それでも豊島名人が千日手を望んだのは、この一局はどうしても落とせない、その執念からくるものだったと想像される。 実戦は広瀬竜王が打開して、ペースを握った終盤では勝ち筋も生じていた。 しかし豊島名人の玉を詰ましにいった判断が悪く、歩が1枚足りずに詰まなかった。 終盤の名手

                                    「粘り強さ」で竜王奪取!豊島名人、史上4人目の「竜王・名人」達成(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                  • 藤井聡太八冠の歴史的な逆転劇ー「その瞬間」、盤上で何が起こったのか(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                    10月11日(水)に第71期王座戦五番勝負第4局が行われ、挑戦者の藤井聡太八冠(21)が永瀬拓矢九段(31)に勝利し、シリーズの通算成績を3勝1敗として王座を獲得しました。 この勝利により、藤井八冠は前人未到の八冠制覇を達成しました。 五番勝負は藤井八冠の3勝1敗で幕を下ろした この対局は永瀬九段が角換わりを選択して、早い段階で積極的に仕掛けて戦いが始まり、ねじり合いの続く長い中盤戦が展開されました。 終盤に永瀬九段が抜け出して、藤井八冠の玉を詰ませて終局と思われたところから、予想外の逆転劇が起こりました。 この記事では「その瞬間」盤上で何が起こったのか、詳しく解説します。 逆転の伏線 事件が起きたのは122手目で、藤井八冠が△5五銀と詰めろをかけたところでした。 両者は既に持ち時間を使い切り、秒読みに入っていました。 「第71期王座戦五番勝負第4局 主催:日本経済新聞社、日本将棋連盟」 

                                      藤井聡太八冠の歴史的な逆転劇ー「その瞬間」、盤上で何が起こったのか(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                    • 将棋の佐藤天彦九段、遠山雄亮六段、貞升南女流二段来場 - おでかけ

                                      みなさま。 こんにちは(^^♪ お元気でしょうか。 10月16日(土)、第10回 J:COM杯 3月のライオン 子ども将棋大会に、息子が参加すると言う事で、浅草に行ってきました。 審判長が、佐藤天彦九段。 ゲスト棋士に、遠山雄亮六段、貞升南女流二段が来場すると言うことで、楽しみにしていました。 各棋士が入場し、開会式が始まりました。 中央で、マイクを持っているのが、佐藤天彦九段。 右の方が、遠山雄亮六段。 更に右の方が、貞升南女流二段です。 佐藤天彦九段は、過去に名人を獲った人です。 声の通った素敵な方でした。素晴らしいです。 遠山雄亮六段は、ABEMA TVの解説で活躍している人です。 私は、遠山雄亮六段のさっぱりした解説が好きで、お会いするのを楽しみにしていました。 貞升南女流二段は、NHKの将棋フォーカスの木村一基九段との絶妙なトークが楽しくて、こちらも、お会いするのを楽しみにしてい

                                        将棋の佐藤天彦九段、遠山雄亮六段、貞升南女流二段来場 - おでかけ
                                      • 藤井聡太棋聖のタイトル戦連勝記録を止めた永瀬王座の勝因は「認識の確かさ」にあった(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                        3日、第93期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第1局が行われ、挑戦者の永瀬拓矢王座(29)が藤井聡太棋聖(19)に2回目の指し直し局で勝利した。 2回の千日手で話題になった本局。 2回目の指し直し局(トータル3局目)は藤井棋聖が角換わりを採用し、中盤まで互いの研究がぶつかる展開に。 研究の精度が高かった永瀬王座がリードを奪い、藤井棋聖に力を出させずに押し切った。 研究の精度 下の図は19時頃の局面である。 持ち時間が4時間で9時開始のタイトル戦の場合、19時は終局近い時間である。しかし本局は2回目の指し直し局ということもあり、ようやく戦いが始まったところだ。 「第93期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第1局千日手指し直し局 主催:産経新聞社、日本将棋連盟」 ▲藤井聡太棋聖ー△永瀬拓矢王座 66手目△8一飛まで 角換わりの定跡形から戦いが始まった本局。ここまでも前例があった。 永瀬王座も似た形を先手

                                          藤井聡太棋聖のタイトル戦連勝記録を止めた永瀬王座の勝因は「認識の確かさ」にあった(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                        • 17歳11ヶ月で最年少タイトル獲得!藤井聡太七段がみせた鮮やかな「桂」使い(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                          16日、第91期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第4局が行われ、藤井聡太七段(17)が渡辺明棋聖(36)に勝って通算3勝1敗とし、初タイトルを獲得した。 17歳11ヶ月でのタイトル獲得は、歴代最年少記録だ。 序盤、中盤 矢倉の急戦に進んだ本局。序盤戦は渡辺棋聖がペースを握っていた。 しかし、藤井七段も守備金を前線に繰り出して攻めを食い止める。 急戦調の矢倉は形勢のバランスを崩さずに指し進めるのが難しい。 定跡の整備が進んでいないため、一手一手を振り絞るように考えて指さないといけない。 その戦いで藤井七段は渡辺棋聖に一歩も引かず、むしろ主導権を奪い返す強さをみせた。 特に印象に残ったのが、自陣に守り一辺倒の桂を打った手だ。 苦しい受けにみえたが、読みの入った一着だった。 その桂打ちに対してさらに攻勢をかけた渡辺棋聖だったが、その判断がどうだったか。 渡辺棋聖も自陣に手を入れれば長い戦いが続いたと

                                            17歳11ヶ月で最年少タイトル獲得!藤井聡太七段がみせた鮮やかな「桂」使い(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                          • 現代の角換わり腰掛銀をわかりやすく解説! - 将棋棋士 遠山雄亮のファニースペース

                                            まえがき 先日の朝日杯では角換わりを駆使して千田七段が優勝を果たしました。 news.yahoo.co.jp 角換わりは難しくてよく分からない、という方も多いでしょう。 ここで難しいと評されることの多い現代角換わりについて、図面も30枚近く用いてなるべくわかりやすく書きました。 研究を包み隠さず書きましたが、角換わりを指すプロ棋士なら常識的なことばかりです。 皆さまが角換わりにおける盤上の物語を追う際の参考になれば幸いです。 まえがき 基本図からの指し手 1.△3一玉 2.△6五歩と仕掛ける 3.△4一飛 4.△4四歩と同形を続ける 5.△6三銀~△5二玉~△4二玉と待機 6.パスしてから△5二玉と待機 7.△5二玉~△4二玉と待機 おわりに 基本図からの指し手 これが現代角換わりの基本図です。 プロの公式戦で指されるようになって約3年。200局近く指されています。 勝率は先手が6割近いで

                                              現代の角換わり腰掛銀をわかりやすく解説! - 将棋棋士 遠山雄亮のファニースペース
                                            • 【将棋】初代白玲&女流棋士の格付け決着へ~第1期ヒューリック杯白玲戦・女流順位戦 最終局面~(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                              2020年11月13日に記念すべき第1期が開幕したヒューリック杯白玲戦・女流順位戦の各組の戦いが終了した(一部プレーオフ除く)。 このあと順位決定トーナメントが行われ、初代白玲を決める七番勝負も行われる。 タイトルを分け合う「2強」里見香奈女流四冠と西山朋佳女流三冠の戦いぶりなど、各組の最終結果と初代白玲の展望などを解説する。 全組の成績は公式ページをご参照いただきたい。 順位決定リーグ戦A組~D組 順位決定リーグ戦E組~H組 各組1位の8名 8つのブロックに分けられ、それぞれの組で順位が決まった。 各組の1位が第1期白玲と優勝賞金1500万円をかけてトーナメントを戦うことになる。 各組の1位 タイトル保持者の里見(香)女流四冠と西山女流三冠は順当な勝ち抜けといえよう。 西山女流三冠は最終戦まで1位が決まらずに苦しんだが、最後は自力で決めた。 その西山女流三冠と「女王」を争っている伊藤沙恵

                                                【将棋】初代白玲&女流棋士の格付け決着へ~第1期ヒューリック杯白玲戦・女流順位戦 最終局面~(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                              • 4年ぶりの開催!フランス人将棋体験教室 - 将棋棋士 遠山雄亮のファニースペース

                                                フランス人留学生に将棋を体験してもらうワークショップが、4年ぶりに開催されました。スタートから携わり、今回で12年目。 コロナ禍も明けてようやく留学生が増えてきたことで再開となりました。 いままでは3回の開催でしたが、今回は人数の関係で1回のみの開催でした。 新講師 中断前はカロリーナ女流初段が講師を担当して、英語でフランス人に講義を行っていました。 しかし、カロリーナ女流初段が帰国してしまい困っていたところ、将棋世界誌上でのインタビューで、和田はな女流1級が英語を話せること、海外普及に興味があることを知りました。 そこで講師の依頼をしたところ快諾していただき、新講師として講義を担当してもらいました。 スライドを元に、和田女流1級が英語で講義を進めます。 スライドは中断前から使っている、私が作成したものです。今回、一文字駒仕様に手直ししました。 アメリカ在住時に現地の高校に通っていた和田女

                                                  4年ぶりの開催!フランス人将棋体験教室 - 将棋棋士 遠山雄亮のファニースペース
                                                • 【将棋】佐々木勇気七段がみせた一撃必殺の銀捨て(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                  昨日、順位戦C級1組が開幕した。 藤井聡太七段(16)の白星発進が話題となっているが、ここでは藤井七段のライバル的存在である佐々木勇気七段(24)の順位戦C級1組での対局を取り上げる。 一撃必殺の銀捨て 強敵の阿部健治郎七段(30)との対戦は、今期C級1組の昇級争いを占う一戦とみられていた。 対局は角換わり相早繰り銀という戦型に進んだ。 古来よりありながら、昨今再び注目を集めている戦型だ。 この対局で、後手の佐々木七段は中盤に△3七銀と桂のきいているところに銀をタダで捨てた。ネット将棋であればクリックミスを疑うような一着にみえる。しかしこれが一撃必殺の銀捨てだった。 対して124分の長考の末、阿部七段はこの銀を取ることを断念した。しかしさらに佐々木七段は一気に攻め込み、以下数手で佐々木七段の制するところとなった。 阿部七段の2時間以上の考慮は苦吟の時間だっただろう。必死に挽回の策を探したが

                                                    【将棋】佐々木勇気七段がみせた一撃必殺の銀捨て(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                  • 振り飛車の真骨頂!久保利明九段、「粘り」で勝利。王座戦はフルセットへ(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                    6日、第68期王座戦五番勝負第4局が行われ、久保利明九段(45)が永瀬拓矢王座(28)に201手で勝った。 シリーズは通算2勝2敗となり、タイトルの行方は最終戦へ持ち越しとなった。 先手番の久保九段が四間飛車を採用して持久戦の戦いに進んだ。 中盤は永瀬王座がリードするも、久保九段も粘って長期戦に。 終盤は二転三転したが、久保九段の粘りに手を焼いた永瀬王座に大きなミスが出て、久保九段の逆転勝利となった。 わずかなスキ 「永瀬王座の防衛が決まったか」 そう思わせるほど久保九段に厳しい情勢だった。 しかし久保九段は諦めない。ABEMA将棋チャンネルの中継に映るその表情も、勝負を諦めていない様子が窺えた。 第68期王座戦五番勝負第4局▲久保利明九段ー△永瀬拓矢王座 134手目△6八角まで 全=成銀 △6八角は次に△4六角成の王手竜取りを狙っている。 防ぐだけなら▲4八香と打てば受かるが、△5九角成

                                                      振り飛車の真骨頂!久保利明九段、「粘り」で勝利。王座戦はフルセットへ(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                    • プロの振り飛車 現在地 ー2020年3月ー|遠山雄亮/将棋プロ棋士

                                                      この記事では、振り飛車においてプロで頻出の戦法を一つずつ取り上げ、2020年3月時点での状況を書いていきます。 目次もあるので、ご自分のお好きな戦法だけでも読んでみてください。 ※3/21午前中に公開した記事は、公開日時に誤りがあったため、21日夕方に再アップしました。「スキ」をいただいた皆様、申し訳ありません。 はじめに ここ数年、プロでは「振り飛車が苦しい」という声を耳にします。 その理由として、将棋AIが振り飛車に厳しい評価をくだすことがあげられます。 しかし、本当にそうでしょうか。 私は数年前まで振り飛車党でした。その時よりいまの振り飛車は面白く、魅力的です。 将棋AIは進化の過程上、居飛車に比べて振り飛車の学習が足りていません。そのため、AIには振り飛車の魅力がまだわかっていないのだと思います。 将棋AIの判断にブレがあるため突き詰めた研究がしづらく、そこが魅力と語るプロの振り飛

                                                        プロの振り飛車 現在地 ー2020年3月ー|遠山雄亮/将棋プロ棋士
                                                      • 現代角換わり腰掛銀の「テーマ図」での後手の8つの手段を解説!|遠山雄亮/将棋プロ棋士

                                                        現代の角換わり腰掛銀におけるテーマ図について、図を30以上用いてなるべくわかりやすく解説します。 長文ですが、少しでも現代角換わり腰掛銀の雰囲気を味わっていただければ幸いです。 開幕が延期されている名人戦七番勝負や叡王戦七番勝負でも、間違いなく角換わりが多く登場することでしょう。 中継で現れた格好を見返したい、そんな時は目次をご活用ください。 角換わり含め、居飛車全体の盤上の物語は、こちらの記事で書きました。 はじめにさて早速、その一大テーマ図をご紹介します。 プロの公式戦で指されるようになって約3年。200局近く指されています。 勝率は先手が6割近いですが、形勢自体は互角、というのがプロの共通認識です。 以前ブログでご紹介した時はテーマ図から後手の7つの手段を解説しましたが、その後すぐに新手が出て、いまは8つに手段が増えています。 これから一つずつ解説していきます。 この記事では概要を示

                                                          現代角換わり腰掛銀の「テーマ図」での後手の8つの手段を解説!|遠山雄亮/将棋プロ棋士
                                                        • 際どい終盤戦を制した藤井聡太叡王が初防衛。挑戦者が超えられなかった2つ目の関門(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                          24日、第7期叡王戦五番勝負第3局が行われ、藤井聡太叡王(19)が挑戦者の出口若武六段(27)に109手で勝利して通算3勝0敗(1千日手)とし、叡王を防衛した。 先手番の藤井叡王が相掛かりを採用し、千日手局を含み4局連続での相掛かりに進んだ。 互角の中盤戦を経て、終盤戦は互いにチャンスのある展開だったが、藤井叡王が抜け出して即詰みに討ち取った。 これで藤井叡王はタイトル戦での連勝記録を13に伸ばし、歴代2位の羽生善治九段(51)に並んだ。 積極的な挑戦者 本局の出口六段は積極的だった。序盤で歩を取らせる代償として攻めの形を早く作り、動いていった。 この指し方は豊島将之九段(32)も得意とするもので、奇しくも前期の叡王戦五番勝負の決着局と同じものだった。 ABEMAでの勝率や手元のAIでの評価はやや藤井叡王に分があるとなっていたが、対局者の感覚は少し違かったのだろう。藤井叡王はずっと自信がな

                                                            際どい終盤戦を制した藤井聡太叡王が初防衛。挑戦者が超えられなかった2つ目の関門(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                          • 藤井聡太七段、永世名人の眼前でトップ棋士を撃破!矢倉を新エースに採用か(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                            4月30日、「ABEMA」の「GWおうちでアベマ」企画第9弾として『おうちでAbemaTVトーナメント2DAYS』の1日目が行われた。 対局者、解説者は自宅からビデオチャットでつなぎ、ネット将棋の将棋倶楽部24のシステムを使って対局を行った。 1日目のトリとして、深浦康市九段(48)ー藤井聡太七段(17)戦が行われ、111手で藤井七段が勝利した。 解説は『第3回AbemaTVトーナメント』のドラフト会議により組成された「チームレジェンド」の3名。 谷川浩司九段(58)、佐藤康光九段(50)、森内俊之九段(49)だった。 永世名人2名と将棋連盟会長という豪華解説陣の眼前で、藤井七段は作戦勝ちから堂々とした指しまわしで深浦九段を圧倒した。 対局環境 藤井七段は自宅のリビングと思わしき場所でビデオチャットをつないでいた。 スーツ姿での登場が多い藤井七段だが、今回はシャツ姿で私服に近い格好で登場し

                                                              藤井聡太七段、永世名人の眼前でトップ棋士を撃破!矢倉を新エースに採用か(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                            • プロの居飛車 現在地 ー2021年3月ー|遠山雄亮/将棋プロ棋士

                                                              この記事では、相居飛車においてプロで頻出の戦法を一つずつ取り上げ、2021年3月時点での状況を書いていきます。 2020年3月版はこちらの記事をご覧ください。 この一年間で居飛車の将棋がどう変わってきたのか、その点に力を入れて書いていきます。 はじめにこの一年、どの戦法にも変化がありました。2020年での基本が通じなくなっている戦法も多く、その流行の移り変わりの早さには驚きもあります。 相居飛車は、後手が2手目に△8四歩と突くか△3四歩と突くかによって展開が大きく変わってきます。 その辺りのことは昨年の記事をご参照ください。 今回も、 先手が作戦の主導権を握る ・角換わり ・矢倉 ・相掛かり 後手が作戦の主導権を握る ・横歩取り ・一手損角換わり ・雁木 5つの戦法について一つずつみていきます(一手損角換わりは角換わりに含みます)。 1年経っても、先手が主導権を握る作戦で先手が有利になる戦

                                                                プロの居飛車 現在地 ー2021年3月ー|遠山雄亮/将棋プロ棋士
                                                              • 【将棋】王位戦七番勝負、最終決戦 令和の覇者を目指して初防衛か、ファンの後押しで初戴冠か(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                                豊島将之王位(29)に木村一基九段(46)が挑戦する第60期王位戦七番勝負は9月25・26日に最終第7局が行われる。 第32期竜王戦挑戦者決定三番勝負と合わせて炎の十番勝負と称したシリーズも最終決戦だ。 竜王戦挑戦者決定三番勝負は2勝1敗で豊島名人が挑戦権を獲得している。 十番勝負全体では、王位戦七番勝負での3勝3敗と合わせて豊島名人が5勝4敗と一歩リードだ。 豊島王位がタイトル初防衛で二冠を死守するか、木村九段が悲願の初戴冠そして最年長タイトル獲得記録を更新するか。 令和が始まって一番の大勝負だ。 先手 最終戦は改めて振り駒となる。どちらが先手を握るかはこの勝負の大きなポイントだ。 豊島王位が先手となれば、間違いなく角換わり戦法を選ぶだろう。炎の十番勝負でも、竜王戦挑戦者決定三番勝負第3局と王位戦七番勝負第5局で投入し、いずれも勝利をおさめている。 角換わりの現状については、先日こちらで

                                                                  【将棋】王位戦七番勝負、最終決戦 令和の覇者を目指して初防衛か、ファンの後押しで初戴冠か(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                                • AIの勝率表示と体感との乖離~自戦記 松尾八段戦~|遠山雄亮/将棋プロ棋士

                                                                  一次予選の決勝で、モバイル中継で配信のあった対局でした。 後手で角換わりへ進み、リードして終盤戦へ。 しかし踏み込みを欠いて追い詰められていきました。 後手△が私です。 杏=成香▲5二角成と角を成ってきたところ。この手が詰めろになることをウッカリして慌てました。 (▲3三と△同桂に▲3二馬が好手で、以下詰みとなる) 実戦は秒読みの中、時間ギリギリで△8三金と着手。飛車の横ぎきを通して詰めろを防ぎました。 しかしこの場面で△8三金とただ受けるだけの手を指すようでは、負けだと思いました。 事実、先手から有望な筋がいくつも見えます。 実戦は▲3三と△同桂▲4三馬引と迫ってきました。 この手は▲3二馬以下の詰めろです。 ここで切り札の△6五桂を放ちました。 この手は先手の馬筋を止めて詰めろを防ぎながら△7七金以下の詰めろで、いわゆる詰めろ逃れの詰めろです。 ▲同歩と取らせて△7五香と再び詰めろで迫

                                                                    AIの勝率表示と体感との乖離~自戦記 松尾八段戦~|遠山雄亮/将棋プロ棋士
                                                                  • 現代角換わり腰掛け銀2023 ~「▲4五桂」をめぐる冒険~|遠山雄亮/将棋プロ棋士

                                                                    はじめにnoteに現代角換わり腰掛け銀について書いてから早3年。 時代は流れ、現在では、藤井聡太竜王の得意戦法として猛威を振るっています。 ここから、現代角換わり腰掛け銀の現在地について書き進めていきます。 9000字近い長文になりますが、わかりやすく書いたつもりです。 詳細な変化については、書籍等でご確認ください。 「▲4五桂」の代表的な局面 今回のテーマといえる「▲4五桂」(△6五桂含む)の代表的な局面を挙げました。これらの図を一つずつ理解していくことで、現代角換わり腰掛け銀を理解できるようになるはずです。 では、「▲4五桂」をめぐる冒険に出発しましょう。 7九玉型での▲4五桂3年前に書いた記事はこちら。 現代角換わり腰掛銀の「テーマ図」での後手の8つの手段を解説! その時の現代角換わり腰掛け銀の「テーマ図」は今も変わりません。 3年前の記事では、後手には8つの選択肢があることを一つず

                                                                      現代角換わり腰掛け銀2023 ~「▲4五桂」をめぐる冒険~|遠山雄亮/将棋プロ棋士
                                                                    • 藤井聡太七段、矢倉で千田翔太七段にリベンジ!そして大舞台での師弟対決へ(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                                      3日、第33期竜王戦ランキング戦3組準決勝、千田翔太七段(25)―藤井聡太七段(17)が行われ、藤井七段が75手で勝利した。 夕食休憩に入る直前、17時57分という早い時刻での終局だった。 リベンジ 2月に行われた第13回朝日杯将棋オープン戦準決勝で藤井七段は千田七段に敗戦を喫し、3連覇を阻止されていた。 今回は竜王戦3組準決勝という舞台で、見事にリベンジを果たした格好だ。 朝日杯での対局は、先手になった千田七段が角換わり戦法を選択した。 千田七段が最も得意としている戦法で、深い研究に藤井七段がうまく対応できず、いいところなく敗れていた。 勝った千田七段は決勝で永瀬拓矢二冠(27)に勝ち、初優勝を成し遂げた。 その時のことはこちらの記事に書いている。 藤井聡太七段、永瀬拓矢二冠を連破!朝日杯初優勝の千田翔太七段が磨いた必殺戦法。 本局は藤井七段が先手となり、矢倉戦法を採用した。 角換わりは

                                                                        藤井聡太七段、矢倉で千田翔太七段にリベンジ!そして大舞台での師弟対決へ(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                                      • 藤井聡太二冠はなぜ「心の揺れ」が盤上に現れないのか(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                                        20日に2日目が指し継がれた第61期王位戦七番勝負第4局は、挑戦者の藤井聡太棋聖(18)が木村一基王位(47)に勝って通算4勝0敗とし、王位を獲得した。 先手番の木村九段が相掛かりを選択し、1日目から力戦に進んだ。 封じ手で藤井二冠が思い切った飛車切りを決断。2日目は一気に激しい流れとなり、正確な指し手を続けた藤井二冠が制した。 画像作成:筆者第4局 本局に関しては藤井二冠にミスらしいミスのない、完璧な内容だった。 最強の将棋AIも全くミスがないと分析している。 一直線の展開では強い棋士ならノーミスでいくこともあるが、本局は決して易しい道のりではなかった。 その中でも指し手に全くブレがないところに、藤井二冠の実力を感じる。 七番勝負における4勝0敗という結果は、負けたほうが精彩を欠いたケースが多い。 しかしシリーズ全体を通して木村九段の調子は悪くなかった。 第1・3局の粘り腰、第2局での秀

                                                                          藤井聡太二冠はなぜ「心の揺れ」が盤上に現れないのか(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                                        • 【将棋】女流棋士の格付けを決める戦いが佳境に~第1期ヒューリック杯白玲戦・女流順位戦、途中経過~(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                                          第1期白玲を狙う香川愛生女流四段。藤井聡太二冠とニコニコ超会議で共演時の写真。(写真:森田直樹/アフロ) 2020年10月6日に棋戦誕生が発表され、同年11月13日に記念すべき第1期が開幕したヒューリック杯白玲戦・女流順位戦が各組で残り1戦となり、佳境を迎えている。 タイトルを分け合う「2強」里見香奈女流四冠と西山朋佳女流三冠の戦いぶりなど、各組の状況と今後の展望を解説する。 全組の成績は公式ページをご参照いただきたい。 順位決定リーグ戦A組~D組 順位決定リーグ戦E組~H組 1位決定 8つに分けられたブロックのうち、5つの組で1位が決まっている。 各組の1位が第1期白玲をかけてトーナメントを戦うことになる。 記事中の画像作成:筆者 里見女流四冠は実力通りの順当な結果といえよう。 「2強」を追う伊藤沙恵女流三段、加藤桃子女流三段も全勝で1位通過を決めている。 昨年、タイトル戦出場の最年長記

                                                                            【将棋】女流棋士の格付けを決める戦いが佳境に~第1期ヒューリック杯白玲戦・女流順位戦、途中経過~(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                                          • 20代が躍進!将棋界にも「世代交代」の波 ―第78期順位戦を振り返る―(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                                            12日の順位戦B級1組一斉対局をもって、第78期順位戦の全日程が終了した。 A級では渡辺明三冠(35)が9戦全勝で挑戦権を獲得。 注目の藤井聡太七段(17)は、C級1組を10戦全勝で駆け抜け、B級2組への昇級を決めた。 無事に全ての対局が終了したことは、いまの社会情勢を思えば本当にありがたいことだ。 当事者の一人として強くそう思う。 20代の躍進昇級者一覧 今期、昇級者のほとんどは20代の棋士だった。 B級1組の菅井竜也八段と斎藤慎太郎八段は、20代ながらタイトル獲得経験があり、実績十分だ。 満を持してのA級昇級といえる。 菅井八段は、A級では唯一の振り飛車党となる。振り飛車ファンの期待を一身に背負いそうだ。 B級2組の近藤誠也七段は、残り2戦で競争相手が連敗して大逆転での昇級だった。 順位戦参加4期で3回昇級し、谷川浩司九段(57)らと並ぶ大記録を打ち立てた。 C級1組は、全勝の藤井七段

                                                                              20代が躍進!将棋界にも「世代交代」の波 ―第78期順位戦を振り返る―(遠山雄亮) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                                            • 藤井聡太棋聖の「角換わり」攻略の難しさと対戦相手の苦悩(遠山雄亮) - 個人 - Yahoo!ニュース

                                                                              6月5日、第94期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第1局が行われ、藤井聡太棋聖(20)が挑戦者の佐々木大地七段(28)に勝利しました。 藤井棋聖は初めての海外対局を白星で飾り、棋聖4連覇に向けて好スタートです。 振り駒で先手になった藤井棋聖は得意の角換わりを選択しました。 佐々木七段の対抗策に対して早い段階で藤井棋聖がリードを奪い、もつれる場面もありましたが、藤井棋聖が勝利を収めました。 令和の基本図 「第94期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第1局 主催:産経新聞社、日本将棋連盟」 ▲藤井聡太棋聖ー△佐々木大地七段 37手目▲2九飛まで 本局の序盤は角換わりの令和の基本図に進みました。角換わりにおける重要な局面であり、プロが積極的に研究している形です。 ここ一年ほど、藤井棋聖は先手番で角換わりを選択するとこの基本図を目指します。そしてこの図における勝率が高いことが知られています。 将棋AIの対戦

                                                                                藤井聡太棋聖の「角換わり」攻略の難しさと対戦相手の苦悩(遠山雄亮) - 個人 - Yahoo!ニュース
                                                                              • 竜王戦2組昇級 「高見くんと決勝で戦おう」遠山雄亮六段41歳の覚悟が結実するまで | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                                                                                「また増田くんにやられた」 そう呟き、悲しみに打ちひしがれながら帰路についたのは2月の寒い日だった。 この日の対局は第34期竜王戦3組ランキング戦2回戦で、勝てば準決勝に進出して決勝トーナメント入りが近づき、昇級まであと1勝となる一番だった。 増田康宏六段には、前期の竜王戦でも負かされて昇級への道を絶たれており、この年度だけで3戦3敗と散々な目に遭った。 この1年はとにかく若手に勝てなかった。前週には、順位戦で新四段(石川優太四段)に負けて昇級争いから脱落していた。 筆者の立ち位置からして、若手に勝てなければ上には行けない。上に行けなければ、下に行くよりなくなる。だからこそ若手に勝ちたいのだ。 負けると「裏街道」、初戦で降級をかけて戦うことに ここで、タイトル戦の序列1位である竜王戦の仕組みを簡単に紹介しよう。 1~6組に分かれてトーナメント戦を行い、各組の優勝者と1組5位までと2組2位が

                                                                                  竜王戦2組昇級 「高見くんと決勝で戦おう」遠山雄亮六段41歳の覚悟が結実するまで | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                                                                                • 現代の角換わり腰掛銀、パスに対する藤井新手の攻防 - 将棋棋士 遠山雄亮のファニースペース

                                                                                  まえがき 下記でご紹介した角換わり腰掛銀の盤上の物語。 その続きです。 www.toyama-shogi.com 今回は、「6.パスしてから△5二玉と待機」を深堀りします。 藤井聡太七段の新手から研究が深まっている形です。 まえがき パスからの攻防 すぐに▲4五桂 ためて▲4五桂 本命の▲4五桂 △1三角の変化 △6五歩のカウンター 藤井新手▲7九玉 藤井新手、発展形 あとがき パスからの攻防 まずは現代角換わり腰掛銀の基本図から復習です。 ここで後手に7つの手段があります。 今回取り上げるのは、パスです。 とはいえ将棋でパスは許されていないので、金を7二金→6二金のようにして2手かけて6二にいけばパスをしたのと同じことになります。 すぐに▲4五桂 先手がすぐに▲4五桂と攻めかかるのはどうか。 後手は最善形で先手は玉が6八にいるので、成立しません。 具体的には△2二銀から△4四歩で桂を取り

                                                                                    現代の角換わり腰掛銀、パスに対する藤井新手の攻防 - 将棋棋士 遠山雄亮のファニースペース

                                                                                  新着記事