さらにワコール、任天堂、京セラ、オムロン、島津製作所など名だたる企業の本社や工場が立地する産業都市でもあり、多くの通勤・通学・買い物客が観光客に混じって移動する。 しかし、その規模の割に鉄道が他の大都市ほど幾重にも張り巡らされた路線網を持っていないだけに、おのずと道路交通の果たす役割が大きい。そんな京都の高速道路事情を考えてみたい。 中心市街地に高速道路が走らない数少ない大都市 東京でも大阪でも、都心のど真ん中を都市高速道路が高架上を走る光景は、すっかり日常に溶け込んでいる。銀座や渋谷、梅田や中之島などでも、高速道路が当たり前のように景観の一部を成している。しかし、よく考えてみると、パリでもロンドンでも街の顔と言える中心街に高速道路が行き交っているという景観は目に入ってこない。 人口100万人を超す日本の12の大都市(東京23区を含む)のうち、市街地の中心部で高速道路の姿を見ないのは、京都