滋賀県立大(彦根市)を卒業した女性と父親が「西暦表記の卒業証書はキリスト教の暦を強制するもので、信教の自由を保障した憲法に違反する」として、大学などを相手取り、元号で再交付するよう求める訴訟を19日、東京地裁に起こした。 訴状によると親子は仏教と神道を信仰。3月に卒業した際、発行日と生年月日を西暦で書いた卒業証書を渡され、父親が元号表記で再交付するよう大学に頼んだが、断られた。 滋賀県立大は「訴状が届いておらずコメントできない」としている。
中国の通信社、中国新聞社(電子版)は25日までに、中国江蘇省塩城市で「銀行が倒産する」とのうわさが広まり、預金を引き出そうと千人近くが支店に押しかけて警察が出動する騒ぎが起きたと報じた。中国の景気減速が鮮明になる中、庶民の間に不安感が広がっていることが浮き彫りになった。 塩城市射陽で24日午後、地元銀行「江蘇射陽農村商業銀行」が倒産するといううわさが広まり、支店に預金者が殺到した。銀行は預金者を安心させるためか支店内に札束を積み上げ、「預金は保護されている。うわさを信じないで」などと呼び掛けた。夜になって人は減ったという。 中国では景気減速を背景に、企業が発行する社債や、正規の銀行融資以外の金融取引である「影の銀行(シャドーバンキング)」の金融商品のデフォルト(債務不履行)騒ぎが相次いでいる。塩城市では民間金融会社の経営者の夜逃げも発生した。(共同)
大阪(伊丹)空港(大阪府豊中市)が今年75周年を迎えたのを記念して、新関西国際空港会社は23日、新たにマスコットキャラクターを作成し、名前の募集を始めた。 伊丹空港のマスコットは初めて。マスコットは飛行機の機体をイメージし、子供から大人まで親しみを持ってもらえるように地元の大学生が“ゆるキャラ風”にデザインした。 募集は2月24日午後5時まで。優秀賞には1万円分のクオカードを贈る。はがきや電子メールで応募を受け付ける。 宛先や問い合わせは大阪国際空港ターミナル株式会社「マスコットキャラクター ネーミング応募係」((電)06・6856・6671)。伊丹75周年、関空と棲み分けは? 将来ビジョン…運営権売却先は秋にも決定伊丹か奈良か「清酒発祥の地」論争…呑まぬ時代、ともに譲れぬ〝一線〟航空に利…カネ出さずリニア「大阪同時開業」訴える関西財界の“痛いピンぼけ”
国際非政府組織(NGO)オックスファムは20日、世界で貧富の差が拡大し、最富裕層85人の資産総額が下層の35億人分(世界人口の半分)に相当するほど悪化したとの報告書を発表、22日からの世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)を前に、累進課税などの対策に取り組むよう政財界の指導者らに呼び掛けた。 報告書は、人口の1%を占める最富裕層が世界の富の半分を握っていると分析。データを得た26カ国のうち日本を含む24カ国で、全国民の収入に占める上位1%の最富裕層の割合が約30年前に比べて増加したと指摘した。 リーマン・ショックに見舞われた米国では、下層の90%は経済的に苦しくなったが、上位1%の最富裕層は危機後の2009~12年の成長による利益の95%をかき集めたという。(共同)
東京・秋葉原を歩行中に警察官から職務質問され、犯罪事実がないのに送検、起訴猶予処分を受けたとして、豊島区の男性会社員が都などに約200万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決が28日、東京地裁であった。都築政則裁判長は職務質問の違法性を認定、「休日に秋葉原を歩いていただけで所持品検査までされた精神的苦痛は大きい」として、都に5万円の支払いを命じた。 警察官職務執行法は職務質問について「異常な挙動」から犯罪関与が疑われる場合などに実施できると規定。都側は「任意での職務質問は一般的に許容される」と主張したが、都築裁判長は規定に該当しない場合は任意でも違法との判断を示した。 判決によると、男性は平成22年3月に職務質問された際、小型ナイフ付きの携帯工具を所持していたことから任意同行を求められ、軽犯罪法違反容疑で書類送検された。東京区検は同5月、男性を起訴猶予処分とした。 都築裁判長は、男性の工具所持
政府が、女性を対象に10代から身体のメカニズムや将来設計について啓発する「女性手帳」(仮称)の導入を検討していることが4日、わかった。医学的に30代前半までの妊娠・出産が望ましいことなどを周知し「晩婚・晩産」に歯止めをかける狙いだ。6月に発表する「骨太の方針」に盛り込む方向で調整している。 政府は少子化対策として産休や育休を取りやすくする制度改正、子育て世帯中心の施策を優先してきたが、晩婚・晩産化対策も少子化解消には必須と判断した。安倍晋三内閣はこれを重点政策に位置づけており、骨太の方針に反映させた上で、来年度予算に調査費などを計上したい考え。 内閣府の「少子化危機突破タスクフォース」(議長・森雅子少子化担当相)は、妊娠判明時点で自治体が女性に配布する「母子健康手帳」よりも、早い段階からの「女性手帳」の導入が効果的とする見解を近く取りまとめる。子宮頸がん予防ワクチンを接種する10代前半時点
首都直下地震に備えて陸上自衛隊が行った統合防災演習について、23日付小紙が報じた記事に、大きな誤りがあった。東京都の一部の区役所は、自衛隊員の庁舎への立ち入りを拒否したわけではなく、通信訓練を認めていた。 ▼記事の尻馬に乗った翌日の小欄も、当然訂正しなければならない。各区役所は、抗議の電話の応対に追われたという。24時間体制で防災活動に当たる担当者をはじめ、ご迷惑をかけたすべての関係者に深くおわびする。 ▼記者生活ウン十年、これまでも数多くのミスを重ねてきた。ミスの最大の原因は「思い込み」だ。今回の場合、迷彩服姿の自衛隊員が行う訓練に対して、一部に批判的なムードがあるのは事実だから、区役所の非協力もあり得ると、納得してしまった。 ▼もうひとつの反省は、「疑う」という記者の基本を忘れたことだ。書籍や記事の内容、偉い人の演説、何でも「ほんまかいな」と、一度は首をかしげてみなければならない。「東
民主党は26日、「休暇のあり方検討プロジェクトチーム(PT)」の会合を開き、国民の祝日を月曜に設定し連休を作る「ハッピーマンデー」を廃止し、祝日が土曜のときは前日の金曜を振り替え休日とする制度を盛り込んだ「休暇改革」の素案をまとめた。
数年前の小紙大阪版に、「制服しました」と題する記事が連載されていた。文化部の女性記者がさまざまな職種の制服を着て、制服文化を追求するのが狙いだ。そのなかに、陸上自衛隊の迷彩服も含まれている。 ▼迷彩の色やパターンは、日本の植物の分布や種類を考えた上で作られているそうだ。素材や袖の形などについても、千葉県松戸市にある陸上自衛隊需品学校で研究が続いている。着用した女性記者は、実際にほふく前進してみて、危険な任務に耐えられるようほどこされた工夫に感心していた。 ▼迷彩服をなぜか受け入れられない人の存在は、承知している。まさかそんな一部の声に配慮するあまり、首都直下地震に向けた自衛隊の訓練をないがしろにする防災担当職員が、東京都内の区役所にいるとは。 ▼16日夜から17日にかけて、練馬区の陸自第1師団から連絡要員の隊員が23の各区に徒歩で向かった。被害状況の確認などを想定した演習だが、11区が区役
東日本大震災でエネルギー政策の転換が叫ばれる中、重力と浮力だけを利用して電気を発生させる装置をさいたま市浦和区の会社役員、阿久津一郎さん(80)が発明した。パチンコ玉を内蔵したピンポン球を高い位置から落として歯車を回して発電、水の入ったパイプの中で球を再び浮力で上昇させて循環させるもので、平成22年10月に特許を取得した。実用化されれば、天候や時間に左右されない“究極の自然エネルギー”として注目を集めそうだ。(安岡一成) 阿久津さんが開発した装置は、容量約10リットルのアクリル製の箱に、高さ約2メートルの「蓄水管」「上昇管」「落下管」という3本のパイプがついただけの簡単な構造。上昇管には水の逆流を防ぐため、落下管には圧力を保つための弁がそれぞれ取り付けられており、上部でつながっている。落下管には発電機と連動した歯車が取り付けられ、回転すると電力を発生させる仕掛けになっている。 まず、落下管
財務省と日銀は26日、一万円札と千円札の記号と番号の印刷の色について、現在の黒色から褐色に変更すると発表した。7月19日の発行分から実施する。アルファベットと数字を組み合わせた9桁のお札番号をすべて使い切ってしまったためで、色を変えて同じ番号で再び発行する。 2004年11月に発行されている現行の一万円札と千円札には、約130億通りあるという。約6年半ですべて使い切ることになった。 新札に切り替わる前の2000年4月にも、同様の理由で夏目漱石の千円札の記号と番号の印刷を褐色から暗緑色に変更したことがある。
2010年の世界の発電容量は、風力や太陽光などの再生可能エネルギーが原発を初めて逆転したとする世界の原子力産業に関する報告書を米シンクタンク「ワールドウオッチ研究所」が15日までにまとめた。 原発は、安全規制が厳しくなったことや建設費用の増加で1980年代後半から伸び悩み、2010年の発電容量は3億7500万キロワット。一方、再生可能エネルギーは地球温暖化対策で注目されて急激に増加し、風力と太陽、バイオマス、小規模水力の合計は3億8100万キロワットになり、初めて原発を上回った。 報告書は、福島第1原発事故の影響で廃炉になる原発が多くなり、新設も大幅には増えず、再生可能エネルギーとの差はさらに開くとみている。(共同)
ガスタービン発電増設 早くて半年後 東日本大震災の被災で落ち込んだ電力供給力の回復が、夏の需要期に間に合いそうにない。東京電力は福島第1、第2原子力発電所の停止による供給力低下をカバーするため、火力発電所の復旧のほか、鉄鋼メーカーからの買い入れなど電力のかき集めに懸命だが、追加には限界がある。電力需要が供給を上回り、大規模停電に陥る事態を避けるため、電力需要を強制的に抑制する計画停電の長期化は必至の情勢だ。不安定電力も「貴重」 東電は電力供給力を引き上げる取り組みを続けている。震災直後の供給力は、3100万キロワットだった。28日時点で3850万キロワットにまで引き上げられる。「多方面からかき集めている」(関係者)状況だ。 この中には、夜間の余剰電力を使って水をダムにくみ上げ、需要が増える昼間に放水して発電する揚水発電も含まれる。ダムの貯水量次第で出力が変わるため不安定だが、「今は貴重な供
小鳥がさえずるように鳴く珍しいマウスを大阪大大学院の八木健教授(分子生物学)らが遺伝子操作で作製、繁殖に成功した。突然変異で新たなコミュニケーションの手段を獲得したとみられる変わり種で、人類の言語の起源を探る研究に役立つという。12月に神戸市で開かれる日本分子生物学会で発表する。 研究チームは、DNAの複製能力が低く突然変異を起こしやすい遺伝子改変マウスを作製。このマウス同士を交配し、人為的に“進化”させる実験を行ったところ、小鳥のように鳴く変異マウスが誕生した。 外見は普通だが、鳴き声は「ピピッ」「チチッ」と小鳥のさえずりにそっくり。遺伝情報を調べた結果、細胞内の代謝に関連する遺伝子の塩基配列が変異していることが分かった。 鳴くのは主に繁殖力が旺盛な生後3〜6カ月。雌雄が一緒にいるときや、音や明るさなど周囲の環境が変化したときによく鳴くことから、異性や仲間とのコミュニケーションに利用して
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